紙の本
納得する所とそうでない所がある。
2023/02/15 15:58
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投稿者:satonoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
『復活への底力』を読んでいたせいか、目新しい内容は見つからなかった。
著者の言いたいことは、なんとなくわかる。
されど、人の生き方は人それぞれ。
高齢になったら、体力、環境、経済…いろいろ制約が出てきて当然だ。
著者の考えを参考にしようとは思うが、「良いことを学べた」とはとても言い切れない本だった。
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著者の思考やモットーがコンパクトにまとめられている新書。出口さんの書籍はいろいろ出ているが、こういった自叙伝は一番楽しみにしていたものでもある。
出口さんの何が人を引き付けるのか。いろいろあるが、その一つは「既存の枠組みにとらわれずにものごとに結論を出し、かつ、出した結論を実行していること」にあるのではと思う。
・創立した会社の「最高顧問」というわけのわからない肩書で残ることを良しとせず、きちんと役割を明確化して、個人として業務契約を結ぶ。
・「常識だから」との回答を回答者の思考停止ととらえ、きちんと筋を通した考え方を提示する。
・上場は信用を獲得する行為にすぎないので、株を持ち個人として儲けることは考えない。
・還暦であろうがなかろうが、いくつになっても自分に投資をして自分ができることを増やしていけば、人生の選択肢が増える。
これらはいずれも著者が正しい価値観として提示され、行動されている。
その価値観や行動に共感を覚え、「こういう人になりたい」という人が多いからこそ、多くの人に読まれているのだろう。私も共感している一人である。
書名こそ「還暦からの~」だが、読むのに還暦を待つ必要はない。今後も迷った時の道しるべの一つになるかと思うので、星5つ。
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出口治明(1948年~)氏は、京大法学部卒、日本生命勤務後、2006年にライフネット企画(2008年からライフネット生命)を起業、同社の代表取締役社長・会長を務め、2018年から立命館アジア太平洋大学学長。歴史書、読書論、ビジネス書などの著作も多数。
私はこれまで著者の本を読んだことはなかったが、自ら50代半ばを過ぎて「還暦」を意識し始める中で、タイトルに惹かれて購入したというのが正直なところであるが、読了してみると、そのタイトルにもかかわらず、「60歳になったのだからこれをやりなさい」、「70歳になったらこれがお勧めです」というハウツー的な話はひとつも述べられていない。少々肩透かしを食った気がするのであるが、著者はそれについて、「必ずしも自分の好みではない誰かが決めたパターンにわざわざ自分からはまりにいく必要はない、人間は一生懸命自分の好きなことをするのが一番幸せだ、・・・「人・本・旅」でいろいろな人に会い、いろいろな本を読み、いろいろなところに出かけて行って刺激を受けたらたくさん学びが得られ、その分人生は楽しくなります。」と述べている。
しかし一方で、(生物学的な)人生後半において、どのように人生に向かい、社会と接していくべきかについて、多読家で歴史や社会情勢に詳しいビジネスマン・教育者として、古今東西の幅広い人物・本・事象を取り上げて、様々な示唆を与えてくれている。
いくつか印象に残った点を記すと以下である。
◆還暦からの底力を発揮する重要なポイントは、色眼鏡(その人の価値観や人生観)を外してフラットに周囲の物事を見ること。「数字・ファクト・ロジック」で、エピソードではなくエビデンスで世界を見ること。そうすれば、(年齢に関する)根拠のない不安はなくなる。
◆生殖機能を失った高齢者が生かされている歴史的、生物学的意味は、次世代を健全に育成すること。(本川達雄『生物学的文明論』による)
