紙の本
自分の年齢には何が書いてある?
2020/04/26 18:59
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
80歳過ぎてからの母は、
「この年齢になって体験しないと、わからないことはたくさんあるよ。」とよく言っていた。
思うにまかせない身体の衰えがあったろう。
いろんな感情がわきあがる。
時おり母がみせる、私の知らない表情にドキリとすることがあった。
私はそう言う母に、
「80年を積み重ねてから見える景色、それはお母さんにしか見えない特別な景色よね」と話していた。
人生の旅。
人生100年と言われる、その旅について。
「この本では、人生のそれぞれの局面で、
世界の見え方が変わるということを表現できたらと思いました」
著者のハイケ・フォーラさんは言います。
世界中のあちこちで、、様々な年代の人に出会い、
そして「人生で何を学びましたか?」と尋ね歩きました。
その一つひとつの言葉が、印象深いイラストと共に紹介されています。
ささやかな幸せがあり、
不安や失望もあり、限りない希望もある。
0歳から99歳まの、積み上げられた言葉はズシリと重みがありました。
何度もブラックベリージャムが登場します。
映画のワンシーンがでてきたり、
自然の描写がとんでもなく美しいのに感動したり…。
そうしてやはり気になるのは、自分の年齢に何が書いてあるか?ということ。
ちなみに私の年齢のページには
「もし、月が百年に一度しか
見えなかったら、きっと気がつくはず。」
こう書いてありました。
いろんな人を思い浮かべて、ページをめくる楽しさがあります。
誰か大切な人と一緒に読みたくなる一冊です。
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人生100年時代。
なんて言われはじめたのはいつのこと?(去年くらいから?)
先日、ヘルメ・ハイネの『ぞうのさんすう』(又は『ぞうのおだんご』北杜夫訳)を地元の絵本屋Main Tentの店長さんに薦められて読んでみた。 おだんご=ウンコのことだが、小象が50になるまではその成長に合わせ毎年1つずつ糞の数が増えていき、50を境に逆に毎年1つずつ減っていき、とうとう100歳のとき糞が出なくなり死を迎えるという、実に哲学的な絵本を読んだ。
その記憶も新しく、本屋で見かけたときも「おっ?!」と思わず手に取ってみた。こちらも100年の一生を謳ったもの。ドイツで2018年に出版されたものらしく、日本だけでなく、先進国では人生100年が常識となって来ているのだろうか。
折り返しを越えた自分は、まず50のところの記載が気になる。
「見えない力が、わたしたちを
それぞれ真逆の方向へと引っぱる。
どちらの力が強いのだろう?」
ちょうど人生の真ん中にいる感慨が記されていた。
前半を見ると・・・
7 は 「世界は発見だらけ」
19 で 「ほかのものに なれたらいいのに」
45 「そのままの自分がすき?」
その折々、自分のその年齢のことを思い出して振り返れる。
50から先には、これからの心構えが1歳ずつ書いてある、と思えばよいのだろうか?
60 「自分では 年をとっている感じはしない。」
71 「ある時期 なにもかもが困難になる。」
80 「時間に限りがあることがわかっても、今はまだまだ人生はつづく。」
その年になった時、その年を過ぎてから、その思いを抱けたらいいのか? いや、おそらく、2~3年は相前後して、いろんな思いが錯綜して、やがて落ち着くところは同じかな。
来た途、行く途、両方の旅路を均等に眺められる、アラフィフが読むのが最適な一冊かもしれない。
帯には、(「amazon.co.jp」のレビューより抜粋)として、
「高齢者へのプレゼントにも最適です。」
とある。 うん、確かに。 母親にプレゼントしてもいいかもしれない。
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1歳1ページ、100年の旅の本です。
この本を手に取ったとき、自分の年齢のページを最初に開く方は多いのではないでしょうか。
私はそうしました。今の年齢のページを開き、次に今度の誕生日で迎える年齢のページを見ました。
「わかる」
今の年齢にぴったりくる言葉でした。
そして、購入を決意。買ってよかったと思いました。
過去のページは、懐かしい日々です。幼少期のことなんて覚えていないのに、きっとそうだったんだよな、と思うのです。
そして、これからのページには不安もあり希望もある。
今でさえ「想像よりも大人じゃない」と思うのに、これから先もそうだと思ったら、安心します。自分だけが抱えている気持ちではないのだと思えます。
そして、今の悩みもいつか解決…というか、受け入れられる日がくるようです。もうしばらくかかるようだけれど、大丈夫だと思える日がくるのだと、期待して待ちたいと思います。
キーアイテムがあったり、似た構図があったりと、自分自身の(=個人の)過去と未来が繋がる描写があります。
また、過去にこどもだった側から大人側へと変化し、他者を通して過去と未来が繋がる描写もあります。
そのどちらも、切なく涙が出ます。
誕生日になったら読み返して、過去を懐かしみ、今の自分を知り、未来に想いを馳せたい。そんな一冊です。
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あとがきに記載のあったとおり、自分より歳を重ねた誰かと共に読み、感想を言い合いたい1冊。41歳のページには不安になり、74歳のページでホッとした。87-88歳のページには寂しくなり、95歳のページで、人生百年というのが怖くなくなった。
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うーん…
こんなに簡単に受け入れられる人がいるだろうか。
俯瞰で見れば確かにその通りだけど、それは後から見ればそうなわけであって。
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この本を読んで歳を重ねることが楽しみになりました。人生の節目ごとに読み返したくなります。
33
眠れなくても
やっていくことを覚える。
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人生のそのときどきで同じ世界にいても見えるもの、感じるものが違うんだなー。
