食べ物エッセイは出前ではなく
2020/09/08 15:39
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
コロナ禍で飲食店が苦境にある。
休業要請が出たり営業時間短縮のお願いが出たり、売上はコロナ以前の半分もいかないというところが多い。
自身でいっても外食の機会がうんと減った。
お店で食べなくなってテイクアウトで活路を見出そうとお店の方も工夫をこらしている。しかし、やはり外食の魅力にはほど遠いのではないか。
つまり、外食の魅力とはおいしい料理を食べるだけでなく、お喋りを楽しんだり、店の雰囲気を味わったり、そういう全てをひっくるめてのことなのだと、今回のコロナ禍で改めて感じた。
平松洋子さんが週刊誌に連載し、その2年足らず分を文庫オリジナルとしてまとめたこの食べ物エッセイ、収められているのは2018年4月から2019年12月分で、この期間も西日本豪雨災害だとか大きな自然災害もあったけれど、現在のコロナ禍の飲食業界の事情と比べるとなんと穏やかで平和であったことかと思う。
そして、食べるということはそういう穏やかで平和であればこそ、じわっと染み出してくるうまみが増すものだと、余計に気づかされる。
表題の「すき焼きを浅草で」を読んで、舌なめずりしてお店に駆け込むかといえば、やはりどこかでコロナが収束してからと思っている自分がいたりする。
なので、せめて平松さんの食べ物エッセイで食べることの楽しみを味わうのもいい。
そして、みんなががやがや楽しく料理を囲める日が戻ればいい。
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今回はなんだかいつもと違った気がしました。個人的な感覚だと思うけど。
油揚げをカレーに入れるのと、お麩ってお吸い物とうちの地方ではだぶのときしかほぼ接してきてないので「お麩料理_φ(・_・」と思いました。気になります。
読みたいと思っていた「富士日記」をますます読みたくなりました。写真でしか見たことない田舎寿司のお話もあって、これまたますます食べてみたい。
…あれだ。今回ちょっとハマれてないのは、ネズミ系を食してらっしゃるからだ。さすがに何処のでも危ないと思います。。
でも次作も読みます。なんだかんだ、新しい料理や料理法どの出会いが楽しみ。
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大人気シリーズの第七弾。銀座のセリそば、小倉のカクテル、仙台の中華そば等々、見たい、食べたい、かぶりつきたい!悶絶シリーズ最新作。
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東京に住んでいる間に一度、浅草で、浅草の今半ですき焼き食べた~い!と騒いでおりましたが、叶わぬ夢でした。
が、この本で夢は叶いました。
やっぱり素敵だ、今半ですき焼き。
著者の平松洋子。
最初に彼女を知ったのは読書エッセイだった。読んでないけど。
しかし気がつくと、彼女は食べ物系エッセイの一人者になっていた。
「本の雑誌」で立ち食い蕎麦屋について連載しているのを時折読んで、外食中心の生活をしている人なのかと思っていたけれど、この本を読む限り、この人たぶん料理が得意だ。
ジャムも餃子の皮も自分で作る。
家の台所に電子レンジはない。
子育てしながら仕事を持ちながらのこれは、すごい。
よほど料理が得意で好きじゃなくては出来ないと思う。
でね、簡単に作れそうで美味しそうな料理が結構あって、ちょっと手元に置いておきたい本になりました。
そのうち読書エッセイの方も読むぞ。
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小学校から高一までずっと水泳部、高二で茶道部に変わった平松洋子さん「すき焼きを浅草で」、2020.5発行。わさびは一年中収穫される多年草だそうです。わさびめし、食べてみたいです(^-^) 確か、孤独のグルメでも、五郎さんが食べてたような~。熱々のごはんの上に、おかかをふんわり散らして広げ、まんなかにおろしたわさびをちょん。醤油をぽちっとかける。
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食欲を刺激する文章がずらりでした。まだ体験したことのない味がいっぱいあっていつか体験してみたいです。
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「サンドイッチは銀座で」から始まり、7冊目。
日常の家庭料理や地方の名物など、同じように取り上げている。熱のこもった文章なのに、しつこくない。品の良さが滲み出ていると感じる。
