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投稿者:ただの人間 - この投稿者のレビュー一覧を見る
特にコロナを例としつつ、不確実性の大きな時代に企業の法務部員として求められるべきスキルやマインドを提示する。
基本的には古典的な「待ち」の法務ではこれから価値を発揮していくのは難しいということを様々な書籍の引用やエピソードを散りばめて語っていく。
個別の案件の知識よりもその前提になる部分に重点が置かれているという印象を受けた。
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サントリーホールディングス法務部長の明司さんによる中堅・若手法務担当者に向けて、この移り変わる現代において、企業法務がどのように変化し、変化しない、いや変化させてはいけないのかを説くもの。カテゴリー的には法律関係に分類すべきかもしれませんが、内容の深遠さから、思想哲学に分類いたしました。マルクス・ガブリエルから、スラボイ・シジェク等、現代思想にも造詣が深いものと推察しました。感嘆です。
なるべく広く、読まれるべき良書です。
商事法務の浅沼さん、西巻さん、いい仕事されてますね。
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新人法務担当者にはおすすめな本。
法律ではなく、事業を中心に考える必要があることがメッセージ。事象を分析し、リスクを拾いだし、その解決策を考える部署が法務部の根幹なんだと思います。
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法務って専門的な仕事ではあるけど、専門的なことだけじゃなくて、仕事に大事なことを教えてくれる本。
心に残ったのは、リスクマネジメントと組織開発。
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法務担当者は、演繹的思考、類型的発想、第二線の立場で、事業部かの相談に応じることが多い。そのような対応しかできない法務担当者は新型コロナのような未知の問題が生じた際、思考停止に陥り、事業部門の足枷になってしまう。
法務担当者が上記のような状況に陥いることを防ぐために、筆者は法務担当者に以下の事項が重要であると指摘している。
・法務担当者はビジネスパートナではなく、ビジネス(事業)の一部である意識
・法的三段論法的演繹的思考を一旦停止して、事案、リスクをそのままの姿で見るという意味の「想像力」
・常に原典に戻る姿勢
・新型コロナのような未知の問題が生じた場合は、記録をきちんと取り、次の未知の問題が生じた場合に備える意識(新型コロナの対応は、3.11の対応が参考になり、3.11の際の対応は、阪神大震災の時の対応が参考になっている)
・様々な異質なモノを取り入れて新たなネットワークを作る意識
この本は、中堅・若手法務担当者の全てにオススメする本ではない。哲学や歴史を学び帰納的発想には習熟しているが、法律に馴染みがないまま、法務部(門)に配属された人や、物事の本質から深く考えたいタイプの人に特にオススメの本である。