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(上下巻あわせての感想です)
上巻では山中で遺体とともに発見された名匠の将棋の駒を追いかける刑事コンビのパートと、親から虐待を受けた少年を見守る老人の(20年以上過去の)パートが交互に現れます。下巻では成長したその少年と天才真剣師(賭け将棋で生計を立てる人)との不穏な繋がりをメインに据えつつ、現代(実際は平成6年)に物語が進むという構成のミステリー作品です。
世間的にはかなり高い評価を受けている作品のようですが、ごめんなさい、私にはイマイチでした。読んでいて突っ込みどころ満載、傷だらけ穴だらけの設定が気になって気になって、せっかくの重厚な人間ドラマが色褪せて見えたというのが正直な感想です。
いくつか例を挙げると、刑事が事情聴取をしている時に内部情報をぺらぺら口にするとか一昔前の安っぽい刑事ドラマかよという感じがしますし、容疑者の父親も真剣師の男も造詣が類型の域を出ない印象。東大に入ったくせにゴッホのひまわりを知らなかったというのはどうなんでしょうか。終盤の対局のラストのアレは目を瞑るとしても(私は脱力しましたが)、そもそもそこに至るまでの対局の描写はかなり将棋に詳しくないと楽しめないのでは(みんな流し読みしてるのかな?)。また文庫版では上下巻あるのですが、かなり冗長な印象で、物語としてさほど必要なさそうな展開が多いのも気になりました。
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素晴らしい!ベストセラーになるのも頷ける。ドラマでしか見てないが『砂の器』に似た匂いがしてとても引き込まれる。下巻で向日葵が咲くのか早く知りたい。
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平成6年、埼玉県の山中で身元不明の白骨遺体が発見された。
そして、慰留品は、名匠と言われる初代菊水月作の名品で、時価600万円はすると言う。その駒は、現存が確認されているのは、7組のみ。
白骨遺体は誰なのか?
そして遺棄者は、何故、高価な駒を遺体と共に埋めたのか?
かつて、奨励会でプロ棋士を目指した所轄の佐野巡査。そして、県警捜査一課の嫌われ者で叩き上げの石破警部補。
この2人が、駒の足取りを追って、全国各地を飛ぶ。
今また、山形県天童市において、天才同士の世紀の一戦が、始まろうとしていた...
各章によって、過去と現在が交差する書き方で、上条桂介という天才の悲しく辛い過去が、少しずつ明らかになっていきます。
う〜ん、まだ上巻だけでは、被害者も加害者も、そして動機も分からないですね。
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将棋の知識もなく、興味を持った事も無かったのだが
想像以上に面白く一気に上巻を読了。
何より読みやすい。
将棋の駒を持った状態で発見された死体の事件を追う刑事たちと
将棋の才能を持つが父親に顧みられず困窮した生活をおくる少年の
2つの視点で話は進む。
桂介の辛い境遇に何度か涙が出そうに。
少年と事件はどこで繋がるのか。
下巻が楽しみ。
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平成六年の夏、埼玉県の山中でされた身元不明の白骨死体。遺留品は名匠の将棋の駒。二人の刑事が駒の足取りを辿るなか、将棋界では世紀のタイトル戦が始まろうとしていた。重厚な人間ドラマを描いた傑作ミステリー。
柚月裕子版『砂の器』。貧しい家庭環境に置かれた少年の壮絶な生い立ちや泥臭く真実を追い求める刑事の姿など、昭和の名作ミステリーを感じる構成がうれしい。そして何より、殺された人物は誰なのか、そして将棋の駒が伝えるメッセージは何なのか。ページをめくる手が止まらない。
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最終的には下巻を読んでからだけど、今のところ、あまり面白くない。
石破と佐野の2人の刑事の造形がありがちだし、桂介を護ろうとする唐沢は出来過ぎだし、2年以上も桂介が唐沢の家に通っているのに父親が気付かず何もしてこないというのも不自然に映る。
地道な捜査にようやく繋がった駒の行方だが、これからどう展開するか、下巻に期待。
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2021年2月
物語は死体遺棄事件から始まる。自ずと殺人の可能性も考えられるし、穏やかではない。しかし刑事側のほうは死体そのものではなく一緒に埋められていた将棋の駒の行方の捜査がクローズアップされるし、容疑者のほうは子ども時代のストーリーが展開されるので、事件の禍々しさみたいなものをあまり感じない。そもそも誰の死体が発見されたのかさえわからないのだ。
人物の描写はたとえ一瞬の登場だとしてもなんだか過去を想像できてしまうような説得力。
ぐいぐい読んでしまった。
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土の中から白骨死体が発見される!?
死体は名工が作ったとされる将棋の駒を握っていた???
元奨励会の刑事佐野とベテラン刑事の石破は将棋の駒を追って東西奔走し犯人を探る
一方で将棋のビッグタイトル龍昇戦をかけて奨励会を経ずにプロになった男 上条桂助が若き天才 壬生芳樹に挑む!
さらに物語は並行して昭和の時代のとある少年の苦難の人生が描かれるのだが・・・
異なる時間軸で絡まるストーリー
面白くない訳が無い!
下巻が楽しみ!
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降車駅を乗り過ごすこと2回。
久々に、ページを繰る手が止まらない作品。
将棋の知識が有れば、もっと楽しめるに違いないのだが。
下巻でどう決着させてくれるのか楽しみ。
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過去、現在が交差し
複数の鍵となる人物が眼となって
話が展開していく。
佐藤、石破の距離や関わり方
唐沢と桂介の出会いで、桂介はどう変わり
成長していくのか。
鍵となる名匠の駒が繋ぐ関係を追う
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面白い!新たな好き作家さんに出会えて嬉しい!
その時代のその場所の温度と空気と匂いがリアルに感じられてぐぐぐっとのめり込んで読んでしまった。
見えている答えが本当にブレずに最後までいくのか波乱があるのか。楽しみにすぐ続巻を読みます。
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柚木裕子さんは好きな作家さんです。
読者を魅了する文章の持っていき方に毎回引き込まれますが、今回は予想外の涙でした。
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死体遺棄からはじまり、その死体と一緒にあった名匠の将棋駒。なぜ、将棋駒が一緒にあったのか。それを辿る刑事と、容疑者?と思われる少年の2つのストーリーで物語が進んでいく。
どのようや形で完結するのか、下巻が楽しみである。
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ある山奥で、白骨死体が見つかり、そこには高額な将棋の駒も一緒に埋められていた。
物語の始めは、天才棋士と異才の棋士の対局の会場から始まり、現在と過去のエピソードが交互に語られる。異才の棋士が、その将棋の駒に繋がっているようだが、果たして。。。
大きな展開は無いが、着実に事件の真相に迫っていく警察側のストーリーと、駒の所有者に関するストーリーが読者に同時に提示され、読者は事件を俯瞰で見られる。下巻はどんでん返しがあるか?
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文庫版になった時の下巻に、☗先手と☖後手の☗と☖が逆という大量の誤植があり、訂正再販を待って購入したのだが2年間も放置してしまった。
本屋大賞の第2位でもあるし、これは絶対に面白いと決めつけていて、ついに読み始めたところ期待どおり面白い。
事件が起きるまでに何があったのかの過去からのストーリーと、事件をきっかけに過去に何があったのかを遡るスートーリーが交互に展開され、かなり近づいてきたところで下巻に続く。
上巻では向日葵は出てこないので本書のタイトルの意味はまだ分からない。
全体のレビューは下巻で…