◆俗にいう「人脈の作り方」の類は無駄。毛筆の手紙をもらおうが、梨のつぶてだろうが、面白いと思った人にはまた会いたいと思うのが人情。人とのつながりは「自分」というコンテンツ次第。
◆人生において教養が重要である理由は、教養がある人は、教養がない人に比べて豊かで楽しい人生が送れるから。「教養=知識×考える力」であり、これは「おいしい人生」を送るためには必須。
◆世の中を理解するために必読の古典6冊は、ベネディクト・アンダーソン『想像の共同体』、ウォーラーステイン『近代世界システム』、アダム・スミス『国富論』と『道徳感情論』、ジョン・ロック『統治二論』、ダーウィン『種の起源』。
◆人間観には、人間は勉強すれば賢人になれるという人生観と、人間は勉強したところで所詮はアホな存在であるという人生観の2種類がある。後者に基づき、皆が概ね満足しているならそのままでいいというのが「保守主義」の考え方。一方、前者に基づき、賢人が考えた通りにやれば世界はうまくいくというのが「革新主義」である。著者は、基本的に「保守主義」を支持。
◆歴史的に優れたリーダーは、経済の成長に貢献した人。日本では、平清盛、足利義満、織田信長。
���人生楽しくてなんぼ」と語る著者が、「年齢フリー社会」、「オール・サポーティング・オールの世界」を生きるための指針を与えてくれる一冊。
(2020年5月了)
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「還暦からの」と銘打ってますが、還暦未満のあなたにもきっと役立つ。 人生100年時代をパワフルに行動するための出口流初の人生指南!!【人生の楽しみは喜怒哀楽で決まります! 】こんな時代だからこそ元気にいきましょう
本書の主な内容
・悲観論は歴史的に全敗している
・置かれた場所で咲けなかったら
・清盛・義満・信長に学ぶ生き方
・定年制も敬老の日もいらない
・老後に資金はいらない
・高齢者は次世代のために生きている
・人生で絶対に読むべき6冊の本
・人間は猪八戒のようなもの
・一番の親孝行は「親に楽をさせない」こと
・子供は18歳を超えたら家から追い出せ
・「数字・ファクト・ロジック」が重要な理由
・長く続いた伝統と慣習は大切にする
・年齢の縛りから自由になる
《「飯・風呂・寝る」から「人・本・旅」の人生へ 》
立命館APU学長に就任した出口治明氏の今までの歴史書、読書論、ビジネス書とは一線を異にする本です。50代から新しく事業を展開し、還暦後も豊かな交流関係、幅広い視点からの講演活動等、業界内外から篤い信頼を寄せられる氏の満を持した本‼️主題である「還暦後の人生を充実させる考え方」「飯・風呂・寝る」の会社人生から脱却することを提案し、「60歳は折り返し地点」に過ぎないと新しい生き方に一歩を踏み出す高齢者へのエールでもあります。「還暦後」と謳ったのには、理由があります。定年制廃止を訴える氏の意思を強く反映させるため⁉️出口学長ならではの思想・哲学をベースに、還暦後の底力の付け方を独特のおおらかな語り口で伝授‼️
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<目次>
第1章 社会とどう向き合うのか
第2章 老後の孤独と家族とお金
第3章 自分への投資と学び続けるということ
第4章 世界の見方を歴史に学ぶ
第5章 持続可能性の高い社会を子どもたちに残すために
<内容>
ライフネット生命を立ち上げ、形を成すと引退。その後APUの学長に就任した出口さんの本。彼は当初から一貫している。60歳定年とか既定路線の上に胡坐をかかず、自ら働けるところまで働き(それで健康も保てるし、家計も成り立つ)、後進へしっかりと知識を伝授していくべき。そのためには、教養をしっかりと身につけ、転職する(教養があれば、転職の失敗もなく、またハズレをひいても再チャレンジができる。日本の発展のためにもそれが必要と。今回も同じ。定年後のノウハウなんてどこにも書いていない。精神論でもない。終身雇用制の恩恵だけ受けてきた世代には、耳に痛い話が続くが、それが真実だろう。この世代が気づいて、行動しない限り、日本はただ沈むのみ!