読んでいくと、自分の年齢のページくらいまでしかピンとこなかったのはそういうことだと思う。その時々の自分を楽しんでいけたらいいな。
そしてまたいつか読み返して、うんうんって頷きたい。
「お母さんのアドバイスはもう、あまり役に立たないきがする。」からの「ただ、お母さんは、アドバイスといっしょに、手づくりのブラックベリージャムをくれる。」の流れ。子ども視点と母親視点の両方をイメージしたときになぜかぐっときた。
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2020.12.22
TSUTAYAで読みはじめて、結局最後まで読んで
気づいたら涙がポロポロしていた
人生はいつだって今がスタートで、今が最大の悩みで、今が最高に楽しい
その時の幸せと悩みと喜びと苦しみと気づきと…ともに生きていく
読み手の年齢や経験によって、ささるページがちがう。それは、その人の来し方、文脈がまさに表れていて、なぜそのページを選んだのか語り合うのがきっと楽しい。こんなに誰かと読みたいと思った本は初めてかもしれない。
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2020年最後に読んで、最後の登録本。読んで、眺めて、気になるところだけ探して読んで、そして、また本を開く。
通過した年代は、嗚呼、そうだったかもしれない、わかる分かる…と感じたり、ちょっと胸がキュンとしたりします。未知の年代は、ちょっと先取りしてしまったことでハラハラ、ドキドキ。
例えば、毎年、お誕生日や年の変わり目に読む、なんてことをしたいな。
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忘れてしまった子どものころに感じた学んだこと
今を生きる私の世代のこと
これから経験するであろう今後のこと
を、人生を軸に
1年見開き1ページ描かれていて
読みやすかったです。
色々な世代の人に刺さりそう。
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これは、誰かの100年ではない。
あなたの、わたしの100年の旅。
1月4日、大垣書店の& CAFEに置いてあって
コーヒー飲みながらパラパラ読んだら刺さりすぎた。
そして、その後まんまと購入…
29
やっとわかったのは、土曜の夜
いえでひとりか、静かに落ち込まずに過ごす方法。
30
幸せは人それぞれだということが
わかりはじめる。
31
幸せは、それを本気で探していない
ときに、ふと訪れる。
自分の歳に近いところ、ものすごく刺さる。
刺さりすぎて痛い…胸がぐぅぅうっとなった。
64
昔 自分がとといた場所へ
自分を引き戻そうとする何かの力を感じる。
65
そこは、まだ自分の家?
0〜25歳くらいまでと、
30代、40代、70以上と…
感じ方や考えることが変わっていく。
ストレスを感じたり、愛を感じたり、まだまだ学ぶことがあったり。
あとがきに「人生のそれぞれの局面で、世界の見え方が変わることを表現したい」と書かれていたけど、
こんなに短い文章と数字とカラフルな絵だけで
こんなにも人の生き方、考え方、感じ方、学んだことを表現できるのか…という驚き。
若い時は、ぐっすり寝られるなんて当たり前なのに、
年を重ねるとそれがどんなに素晴らしいことなのかに気づいたり、、、
何歳になっても、でんぐり返しが出来る人でいたい。
年を重ねるごとに、世界のカラフルさに気づける人でありたい。
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こんな時もあったっけな、こんなこともこれからあるのかな、今はずっと続かないんだな、と思うことによってかけがえのない今がすごく輝かしいものに思える。
今までこんなに色んなことできるようになったんだな、まだまだなんとかなるさと思える。
一瞬で過ぎ去っていく時間、刻一刻と終わりへ進む日々、生きているうちにできることたくさんしたいなと思える本。宝物。
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しばらく「読みたい」で登録したままになっていたのですが、年末年始に財布のひもが緩み、つい買ってしまいました。
1ページ1ページ、めくっていって、心に響くページもあったけどそんなに多くはなく、うーん、ちょっと分からないなぁと思うページもあって全体的に期待以上ではなかった。私の人生経験が、まだまだ浅い(少ない)ということだろうか?
「61歳、鼻と耳が、すこしずつ大きくなっているような?」って、どういうことなんだろ?なんか興味深いんですけど。70代の両親に、その感覚がわかるかどうか聞いてみよっと(笑)。などと思いつつページをめくると、「62 誰も自分たちがわるいなんて思っていない。」ときて、63で猫がとんでもないことをしてしまう。しかし猫は自分が悪いとは思っていない。あぁ。
素敵だな、と思ったのは、「81 もし 年齢が年ではなく、かけがえのない瞬間で数えられるとしたら?」というくだり。本当に、そうだったらいいのに。
まだよくわからない感じがするページも多かったけど、年齢を重ねてわかることもあるだろう。大切にとっておいて、またページをめくってみようと思う。そして何より、「あとがき」が感動しました。
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人生100年時代。
人生という「不可思議な旅」を歩む。
0歳から始まって、1ページずつ歳を重ねていく。
自分より若い年齢に描かれていることには懐かしさを覚え、この先待っている年齢では未来を見る。
毎年読んでみるとおもしろいかも。
きっとその時の自分の年齢によって、見え方は変わる。
くすっと笑えるものから、じーんとくるもの、ちょっと考えさせられるもの。
100年って、長くて長くて、きっとあっという間。
74歳で運命の相手に出会えるとか素敵。
そう思うと長生きするのも悪くない気がしてくる。
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絵も言葉も素敵な本。今の歳までのことはたしかに〜とかわかるな〜って実体験と重なることや色んな感情を思い出したりした。今以降のことは想像でしかないけど、これから歳をとっていくのが楽しみ。