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順さんの私的「沖縄及島嶼資料館」と未名子
資料をスマホで撮りファイリング
「孤独な業務従事者への定期的な通信による精神的ケアと知性の共有」
クイズ問題をPCの向こうの相手に出し、正解を答える オペレータの仕事
閉塞な空間
庭に現れた宮古馬 ヒコーキと名付けた 沖縄の歴史
順さんの死 資料館の破壊 ヒコーキに乗って
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静かな本でした。
高山さんの本は初めて読んだのですが、他の本も手に取ってみたいと思いました。
資料館の整理を手伝う主人公の、世界の果てに生きる人たちにクイズを出題するという仕事、台風の夜に庭に迷い込んでくる宮古馬、、、
設定としてはぶっ飛んでいるけれど、読みやすかったです。
ちょうど8月なのも相まって、歴史とか資料とか戦争とかについて考えさせられました。
最後のクイズの答えが気になります。
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第163回芥川賞受賞作。沖縄を舞台に、なんだかよくわからない仕事をしている未名子が、迷い馬を拾うという話。沖縄が日本でありながら日本ではなかった時代、未名子がネットでつながる世界のどこかで孤独な仕事をしている外国人たち、そしているはずのない場所にいた馬……。もしかしたら、“自分がいるべき場所”がテーマなんだろうか? 最初から最後まで内容に入っていけず、上滑りしているような感覚だった。もしかしたらぼくは、沖縄との相性が悪いのかもしれない。
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第163回芥川賞受賞作。
読みやすい文体なので苦労はなく一気読みできました。
タイトルからも分かるように舞台は沖縄です。
個人の歴史資料館の整理の手伝いと孤立している外人との日本語のクイズでコミュニケーションをとる仕事とを並行している主人公の物語です。
物語が大きく動くのは台風の日に宮古馬が自宅に現れたところからで、琉球競馬やかつての名馬で本作の馬にも名にもなるヒコーキについては勉強になりました。
もちろん、この馬は何かの象徴なのだろうと思って読み進めましたが、孤独にとらわれていた主人公をその呪縛から解き放つためのアイテムと捉えました。
クイズの出題相手が宇宙空間や南極の深海や戦争危険地帯のシェルターにいるのも何かの象徴かと思いましたが、主人公が資料館のデータを託すことから近未来の人類の危機的状況を揶揄するものであるとともに希望の灯でもあると思いました。
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同時期に受賞した「破局」とは打って変わって、とても静かな作品。一度でも沖縄に行ったことがある人なら、あの時の照りつける暑さ、砂埃、平屋等々沖縄の情景を思い出せるのではないでしょうか。
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芥川賞その2
沖縄の古びた郷土資料館の整理を手伝っている未名子は、宇宙や海底や戦地にいる人へオンライン通話でクイズを出題する仕事をしていた。
そして、双子の台風が接近した晩、幻の宮古馬が未名子の家の庭に迷いこんでくる。
さざなみのように広がっていく、
なんとも幻想的で不思議な世界観だ。
静かな小説だが、落ち着いて読ませてはくれない。
途切れた物語が多すぎた沖縄。
少しでも資料として残そうとする未名子。
でも、戦争がなく、大災害がなければ、その資料も役立つことなく消え去ってしまうだろう。
その方がすばらしいことと、宮古馬の上で揺られながら未名子が思うラストは、ほんわかと温かく素敵だ。
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いまひとつ、かな。淡々とした物語は嫌いではないけれど、文章があまり得意な感じではなかった。何が伝えたいのか、一度で分からず何度か後戻りしてようやく意味が分かったりする。単純にこの作者の文章構成が苦手。
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一個人が集めた沖縄首里の記録。集めた人が高齢で記録も場所も無くなろうとしている。
この資料の整理を手伝っている未名子の物語。彼女の本業がまた興味をひくし、一役買うのが想像を超えていて面白い。
今、何をやっても倒れない政権、荒んでいく日本に諦めを感じながら、一個人の存在意義や知識を得る事、書物を読む事の必然性を、宇宙にいるヴェンダに教えられる。
知っている情報や史実と乖離した、そこに生きた人達の声が、焦土と化した首里から物語となって発せられたのは、とても興味深かったし、なるほどなぁと唸った。
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未名子は確かに孤独だ。身よりもないし、何かあった時に気軽に相談できる友人や恋人もいない。
最後には、特殊な環境にいる自分と同じく孤独な人々にクイズを出すという変わった職をやめ、中学校から続けていた資料館の手伝いもすることができなくなる。
この先どうするのだろうと不安になるところだけど、未名子には生きる力がある。コミュニケーションの欠如を自分で認めているけれど、力がないのではなく、学校という場所になじめなかっただけだと思う。この作中の数多くない登場人物に存在感や確かな影響を与えている。テープデッキを盗んだり、ヒコーキを奪還したり馬に乗ったり大胆な行動にもでる。記録がこの先日の目をみるのかそうでないのか、それは分からないけれど、未名子は確実に自分の生を全うできるのじゃないかなとそう思った。
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決して大きな事が起きたわけではない。
けどヒロインにとっては、そして関わりを持っていた人たちには少しだけいつもと違うことがおきた。
きっとまだこの本の魅力を自分は理解できてない気がする
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第163回芥川賞受賞作。今年の芥川賞もお取り寄せしているので、届く前に積読から抜き出して一気に読了。
はい。芥川賞ですね。読後感と言い、分量と言い。
首里という舞台。資料館、クイズの問読者、宮古馬。「宝島」のように沖縄問題に切り込んだ話なのかと思ったら、SFでしたね。クイズの解答者達はどうなるんだろうとか、未名子とヒコーキはこの後どうやって暮らしていくんだろうとか疑問に思ったけど、野暮なのでやめときます。
アメリカ横断ウルトラクイズもこう書かれてしまうのかと、時の流れを感じた。
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3.5点
なんともない話だった。つまらなくはない。人も亡くなるから適切ではないけど、ほっこりする気持ちにもなる。
未名子、順さん、途さん、カンベ主任、宇宙空間のヴァンダ、南極深海のポーラ、戦争ど真ん中シェルターのギバノ、宮古馬のヒコーキ、『にくじゃが』、『まよう』、『からし』
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未名子、激戦地沖縄、台風、民族学者の老女順さんと『沖縄及島嶼資料館』、『カンベ主任』とサンライズ・ヘルス・サイエンスシステム、問読者、ヴァンダ、ギバノ、ポーラ、宮古馬「ヒコーキ」、「様子のおかしいことをしっかり受け止め恐れない人」、「長生きして守る。記録された情報はいつしか命を守るかもしれない」。
生き続けるに値する程度にはささやかな驚異に溢れているという著書の思いは読みとるには至らなかった。
過去2回の芥川賞候補作と対比して読んでみるのもいいかも。
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今年のコロナ禍の中、夏休みに北海道札幌に旅行を行い
札幌の丸善でこの本を購入。
11月の連休にGOTOをつかって沖縄に旅行
その際にちょうど読んでいて・・・
ちょっとした用があって、首里や湊川の当たりを
散策したのもあり。。
ちょっと難解な内容でしたが。
なんとなく情景が浮かび、心に残りました。
不肖の息子(自慢の息子)が将来博物館の
仕事がしたいと大学で学んでいることも
踏まえて、ちょっと心に残る作品でした。
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第163回芥川賞受賞作。発想がユニークであり、古い資料館のデータベース作業や不条理なクイズ、ゲーム。そこに登場する宮古馬の「ヒコーキ」との出会い。なかなか体験できない芥川賞受賞作。