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人生100年時代を楽しく過ごすために必要なことが書かれた本。
充実した人生を過ごすには、健康を維持して、好きなことをやること。
年齢の縛りから自由になれば、いくつになっても人は成長できることを本書は教えてくれます。
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同じ著者で言っていることはベースは同じ
ただ、タイトル通りの内容を加味して書かれているので、また別の面白味がありました。
高齢の親でも楽させない。それが本人にとっても、周りにとってもハッピー
この本を読んで、元気なうちこそ孫の相手をさせようと思いました。
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そもそも働くということは、昔、何をやっていたか、何ができたのかは関係なく、現在の能力と意欲、体力に応じてそれにふさわしい仕事をするというのが世界の常識です。
ちきりんさんの名言
愚痴をいう、他人を嫉む、誰かに評価してほしいと願う、人生を無駄にしたければこの3つをどうぞ
介護に到る前の段階では、一番の親孝行は親に楽をさせないことです。
年齢を重ねていくと「もう年だからできない」と、いろいろなことを諦めて不精になりがちです。でも、できないのは年齢のせいではなく、そうした思い込みが原因です。みなさんの心がみなさんの行動にストップをかけているのです
小林せかい
環境が、あなたの行動にブレーキをかけるのではありません。あなたの行動にブレーキをかけるのは、ただ一つ、あなたの心だけなのです
集中して脳を使うのは2時間ぐらいが限界
仕掛け作りの重要性は、受験生でも還暦からでも、年齢に関わりなく大切です
新しい世界に入るには先達に教えを乞い、関係法規を学ぶ
日本が鎖国できたのは世界商品がなかったから
安土桃山時代には銀という世界商品が大量に発見された。その代表が石見銀山。当時の銀は世界通貨だったので、海外から銀を求める人々がわっと押し寄せてきた
開国を決断した老中 阿部正弘
当初米英日の保有比率は10:6でした。それを濱口雄幸内閣は交渉で粘って10:7を要求し、10:6.975で条約を批准した しかしこの結果に軍部や野党が激怒
当時の日本とアメリカのGDPには3倍から5倍の開きがある。アメリカは太平洋と大西洋に面しているので、艦隊を分けなければならない。仮にアメリカが艦隊を半分に分けるとしたら、太平洋だけで5:6.975の割合になり、日本はアメリカに対し有利な立場にたてる
世の中を理解するために必読の古典
想像の共同体
近代社会システム ウォーラーステイン
国富論、道徳感情論
統治二論 ジョン・ロック
種の起源
エドマンド・バーク
人間とはそもそも愚かな存在であるの。その愚かな人間が頭(理性)だけで考えたことなど、うまくいくはずがない
バークが重視したのは、伝統と慣習。それは長い時間をかけて、多くの人々が試行錯誤を繰り返した上で生き残ったものなのだから、完全ではないにせよ決してまちがったものではないだろうと。それに手を加えるのは愚の骨頂で、もしまずい部分があれば、そこだけを一所懸命考えて、直していけばいい。
夢遊病者たち 第一次世界大戦へと展開する過程
人間の脳はこの1万年ほど進化していませんから、過去の指導者のあり方や言動をきちんと見ておくことがとても重要です
レビィストロース 人間の意識は社会構造が作る
日本がそうならないためには、経常収支の黒字が続いているうちに財政を立て直すしかありません
ニコラスバー 将来の年金を担保するのは経済成長と良い政治だけ
貞観政要 3つの鏡 太宗が意思決定の際に大事にしていたもの ��の鏡、歴史の鏡、人の鏡
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今年還暦を迎えるのですが、勇気を与えてもらいました。
エピソードではなくエビデンスで。
性別フリー。
明日に遅らせたら1日歳をとってしまう。
というのが心に残りました。
以下は読書メモ:
はじめに
どうすれば還暦からの底力を発揮できるかを明らかにするのが本書の目的
数字・ファクト・ロジックで、エピソードではなくエビデンスでとらえ、年齢フリーで考える
健康寿命を延ばす
一 社会とどう向き合うか
ヤング・サポーティング・オールドからオール・サポーティング・オールへ。所得税と住民票で回っていた社会から消費税とマイナンバーで回す社会へ。
定年廃止
厚生年金をパート、アルバイトに適用拡大
変態オタク系、偏差値系
人間はいいかげん=猪八戒
仕事がつまらない→どうすればつまらない仕事を楽しくできるかを考えればいい、どうしても思いつかなければ転職サイトに登録
日本の労働力は足りない 団塊世代1歳200万人が引退、新社会人は100万人、毎年100万人不足
所得の二極化は自然な現象→対処法は再分配政策
二 老後の孤独と家族とお金
「人・本・旅」のライフスタイル→老後の孤独はなくなる
宗教を信じるのは自由だが自然科学では人間は星のかけらからきて星のかけらに戻るだけ。死を思い悩んでも仕方ない。
性別フリー
さよなら、おっさん
三 自分への投資と学び続けるということ
あなたの行動にブレーキをかけるのは、ただ一つ、あなたの心だけなのです。
タテヨコ算数 タテ=時間軸、歴史軸 ヨコ=空間軸、世界軸、算数=データで物事を考える
