紙の本
タイトル通り
2020/04/26 23:10
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投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
元来のSFらしく少し不思議な設定を軸にして、人間を描いた作品が多い短編集。火星の研究者と、その甥の生活を描いた表題作が特に良かった。他の惑星の水一滴に生命を見出すことよりも、人と人とがぎこちなくとも家族になる瞬間の方がロマンあるかも、と思えるようなSF。
あと印象的だったのはオーウェル作品のパロディ「たのしい超監視社会」。SNS映えとか他者からどう思われるかを意識してる時点で、ゆるふわ超監視社会に自分から足を突っ込んでるのかもしれない。それはある種滑稽だけど、もはやそうじゃない世界には戻れないっていう怖さもあったりして考えさせられる。
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ドキドキハラハラなSF世界
2022/10/24 12:47
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投稿者:ポン酢太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
様々なお話集めたSF短編集です。あらゐけいいちさんのイラストがとても良い味を出しています。少し怖いような、でもどんな世界でも人間は変わらないのかもしれないと思う作品でした。「たのしい超監視社会」がおすすめです。
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ラーメンが…
2020/10/21 21:44
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投稿者:ぞか - この投稿者のレビュー一覧を見る
どの作品もめっちゃ楽しい!!
特にラーメン屋さん。行ってみたいなあ。私用の、どんなラーメン作ってくれるかな♪
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人間のためのSF
2020/08/19 08:30
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投稿者:gonta - この投稿者のレビュー一覧を見る
ノスタルジックさと人間臭さとユーモアの同居する不思議な短編集。
表題作「人間たちの話」に漂う寂しさが良い。
著者の他の作品も読んでみたくなった。
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面白かったです。柞刈湯葉さんの物語を読んでみたかったので楽しかったです。
読み終わって表紙を見るとじんわりきます……ジローさんが思ってたよりかわいい。
「人間たちの話」の関係も良いですし、「宇宙ラーメン重油味」の店主・トシオの「消化管のあるやつは全員客」というポリシーが素敵。
柞刈さんは完全に理系なので考え方が面白いです。「横浜駅SF」も全国版も読みたいです。
読んでないのに同僚におすすめしたけど、胸を張って「面白かったですよ!」と言えます。やっと。
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近未来SF。一見酷い境遇にいる人たちだけど、あっけらかんと前向きに進んでる。カラッとした読み口で楽しい。
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『横浜駅SF』が話題になった著者の短篇集。
どれも面白い味わいの短編だった。『横浜駅SF』も読んでみようかな。
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飄々とした文章で実にSF短編集らしくてよかった。個人的には「楽しい超監視社会」が気に入りました。まったく荒唐無稽な設定のようで、それでいてリアルをゆるく反映している。そのうえでユーモラスに皮肉を交えてる。実にSFらしい。
全部読んでから表紙を見ると、各キャラのイメージがわかって面白い。
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思っていたよりずっと読みやすく楽しめる短編集だった。
面白かったのは「たのしい超監視社会」。これほどストレートにこの現実世界のいろいろな物事を皮肉っている話もなかなかないのでは。今わたしは「面白い」と思って読めているけど、これを「いや、ありえるかもこんな20年後」とか考えだすと深みにはまりそうで、考えずに面白く読める社会が続いてほしい。「三分間ヘイティング」の強烈さと、それに従いながらも"集団遊戯"として捉えられる"分離可能な精神"が育つ、というのも興味深かった。実際にはやはり人によりけりだろうけど、その精神を獲得する人の割合によって社会が進む方向は変わるのだろうなと・・・、過去の道行きもそれで一部説明できるのかもな、と思う。
表題作は意外にもしんみりさせられてこれも良かった。
「何をもって生命とするのか」ということは宇宙の水がどうとかいうニュースを見ると時々考える。私たちの基準でいえる"生命"と、ほかの星での定義は全く異なるかもしれないじゃないか、と思う。私たちには分からないだけで火星には火星の"生き物"がたくさんいるのかもしれないし、と思う。
「皆さんには、あれが生物に見えたんですか?」
という言葉はすごく現実味がある。むりやり生命を定義することに、果たして意味はあるんだろうか。
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最近のハヤカワ文庫にしては薄い方で、モダンで可愛らしい表紙デザイン。ぱっと見の印象は軽めのタッチです。
そして、読んで見ての印象も、見た目の印象とほぼ変わらず。短編集ということもあるのでしょうが、サクサクと軽いです。
軽妙で洒脱、スマートな語り口。見た目の印象は軽いものの、ストーリーのバックボーンにSFとしての骨太な思索がしっかりと埋め込まれており、それなりに読み応えがあります。
が、鴨的な第一印象は、「軽すぎて物足りないなぁ・・・」というのが正直なところ。おそらく、明確な起承転結がなくメリハリがあまり感じられないのが、大きな要因だと思います。ユニークなSF的アイディアを持ち出して話を引っ張る牽引力はあるんですが、引っ張り続けてこの先どこに行くんだろう、この話・・・と思い始めたあたりでプツっと終わってしまう感じ。表題作「人間たちの話」は、まさにタイトル通り人間たちの関係性を描く比較的重たい作品で、一番読み応えがあったんですが、とある事件が起こってこの先一波乱あるんだろうなぁ、というその時点でさらりと作品が終了しており、もう一山描けばもっと印象深い作品になったろうに・・・と思えてしまいます。が、そこまで書いたら「くどい」と感じるタイプの作風なんでしょうね。
もう一つ、印象的なのは、今風に言うと「コミュ障」と言えそうなキャラがよく登場するな、ということ。でも、そのキャラ自身はそのことを自覚しつつも特段ネガティヴには捉えておらず、むしろ世の中の人間関係を鬱陶しく感じている様子が、独特の閉塞感を生み出しています。
全般に軽いタッチではありますが、不可視の世界観をちょっと感じる作家さんではありますね。長編も読んでみようかなぁ。
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全編まじめで論理的でノリツッコミなとこがすき。
なんだろうこの被観測者感。人間たちは皆自分が唯一の観測者だと思いがちだけど、私たちは観測されている。未来に。
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SF短編集。淡々とした語り口がインターネット世代には読みやすい。
透明人間の話、「見てのとおり(見えない)」
オーウェル「つらい監視社会」の時代は既に終わり、私たちが向き合わなけれはならないのは「たのしい超監視社会」。
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冬の時代:どこかで読んだような話。ポストアポカリプス。二人組。旅
たのしい超監視社会:作者が書いている通り1984 とはまた違った思想のSF。面白い。続きが読みたくなる感じ
人間たちの話:人間関係の複雑さと、研究者としても研究の話と、累という姉の子どもと同居する話。一人だと生まれてきてよかったのと考えるといった形の発言がすごく心に残った。
記念日:石が部屋にある話。人間には死ぬ機能がある
No reaction:透明人間の話。設定がすごくおもしろい。透明人間はこちらの世界に干渉できないという設定初めて読むので面白かった
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センス抜群でとても読み易いSF短編集。カバーイラストも良い。シニカルで現実味のある表題作と漫画チックな「宇宙ラーメン重油味」が印象に残った。まだデビュー3年、今後も注目していきたい作家さん。
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楽しい。
表題作を含む6篇の短編集で、それぞれが全く異なるテイストながら、表題作のタイトルがそのまま各篇をも言い表すという。厳密には人間じゃないのもいるけど(表紙の右下に薄〜くいる)。