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東野圭吾の作品は、正直言ってもっと現実的な話の方が好きだなあと思っていた。いろいろなトリックを駆使して、あまりオカルトチックにならずに、出てくる人間の様々な思惑が交錯して、迷走した挙句、快刀乱麻!みたいな。だけど、読後感として、ある面でこれはものすごくリアルだったなあと思う。主人公の心の成長が、周りの人間の心を少しずつ解きほぐしていく様子が、ものすごく温かくて、特に千舟の変化は、最後の最後に涙が出てしまうレベルで、だけどちっとも不自然ではなくて、そこら辺はさすが東野圭吾だなあ、人間を描くのがうまいなあと感じた。最近の東野圭吾は、こういうスピリチュアルな要素を入れてくる印象があるけど、それは決して物語の主軸なんじゃなくて、この人は一貫して人間を描き続けていると思う。だから読んじゃうし、スピリチュアルでも眉を寄せずに読めちゃう。と、上から偉そうに言ってみました。
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久しぶりに東野圭吾さんの作品。面白くないわけではないけど、それにちょっといいシーンもあるのだけど、正直、期待が大きかった分、物足りなさも大きかったです(帯に「秘密」や「時生」を書かないで欲しいなあ)。登場人物の行動や会話に納得がいかない点もあり、すんなり感情移入できなかった点も多いです。クスノキと言うアイディアや壮貴の受念のあたりもいい話でしたので、少し残念。
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ほんの少しSFの入った、東野圭吾らしからぬハートウォーミングストーリー。
昔読んだ『黄泉がえり』で感じたSF感と、東野圭吾作品の『赤い指』で感じた悲しさ・ドラスティックさが掛け合わされ、最後は東野圭吾らしい裏切りでしめる。
人事ではないリアルさ。
その中での優しさ。
ぐっと心が暖まりました。
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血縁もクスノキの力も関係なく、その人としっかりと向き合えば、伝えたい事は言葉という形よりも確かなもので相手に届くのだろう、と感じた。
自分が最期に残す念は、なんだろう…。
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起承転結で評価させていただくなら起承は、イマイチ興味を惹かれませんでしたが転結はさすが東野氏の作品でした。
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巨樹、古樹ウォッチャーとしては期待外れ。巨樹にはそんな力もあるよなぁと非現実的な設定もファンタジーと捉えて、張り巡らされた伏線が、どう弾けるのか期待して読み進むも、平凡な幕切れにエッ!東野さん、これは○小説なの?
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東野さんの作家生活35周年をお祝いする記念碑的な作品。
クスノキという不思議なパワースポットがキーとなって話が展開されていく。
ミステリー要素がありながら、言葉にできないくらいの読後の爽快感。
今までの東野さん作品の中でも一番、"爽やかさ"と"あたたかさ"を感じた一冊だった。
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いわゆる、《流されるままに生きてきた主人公の男の子(20歳ぐらい)》の成長の物語。
人には、その数の分だけの人生の形があり、その数の分だけの考え方がある。
同じ事柄でも、ある人にはそれは《正解》であり、ある人から見れば《愚かな行動》でしかない。
みんなが幸せを感じられたらいいな。
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久しぶりに東野圭吾作品を読んだ。東野圭吾はリアリティのある謎解きと不思議な力が関係する話と大きく二つのパターンがあるが今回は後者だった。前にナミヤ雑貨店の奇蹟を読んだが私の中ではそこまで響いてはなかった。しかし今回はナミヤ雑貨店の時よりもスラスラと内容が入ってきて、面白いと思った。
主人公の玲人は犯罪を犯して拘置所に入ったエピソードがあり、序盤の玲人の考え方からあまり頼りにならないなというのが序盤の印象だった。しかし、千舟という親戚に警察のゴタゴタを解決してもらい、題名にあるクスノキの番人を任されてから、考え方や行動の仕方が変わり終わり頃には主人公の印象はガラッと変わり、聡明で思慮深い人間になっていた。玲人の成長は読んでいて個人的には楽しかった。東野圭吾作品ならではのちょっとした謎解きもあり、玲人が披露する場面もあったが、さすがに頭良くなりすぎだとつっこんでしまった笑
