紙の本
跳べ、暁!
2020/07/15 13:38
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
春野暁が転校した中学校で新たに女子バスケ部を創部する。勉強が取り柄の欣子、タンザニア人のブミリア、バレー部を退部した七美と亜利子、陸上部で将来を有望視された薫の六人で女子バスケ部がスタートする。
欣子、ブミリエ、薫がそれぞれの事情を抱え、新しい挑戦に向かって走り出す。スタートは順調とは言えないが、暁を中心にまとまり始め大きな夢に向かっていく青春を感じさせる作品。
藤岡作品は感動の連続ですね。感動のツボを押さえておられるようにも感じますね。
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母を亡くし、無気力になった父と一緒に田舎の実家に引っ越した主人公暁。心の支えだったバスケ部が転校先にはなく、クラスにもなじめない。
そんな暁が、唯一声をかけてくれた優等生欣子と一緒に女バス部を作り試合に向けて仲間と一緒に戦っていく姿に涙、涙、そして涙!あぁ、こんなにも気持ちのいい涙は久しぶりだ。
少しずつ増えていく仲間。初心者のいる中で自分が部を整え盛り上げのばし引っ張っていかなければならないというプレッシャー。
母を亡くし、父も当てにならないという中で、よく頑張った暁。
けれど藤岡さんの小説はおざなりの「泣ける部活青春小説」では終わらせない。
彼女たちが抱えるそれぞれの事情。自分で、自分の力で乗り越えなければならない壁。
14歳の持つ可能性は無限大だ。全力で壁に向かって突き進む彼女たちに心からのエールを送りたい。
口当たりの良いだけの水より、苦みのある緑茶。彼女たちの未来は、多分そういう世界。
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父親の都合で中学2年の5月という半端な時期に転校してきた暁。クラスで孤立していた暁に声をかけてきたのが欣子。そして、暁と欣子はバスケット部を立ち上げ、不登校の外国人リモ、バレー部の人間関係に嫌気が差した亜利子と七美、陸上部のエースだが指導者の暴力にあった薫が賛同する。それぞれが家庭のこと、将来のことに悩み問題を抱えるが、お互い励まし考えてバスケットに取り組む姿勢が眩しい。徐々に強くなり3年の夏大会の前に欣子と薫が...。これまでの藤岡作品とは違ったスポーツ青春小説だったが、同じように感動でき良かった
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女子中学生のバスケ部活ものとは思えない濃度の高さ。ド素人なのに桜木並みの運動能力で活躍したり、アフリカの留学生(ではないけど)がいたり、部員それぞれの複雑な家庭事情が明かされたり、という約束事を踏まえつつ、バスケットの技術面や試合展開についてしっかりと描かれている。一見平凡そうな主人公が実はかなりのやり手である感じがするので、高校進学後のシリーズ化を待ち望む。
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最近意識的に読むようにしている藤岡陽子さんの最新作(2020年10月現在)です。
本作はバスケットボールに没頭していた中学生が、家庭の事情でバスケットボール部の無い学校に転校する事になります。
転校後出来た友人の勧めで、女子バスケットボール部の設立を志します。
いじめや、ブラック部活、不法滞在などの問題を盛り込みつつ、全体としてはスポーツ青春ものとして爽やかに読む事が出来ます。
終盤に悲喜こもごもな流れが有り寂しくなる部分もありますが、出会い別れをしっかり描いた良作だと思います。
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よくあるスポ根小説と自分は思います。
リアル感を出したかったのかな。
親子関係、人間関係いろいろと入り組んでいた。
もっとシンプルに優勝とかあっても良いと思う。
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中学二年で転校してきたバスケ少女、春野暁。
仲良くなれた大人びたメガネ女子の吉田欣子と、それまでなかった女子バスケ部を立ち上げることに。
色々な生徒が少しずつ仲間になり、少しずつ暁も強くなっていく。
主人公の暁は比較的目立ったところのない少女に見えるのだが、周りの友達がバラエティー豊かで、もめたり、まとまったりが中学生らしい。
それが試合になると、急に暁のエースぶりが際立って描かれるのも面白い。
スポーツ以外に社会的な問題も絡めていたり、思春期の色々な思いも感じられて、学生さんに読んでもらいたい青春物語です。
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バスケ部のない中学校でバスケ部を立ち上げいろいろな問題を抱えている子達が仲間になっていくよくあるお話ですがそれぞれが抱えてる問題が結構重い。
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母の死がきっかけで、新しい土地へ転校することになった暁。
そこでバスケットボール部を創設する。
そのメンバーそれぞれが、困難な状況にあり悩みを抱えており、現代社会の縮図のよう。
テーマは重たいけど、バスケットボールの描写も多く爽やかなので、暗くならずに読みすすめられた。
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バスケットボールには詳しくないけど兎に角一生懸命の中学生たちがどうなっていくのか気になって読んだ。
きっととっても濃い一年だったんだろうなあ、6人にとって。
暁を含め、薫、リモ、欣子みんな色々問題を抱えている。
その問題を深く掘り下げていたら暁達のバスケの事が描けないのだろうけどその事が話をちょっと薄いものにしてしまった感があるように思う。
どちらかと言うとYA対象かと思うのでそれでいいのかもしれないが。
こういう仲間は一生忘れないんだろう。
良い仲間に出会うことは一生の宝物だろう。
羨ましい。
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読みやすい本でした。
バスケットが舞台だったので読みやすかったです。
感情移入もでき、気持ちとか精神面とかの話も参考になりました。
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中学2年生の女の子たちが、家の問題を抱えながらも友達とバスケを一生懸命頑張ることで少しずつ成長していく。
回りの大人たちもいろんな人がいるけど、助けてくれる人もたくさんいて素直に嬉しい。
バスケはなぜ得点が2点なのかという理由も、納得できるものだった。
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今まで読んだ藤岡作品とは違った、青春物という感じでした。若い読者層向けの作品だと思いますが、そこはそれ、中学生の頃を思い出しながら読ませていただきました。「金の角」やPアカが出て来たので、先に読んだ作品とうっすら重なっているのも、面白かったかな?
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転校先で女子バスケット部を立ち上げる中学2年生の暁。6人しかいない上に半分が初心者、しかもそれぞれの家庭の事情も複雑で苦しみを抱えて過ごす日々。それでもなんとかチームになっていく6人。
青春だ。でもただの青春じゃない。私立受験失敗、不法滞在、女性差別、体罰…。いろんな問題を孕んでいる。周りの大人のせいでもあるが、一緒になんとかしてくれるのも周りの大人。
みんな一生懸命だから、読みながら自然に応援して泣いちゃってました。
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父子家庭になってしまいながらも、一生懸命バスケする女子中学生の話。メンバーが6人しかいないのに、4人が複雑な事情を抱えている、だいぶ普通じゃない環境。バスケの描写が濃厚で、作者はバスケ経験者なのかな?と思う。中学生のメニュー作りの参考になりそう。
主人公と欣子が魅力的。でも、普通じゃないことが多すぎる中、普通の亜利子が普通に怒るととても嫌な子にみえてしまう。読後感は悪くない。