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植物はなぜ毒があるのか 草・木・花のしたたかな生存戦略 みんなのレビュー
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紙の本
植物トリビア
2021/01/02 22:06
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:melon - この投稿者のレビュー一覧を見る
1章は有毒物質を持つ身近な植物を紹介している。ジャガイモは、普段食する植物であるが、ソラニンなどの有害物質による食中毒が多く発生しているようで、注意を要するものだ。ニラに似ているスイセンや、ククルビタシンを有するヒョウタンも危険だ。ヒョウタンから品種改良して食べられるとされているユウガオも、中にはこのククルビタシンを多く含有しているものがあって注意が必要とのことである。
2章は、人間以外の生き物に毒になる物質を紹介している。特に昆虫に対して有毒性を発揮する除虫菊は、人類にはありがたい存在だ。現在は、除虫菊の成分ピレトリンを改良したものがピレスロイドと総称として、活躍している。
毒と薬は紙一重である。3章では、毒を薬として利用できる植物を取り上げている。ガランタミンを有するスイセンが認知症に役立ったり、コルヒチンを持つイヌサフランがタネなしスイカを作るのに役立ったりといった具合だ。有毒性が強いトリカブトも漢方薬で使用されているようである。
鮭のピンク色は健康に良い成分であるアスタキサンチンによるものだが、これも元は藻由来である。4章では、このような役立つ植物が話題となっている。コーヒーは1日に3~4杯、お茶は1日に5杯以上摂取すると良いようだ。花粉症にはじゃばらという柑橘類に多く含まれているナリルチンが良いとされ、また緑茶のカテキンも有効だという。赤福などの餅菓子は硬くならないが、これはトレハロースのおかげだそうだ。しかし、トレハロースは砂糖と同じカロリーで甘さが半分とは残念だ。プシコースなどの希少糖は甘いのにカロリーが少ないとのことで、これはかなりありがたい物質である。
薬の相互作用が問題となることがある。グレープフルーツジュースは様々な薬との飲み合わせに注意が必要だということが知られている。5章は薬に対する影響を特集している。グレープフルーツのフラノクマリンが問題となるようで、夏ミカン、ダイダイ、ハッサク、ブンタンなども注意が必要とのことだ。一方で、温州ミカンやカボス、レモンやネープルは問題ない。また、アセトアミノフェンの使用中にキャベツなどのアブラナ科の植物を摂るとグルクロン酸が、排泄を促して効果を弱めてしまうとのことである。
6章は長寿と植物との関係を扱っている。ニンニクはがんを予防できるかもしれないようだ。
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