言葉で表せない思いをクスノキを介して次世代の子につないでいく、東野圭吾が好きそうなテーマだ。本作くらいの不思議な力であればスッと頭に入ってくる。でも東野圭吾にはリアリティのある迫力ある謎解きの印象が私の中では強いので、リアリティのある人とのつながりをテーマにした新作を読んでみたい。
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良くも悪くも、東野さんらしくない作品。
ダメ青年がちゃんとした大人と関わる事で成長して行くさまは、小路幸也さんチック。
しかし…
この人はいつも新しい。
その「欲」に頭が下がります。
何をやっても長く続かず、遂には、窃盗未遂の罪でお縄についたダメ男・玲斗。
拘留され前科者としての将来を覚悟していたその時、突然救いの手が…。
弁護士を世話してくれたのは柳澤千舟という、会った記憶の無い母方の叔母だった。
弁護士費用などの負担を条件に要求されたのは、とある神社の奥に屹立する巨大なクスノキの番人を務める事だった。
そしてその最も重要な任務…
新月と満月に繰り返される祈念とは
◯直井玲斗…自信も野心もない、自らの人生を投げているダメ青年。
◯柳澤千舟…全国にホテル展開するヤナッツ・コーポレーションの顧問。
還暦を過ぎ次第に会社での発言権が弱まっている。
意地と嫉妬で、腹違いの妹を切ってしまった事を後悔している。
◯直井美千恵…玲斗の母。
千舟の腹違いの妹。
不倫相手との間に玲斗が生まれ、捨てられた。ホステスをして玲斗を育てるが玲斗が小学生の時に乳癌で他界。
◯直井宗一…千舟、美千恵の父親。最初の妻の死後、富美との再婚を機に婿入りしていた柳澤の性を捨てた。
◯佐治寿明…満月の夜幾度も祈念に訪れる。
◯佐治喜久夫…寿明の兄。
その存在は優美にも知られていない。
幼少期ピアノの天才と謳われていた。
◯佐治優美…寿明の娘。父親の不審な行動に疑惑を持ち調査し、ある女性との密会を突き止める。真実を探る為寿明の祈念を盗聴しようとする。
◯大場壮貴…和菓子メーカー「たくみや本舗」の御曹司。何度も祈念にやってくるがヤル気がない。後継者問題で揺れている会社の一方の旗頭。
◯福田守男…壮貴の後見人。前社長と壮貴の秘密を知る。
◯柳澤将和…ヤナッツ・コーポレーション社長。千舟のハトコ。徹底した合理主義で千舟とは理念が大きく異なるが、器は大きい。
弟に勝重。
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こんなクスノキがあればいいなぁ。
満月と新月、預念と受念、血の繋がり。
読み進むうちに千舟は不治の病で老い先短いのではと思ったけど、認知症の初期だったのね。
しかし玲斗は棚からぼたもちだよなぁ。
まっそれはいいとして、優美との仲は片思いのままでよかった。なんとなく。
佐治寿明の兄の喜久雄がもしかして優美のほんとの父親かと思ったよ。
祈念をすることを拒んでたから、さすがにそれはなかったね。
これも何年か先に映画化されるんだろうな。
この千舟役、樹木希林だったら奥深いものになってただろうなと勝手に想像してしまった。
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前半は謎だらけすぎてあまり次が気になったりしなく、あまり進まなかったのですが後半色々な事が明かされていってとても良かったです。
また、登場人物はダメな人も何人かいますが、その人物を含めても全員少しはとても良い心を持っていて読んでいて気持ちよかったです。
また、できるものならこのクスノキを1度見てその壮大さを味わいたい。
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願いが叶うというパワースポットのクスノキの番人を任されることになった主人公が知るクスノキの本当の力と、祈念の奇跡のエピソード。
大事件が起きるわけでもなく、深い感動があるわけでもないが、主人公が少したくましくなったことに微笑む。
20-30
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感情って、言葉になんてできないんですよね。
コロナでコミュニケーション方法は変わりつつありますが、やっぱり同じ空気すって、相手の目を見て、日頃の感謝を伝えるようにしたいなと、心底思いました。
返事が返ってくるうちに。
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祈りが通じるクスノキの話ということで、ナミヤ雑貨店の奇跡と少し似ているなと思い、読み進めました
結局、全然違う展開でしんみり心温まる展開で終わりました
テーマになっているのは言葉と感情
家族の問題や会社の問題を通じて、感情が言葉ですべて伝わることがないからクスノキの力を借りるものの、
本当はクスノキなしでもある程度努力で気持ちは伝わるという誰もが幸せになるラストでした
心残りは、優美と玲斗が結ばれるかということですね
読者のおじさんとしてはそこが心配ですが、玲斗もどんどん成長しているので、素晴らしい人間に育っていくでしょうね
本作を越えられないかもしれませんが、続編も書けそうです