高知は徳谷のフルーツトマト、フルティカ。子供の時に初めてトマトを丸かじりした記憶が蘇って、生唾が湧いた。
油揚げの中に生卵を割り入れ、醤油と味醂で煮る、信太煮。平松さんはあぶたまと呼び、子供の頃からお馴染みの料理というけれど、僕は食べたことない。作ってみようかな。意外と難しくないかな。
ゆで玉子を塩水に浸し、冷蔵庫へ、これでねっとり濃厚な味になるという。
どれもこれも美味しそうな文章。ご馳走様でした。
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久しぶりに東京に出て美術館に行く。
その時間だけでも至福な時間で、
「あぁ、私、この時間を求めていたんだ。」と、自分の心がひたひたと水が注がれていくみたいに満たされていくのが分かった。
完全予約制の展覧会だったので、待ち時間の間最寄りの本屋に寄り、ぼーっと本を眺める。地方の本屋は満遍なく色んなものを揃える傾向があるけれど、東京の本屋はその本屋なりの個性的なコンセプトが感じられたりして、小さな本屋でもすごく楽しい。
そこで出合った久しぶりの平松さん。
この人のエッセイは美味しそうで、読んでいて食べることの大切さと喜びを感じられる。そして背筋をスッと伸ばしたくなる。
あぁそう言えば、私仕事が立て込んだりしてキュウキュウとしてると、本屋に行ってばーっと本買って読んで自分を癒すことをしていたっけ。平松さんはそんな中よく読んだ本だった、と思い出した。そして癒された。
新しい生活。自粛。悲しいニュース。行き詰まっていく感じ。
いつもと違う雰囲気を抱えて「みんなも同じなんだから」とそこに慣れなきゃと言い聞かせて、きっと人はすごく自分に無理を課しているんだと思う。そんな中自分を取り戻したというか、うーん、自分を少し客観視する視点をもらえた感じ。
変わってしまったこの状況が大きく変わるわけでもない。ただこの少しだけ日常からズレるこの時間が、今の私にはどうしても必要だったみたいだ。
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安定して読ませる文章だなあ。
いつもながらおいしそうだし。
食べたいもの、飲みたいもの、行ってみたい店、見てみたい映画や映像、また増えた。
レモンサワー(大岩食堂)、映画『焼肉ドラゴン』、映画『日々是好日』、いなり寿司(伊東駅)、中華そば(福壽)、セリそば(泰明庵)、とんそく(かどや)、中華そば(嘉一)、立ち食いそば(福そば)、傷だらけの天使
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とにかく美味しそうな話がたくさん
丁寧だったり高級だったりするのでマネは出来ないけれど食を楽しみたくなる
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平松さんの料理エッセイ。
やってみようと思ったのは、塩卵とレモンサワー。
中でもレモンサワーがすごい。
ドライ人にレモンを漬け込み、スパイスは唐辛子、コリアンダーシード、クローブ、カルダモン。キビ砂糖を加え、ガラスの保存瓶でじっくり寝かせる。注文があると、氷を入れたグラスに注いでウイルキンソンの炭酸で割り、仕上げに輪切りのレモンでグラスの縁の一部をちょいとなぞり、イタリアの塩をつける。
なんというこだわり。
いつかはそんな暮らしがしたいものです。。
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美味しい食べ物、飲み物について、平松洋子さんのこだわりがよくわかるエッセイ。
食べ物だけでなく、丁寧な暮らしぶりが思い浮かぶよう。
紹介されている街や店が自分も知っているところだったり、地元が近いと知って、親近感がわいてきました。
他の本も読んでみたい。
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シリーズも7冊目は、そば多め?
特に食欲をそそらされたのが
「せりそば」の章です( ^∀^)
うーん、銀座かぁ。
いつかまた行けたら食べたいな。
ケーキ屋ごとに味の違う、大人の「サバラン偏愛」や
「夏の即戦力」そうめんを
手を変え品を変え食べる方法。
プリンの海で泳いでみたいという
少女の夢を紹介してくれる
「デザートは日の丸弁当」など
やっぱり目から口福な一冊なのでした!
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サバランへの偏愛。題名より予想していた浅草今半。変わらず平松さんの生活が垣間見えて、くすくす笑えて、ときにしっとりできる。特に初めて出会ったのがあぶたま。どれも食べてみたい。