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世間についてなんとなくで認識していたけど「世間」をありとあらゆる方向から言語化してくれてる対談形式の本。
世界と比べて日本人はTwitterの匿名性の高いこと、見知らぬ人への不信感が高くその上見知らぬ人を判断できる自信のなさについて書かれているのも面白かった。
日本人の自己肯定感の低さ、自尊心のなさは「個人」というものがないからだ。という話はすごく腑に落ちた。この個人がない話はいろんな切り口で語られる。
日本には社会がなくて世間がある。自己責任という言葉は個人がない日本でよく使われる不思議な言葉というのもすごく歪んでいて面白かった。
出版された時期がコロナ禍だったのでコロナ禍の日本にフォーカスしているものの言語や宗教、教育制度など幅広く網羅している。
この2人の話は断定的な部分もありつっこみたいところはちょいちょいあるけど面白く読めた。
本の中で挙げられていた岡檀さんの「生き心地の良い町」が面白そうなので読んでみたい。
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COURRIER JAPON
著名人の本棚
石倉洋子さんの推薦図書より
「いろんな「世間」とつながるということ。〈世間‐間‐存在〉を意識して、少しでも「世間」に風穴をあけてほしい。そうなれば、もう少し自由闊達に生きることができるんじゃないかと思います。」
これは窒息しそうなくらい息苦しい日本に生きていて、
中学生くらいの時からずっと考えていた、私の人生の指針である。
なぜ、いじめやひきこもりや自殺が起こるのか、
なぜ、異様に偉そうに振る舞われ、理不尽な関係を要求されるのか、
どうすれば防げるのか、をずっと考えていて、到達した答え。
的確な言語化に感謝したい。
複数の集団やコミュニティに属して、渡り歩き、風通しをよくすべし。
フィールドは一つではない。
あなたは、今のその世間だけで生きているのではない。
家庭や学校や職場がしんどいと感じたら、別のコミュニティを見つけて、緩い繋がりを広げていけばよいと思う。
世間は広いようでとてつもなく狭いのだから、いくらでも通り過ぎるべし。
そして、社会に向けて、声を上げられる、生き方をしたい。
ただし、世間があたかも、国家が介入することで、国民全員の意思であるかのようなうねりになる時は危険である。
意思などではなく、思考停止状態なのだろうが。。
コロナ禍では本当にそれを痛感した。
個人の恐怖や不安から生じてしまう小さな積み重ねが、巨大になり暴走することもある。
そういった危うさを知っておく為にも、本書は広く読まれて欲しい。
世間と社会の違いについては、興味深く拝読した。
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初めはすごく偏った思想の本なのかと思ったが、妙に納得してしまった。
それは自分自身が偏った思想をもっているということなのかもしれないが、モヤモヤしていたものを言語化されている感覚で読み進めていけた。
世間と社会の違いや、日本独特の同調圧力という文化などについて対談形式で語られてゆく。
日本における人間関係を考える上で、一つの物差しになる本だと思う。
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世間と社会は全く異なるもの。そう考えて、普段の生活で周りを見渡すと、これは世間、これは社会だな、と見えるようになり、少しだけ世の中が分かるようになったと思います。
人と関わるのが面倒だと感じる人は、その理由が分かるかもしれません。
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同調圧力とは、その時の一番強い集団である多数派や主流派と同じようにしろという命令。
日本には社会の他に世間があるから、社会のルールが崩壊しても世間のルールが機能し、緊急時でも略奪や暴動が起きない。
世間とはステークホルダーにより形成される世界と、その集団の力学で、社会は知らない人たちで形成された法的な世界。
社会は一つしかないから排他的にならないが、世間はたくさんあるから排他的になりうる。
日本人はすぐにじゃんけんや多数決をして物事を決めるため、議論が下手になった。
「他人に迷惑をかけない人間になれ」という教えにより、「他人から迷惑を受けること」に敏感になった。
結果を残しても、「世間」(身近な環境)のおかげとしてしまうことで、個人としての自己肯定感は低くなってしまう。
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日本は治安がよくて住みやすい反面、自殺者が多いのが残念だ。 世間学について納得する部分はあるが、じゃあ自分はどうすればいいのか結局よくわからなかった。
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日本社会は村社会で、同調圧力がとても強くて生きにくい。個性を埋没させされてしまうという話。その通りでよく分析されていると思うのだが、じゃあどうやって生きていったらよいか、各自で考えてという意図だろうけど、問題提起に関する続編を読みたい。
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先日読んだ学校関連の本からおすすめに上がってきたので。どれだけ同調圧力系の本読むんだと思うが、本来気にしいの私が必死で自分で判断できるようになろうと足掻いて、無意識に選んでいるのだろう。子どもも大人も全世代共通で、弱い世間=複数のコミュニティに所属することが重要と感じる。私の周りでは自粛警察を見かけなかったが、感染しただけで村八分のような扱いを受けることが知人の故郷であったらしい。自分の常識や考え方を変えるのはなかなか難しいが、意識して圧力をかけてしまわないよう気をつけたい。
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「みんな同じに」という命令
「空気に従え」という命令
それが同調圧力。
日本は世界でもっとも同調圧力が強い国だった
という一文はショックでもあり、そうだろうな…と思ったり。
主義主張をはっきりさせるとつらくなるとは日々感じていた。
「出る杭は打たれるよ」
「(意見を)言わなきゃいいのに…」
今までにも何回も言われてきて、納得いかないなぁ…と思ってた。
世間と社会の二重構造
「世間」を構成する4つのルール
私の中のモヤモヤがスーッと晴れる内容だった。
同調圧力には悪い面だけではなくて、良い面もあるということもわかった。
社会を作る「個」を大切にしたい。
強い「個」でありたいと思った。
息苦しさなんて感じる必要はなかったんだ。