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作家が自著を売るために、どうすればよいのかを出版業界の関係者に聞きに行ったエッセイ
・助言を求めたキーパーソン
三木一馬(元電撃文庫編集長、ストレートエッジ代表取締役社長)
松本大介(さわや書店フェザン店・店長)
大廣直也(Web コンサルタント)
浅野由香(映像プロデューサー)
川谷康久(ブックデザイナー)
目次が全部WEBでも見られるので、多少の知識がある人なら内容は容易に推測できる
「面白い本」であることは必要条件として
対象層に正しく情報を伝える広告戦略が大事という事でしょうか
そもそも、面白い本というのが大前提と言うけれども、何を以て面白い本かの定義が難しいと思うんですけどね
売れる本と面白い本は同義ではないけど、「売れた本」の共通点や売れた要因を分析したら必要条件はわかるのかも
予定調和ではない、ストーリーの差別化が必要なのはわかる
ま、一度売れると似たようなものが量産されるけどね
正しいジャンル名ではないけれど「余命」系の物語って一時期大量に作られてたよなぁー
そして、今も少し違った形で作られ続けているというね
映像化の基準は30万部というのも、ある程度の納得感がある
実写の場合はそれなりに費用がかかるので、ある程度の原作人気が必要ですよね
アニメ化の場合はもっと基準は下がると思う
映像化作品が売れれば、本も売れる
逆の現象はない
らしい……
原作要素をガン無視して作った映像作品で売れたものって、いくつかある気がする
そんなものでも、原作に興味をもつ人はいるって事なんでしょうねぇ
プルーフ戦略に関しては、「新刊の単行本なのに、なぜ帯に感想が書かれているんだろう?」という疑問を持った事がある
プルーフという試みを知ったのは、小説の「書店ガール」だったかと思うんだけど
それなりに影響力のある書店員に事前にゲラを読ませるという営業手法はちょっと違うんじゃないかと思った
書店員はあくまで販売員であって、創作側に影響を与えてはいけないんじゃなかろうか?
まぁ、それを許容する出版社や作家さんがいるというんだから私がケチつけてもしょうがないのでしょうけど
本屋大賞もそうだけど、本を売るための近道は書店員のファンを増やす事なのかもしれない
読者が本を買うには基本的には書店に行くわけだし、そこで手に取ってもらうには書店員に推してもらえばいいわけで……
何がと言葉では説明しにくいけど、違和感を覚えるんですよねぇ
プロダクトライフサイクルにも言及されてたけど
本のプロダクトライフサイクルもどんどん短くなってきていると思う
その原因は、何が売れるかわからないからとりあえず出版点数を増やすという方針の結果、1作あたりのプロモーション労力が低くなってるというね
理屈はわかるんだけど、数撃ちゃ当たるの結果、昔は当たってたものも当たる前に売り場から消え、一つの当たりで得られる利益も減ってるだけなんじゃなかろうか?
だからといってどうすればいいというアイデアはない
そもそも、私は文庫派だし、新刊も発売日をチェックして買うような事はしてないわけで
ここまで初動重視の販売戦略の業界としてはプロモーションの対象外なんでしょうねぇ
本って、賞味期限のないものだし、何十年前の名作も未だに売れるという変わった特性の商品
なので、ロングテールな販売手法が向いてると思う
だからこそ売り場のスペースを拡張しやすい電子書籍というのが今後は重要視されるはずなんだけど
未だに紙の本の売れ行きを気にする風潮はありますよね
カバーデザインは、適した対象層に手に取ってもらうためのツール
単行本と文庫でデザインを変えるのも、対象層を変えるという意味もあるようだ
同じ作品で外見を変えて二段階で売るというのは、まるで二毛作のようだな
さらに、連載を単行本化というパターンなら三毛作ですしね
ま、中には最初から文庫描き下ろしという場合もあるけど、それらの違いって、畑(作家さん)がどこまでその収穫(販売戦略)に耐えられる土壌の力(人気)があるかなんだろうか?
ちなみに、私は額賀澪さんの著作は恥ずかしながらこれが初
お名前自体存じ上げなかったんですよねー
私は読書量としては平均よりは上だし、読書会もよく参加していて自分の趣味趣向とは異なる作品を目にする機会も多いはずなのにね
そんなわけで、「キャラクターが弱い」と言われるような内容なのか興味が湧いたので、この本より前に出版された「屋上のウインドノーツ」と「さよならクリームソーダ」、そしてこの著作のインタビューを活かしたという「風に恋う」を買ってしまった
感想はまたそのうち
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著者初読み。
そして、完全にお仕事小説だと思っていたのに、エッセイで出鼻を挫かれる・・・
本が売れないと悩む新人作家さん。
編集者、本屋さん、WEBコンサルタント等、様々な職種の人に会いに行き、「売れる本」の真意を探っていく。
裏話的な要素もあり、実際に知っている作家さんなどの名前も出て来るので、それなりに面白い。
でも、「超ゆとり」を盾に取るところは、朝井リョウの二の舞に感じるし、いろいろな賞を受賞しているが、申し訳ないが作者を思い出すことは出来なかった。
ちなみに本屋大好き。新潮文庫nexも説明されなくても知っているし、「文庫X」ももちろん読んだ。
でも、彼女は知らない。
ただただ「ごめんなさい」の一言。
吹奏楽の小説を書いているようだが、巻末の新作の試し読みも、本作を読んでみようとまでは思えず・・・
やっぱり「ごめんなさい」
いつか、本屋で目立つところに置かれて、「あの時、辛口な感想を書いて、ごめんなさい」と思えるような作家さんになれるよう、健闘を祈ります。
ちなみに単行本と文庫の表紙の遊び心はGood!だと思う。
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小説家による小説家とはを書いたエッセイ。想像していた編集者との関係や、書店員、映像化などなど、楽しく(?)読んだ。でも、この作家の小説は、まだ読んだことない(笑)
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売れる本とは?売りたくなる本とは?著者が編集者と二人三脚で自分の本を売り続ける方法を探求する。その道程が書かれた一冊。小難しい話はなくササッと読了。読み終えて真っ先に公式サイトを訪れた。そうさせるだけでもこの本には価値があった。初めましての著者さんだったが確かに見やすく、新刊も気になる。川谷康久さんもチェック。目を引くカバーは今の時代重要かもね。
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どうやったら本が売れるのか。
作家が様々な業界の人達にインタビューしながら学んでいったこととは・・・。
出版業界の現状がリアルに感じられて面白かったです。