教養はおいしい人生を楽しむためにある 教養=知識×考える力
四 世界の見方を歴史に学ぶ
開国を決断した老中阿部正弘
西郷隆盛=毛沢東、大久保利通=鄧小平、伊藤博文=第二の鄧小平
レコンキスタと血の純潔規定→ダイバーシティの真逆の政策→スペインの衰退
必読の古典
ベネディクト・アンダーソン「想像の共同体」 国民国家の構造の理解
ウォーラーステイン「近代世界システム」 先進国と発展途上国の構造的関係
アダム・スミス「国富論」マーケットの理解、「道徳感情論」公の理解
ジョン・ロック「統治二論」民主主義の理解
ダーウィン「種の起源」生命の進化の歴史
保守主義=人間はそれほど賢くないので正しい社会の設計図は描けない、不満がないならそのままでいい
革新主義=人間は一所懸命勉強したら賢くなるし哲人政治も可能、革新主義で失敗したのがフランス革命
米中は人の交流があり、利害が一致しているので危機的な状況にはならないだろう。
イギリスは長期的にはEUに戻るだろう。貧しくなる道を選ぶ国はない。独仏はEUが分解すると利するのはEU以外だと知っているのでEUは保たれるだろう。
五 持続可能性の高い社会を子供たちに残すために
人口減少問題 出生率の低さ 男女差別 無意識に育児、家事、介護は女性がやると刷り込まれている。
社会構造が意識を���る。
シラク三原則
どんな年齢の人も今この時が一番若いので、思いたったら行動する。明日に先送りしたら1日年をとってしまう。
迷ったらやる。迷ったら買う。迷ったら行く。行動しないと世界は1mmたりとも変わらない。
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出口治明氏の本は多数出版されているが、参考になることが多数書かれている。
オールサポーティングオールや定年の撤廃、男女差別の解消などの政策が実現すれば、未来は多少明るくなると思われるが、日本では実現しないんでしょうね。
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何かで知って本屋に行った時に買った。
いくつになっても「人・本・旅」とのこと。
コロナ騒ぎで旅は難しいが,他はなんとかできる(と思う)。在宅勤務が続いて電車で本を読む時間(1日1時間程度)がなくなって,めっきり読書量が減っているので,なんとかしないと。
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出口さんの考えには全く共感です。今後の世界における日本社会を良くするために、一人一人がやるべきことを的確に提案をされている。他の著書でもよく引用されている、ココ・シャネルの名言は深く心に響きました。
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『教える』ということを読み引き続きこの本を読んだ。
前書にも同様のことが記載されていたが、人生100年にゴールはなく常に進化を繰り返さなければならないと再認識した。
『人・本・旅』による自己投資を繰り返し、一生勉強しチャレンジし続ける人生を歩みたいと思う。
『考えることができるじじい』になりたいと思う。
ポイント
『エピソードよりエビデンス』
『転勤は非グローバル』
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・ほとんどの国では定年がない。一生働くのが自然、健康寿命も伸びる。
・ユニコーン企業→未上場で評価額10億ドル以上。アメリカ200社、中国100社、日本3社。女性、ダイバーシティ、高学歴。
・日本は先進国の中でも大学進学率が低い。採用基準に成績入れるべし。
・人生は愛情や友情の獲得戦争。
・相続税100%、贈与税0%
・働くことは規則正しい生活に直結する
・配偶者控除、第3号被保険者の廃止、クオーター制の導入
・エビデンスたる数字とファクトを拠り所としたロジックを積み上げることが大事
・何のために勉強するのか→自分の言葉で自分の意見を表明できるようになるため
・教養=知識✖︎考える力
・リーダーは育成できない。適正が全て。
・人生の楽しみは、喜怒哀楽の総量。
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この本を読んで言いたかったことは3つだと思う
・人、本、旅の3つを軸にして日々過ごす。
・数字、ファクト、ロジックで物事を考える。
・定年を廃止し、年齢フリーにする。
→年だからといってチャレンジをしないのは
とてももったいないこと。
人生100年時代と言われる中で、
死ぬまで働くのは最初は嫌であった。
本文に出口氏が健康になれる秘訣を聞いたところ、
働くことだそうだ。
そのような文を読み、考え方が変わった。
年齢は関係ないと思えるようになった。
自分が死ぬまで現役で働き続け、いろんな世界を
学んでいきたいと思うようになった。
また、パートやアルバイトといった厚生年金保険料の拡大も提言している。
厚生年金保険料を支払うことはセーフティーネットを確保することでもある。
そうすることで貧困もならずに済むのではないかと
いう主張は大いに納得だ。
本質を突いた本であり、考え方を大きく変えてくれた。
出口氏のような人、本、旅を軸にし、数字、ファクト、ロジックで物事を考えられるようになっていきたいと思うようになった。
自信を持ってこの本をオススメしたい。