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投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
76歳、独身。
両親を見送り、姉とは親の介護と遺産相続でもめて音信普通
仲良く暮らしていた女友達を亡くし、これからを考えると「刑務所」に入るのがベストなのではと桐子は思いはじめる。
刑務所に入りたいと決めたものの、生涯刑務所に入れる罪を考えるのは案外難しかった。
これからこういう人が増えるような気がすると気が重くなる
身につまされるお話
2022/04/04 17:53
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投稿者:mk - この投稿者のレビュー一覧を見る
一人ぼっちで歳を取り、仕事や住むところもなくなってしまったらどうしようと身につまされるお話でした。とっても暗いお話かなと思っていたのですが、ときにユーモラスで一気に読んでしまいました。孤独と言っても人とのつながりはあるし、大切にしなきゃいけないなと思いました。
生きるヒントがもらえる!
2022/10/15 14:54
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投稿者:ゆずりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
住むところ、食べ物、お風呂などが保障され、さらに介護もしてもらえる・・・。同居人に死なれ、財産もなく、一人になった76歳の桐子にとって、刑務所生活は、素晴らしく思えました。
刑務所に入るには、犯罪者にならなくてはならない。しかし、人に迷惑は掛けたくない。
いろいろな犯罪を考え、実行に移そうとする桐子ですが、なにせプロではないので、詰めが甘く、成功しません。そうこうしているうちに、とうとう殺人の依頼まで舞い込んで・・・。
桐子と、その未遂に終わった犯罪をとりまく人々との交流がほのぼのと温かい。
そのまま、そっくり真似はできないけれど、年をとってからの生きるヒントがいっぱい詰まった一冊です。
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
多分、テレビ化されたから読んでる方が、たくさんいらっしゃると思います……でも、TVとは無関係で、小説自体面白いです。始まりからして、こういう老婦人いそうだし、周りの人たちもなんかいるいるな人たちです。
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こんなにもすごいお話を読んだことがありません。刑務所に入りたいとはどう言うことか、刑務所に入れば老後の心配がないという安易な考えからくると言う衝撃的なお話。人に迷惑をかけないで犯罪を犯す。殺人?あなたならどうする。老後のことを真剣に考える。そんな奇想天外な物語。この作品を読んであなたも興奮して下さい。涙して下さい。感動して下さい。
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孤独な高齢者が将来を悲観して刑務所にどうしたら人に迷惑をかけずに入れるか模索する。
でも、桐子さんの素直な人柄や真面目に仕事に取り組む姿勢に周りから手が差し伸べられる。
未婚や、パートナーに先立たれる等で突然孤独になったら先は短くとも不安になる。子供は意外と当てにできない世の中だから結局自分がしっかりしないといけないってことだな。
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原田ひ香なのにごはんの話じゃない!と一瞬びっくり。
でもお年寄りが主人公だし、なんだか一筋縄ではいかない話のようだ、と興味津々で読み始めたところ、おもしろくておもしろくて、一気読み。
76歳って、もしかするといろんな意味で微妙な年齢なのかも。
数値てきには完全なお年寄りだけど、多分最近の76歳はめちゃくちゃ元気。普通にお仕事もできるだろうし、スマホやPCやら駆使していろんな情報も持っていて。
でも、ある意味、それって家族がいて、孫がいる76歳だからなのかも、とふと。
孫がいればいろんな新しい情報にも触れるだろうし、家族がいるから生活もある程度安定している。
でも未婚でその年でパート勤務だとしたら…
家族がいないとアパートを借りるにも保証人がいない。何かあったときに最後を頼める人もいない。
ひとりきり…って。
そんな年ごろの桐子さんが、主人公。
このまま先のことを心配しながら生きていくくらいならいっそ罪を犯して刑務所に入った方がまし。寝るところも食べることも心配しなくていい。だからなにか罪を犯そう。って、どういう思考!?
けど、それが不自然じゃないくらい、多分いまの日本ってゆがんでいる。
桐子さんがいろんな犯罪を考える中で知り合う人々。彼らには彼らの問題があり、それになぜか巻き込まれつつ自分の最後の時へと支度を整えていく。
あぁ、それにしても桐子さんってすごくかわいい。あんな人やこんな人が集まってくるのわかるわかる。
きちんと生きて、きちんと死んでいくための、無謀な試みだけど、それがとても心地よく、楽しくて、切なくて、泣ける。
明日も、桐子さんが笑顔でいられますように。それだけが願い。
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文章は少し硬いけれど着眼点はめちゃくちゃ面白い。ある意味超現代版のシンデレラストーリーかもしれない。
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お爺さんお婆さんが出てくるお話には本当に弱いんだよ…なにもうすごく好き。桐子さん…なんて優しくて素敵で、でもちょっと放っておかないかわいさのあるおばあちゃんなんだ。
とても優しくてあたたかくて、でも、読んでいてときどきふっと心細くなる。さびしくて仕方なくなる。胸がきゅうってなる。
だからこそ、とてもとても、優しくて、このラストにわたしは救われた。
桐子さんに会いたくなって、わたしはときどきこの本を捲るだろう。
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なにやら物騒なタイトルでちょっと引いたが、内容は「さすがは原田さん」と納得できる作品だった。76歳、独身の一橋桐子さんは、同居していた親友が亡くなり、これからの人生を思い途方に暮れる。そんなとき、テレビで高齢受刑者の暮らしぶりを見て妙な考えをもってしまう……。実際に高齢受刑者たちのケアに看守が忙殺されるという本末転倒な事態が起きているし、こうした考えをもつ人も少なくないのかもしれない。桐子さんが“いい人”なのが悲惨でも救いでもあった。
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万引、偽札、闇金、詐欺、誘拐、殺人。どれが一番長く刑務所に入れるの?老親の面倒を見てきた桐子は、気づけば結婚もせず、76歳になっていた。両親をおくり、わずかな年金と清掃のパートで細々と暮らしているが、貯金はない。同居していた親友のトモは病気で先に逝ってしまった。唯一の家族であり親友だったのに…。このままだと孤独死して人に迷惑をかけてしまう。絶望を抱えながら過ごしていたある日、テレビで驚きの映像が目に入る。収容された高齢受刑者が、刑務所で介護されている姿を。これだ!光明を見出した桐子は、「長く刑務所に入っていられる犯罪」を模索し始める。
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タイトルからは、ものすごく悲惨な物語を想像したが、いざ読み始めてみると、歳を重ねて、さまざまなものごとを失ったり、思うようにいかないことが増えて、切なくはあるが、地道に堅実に生きている一人の女性の物語であるとわかってくる。交流範囲も、意外なことにそれなりに広く、自分では何もかもに絶望していると思っていても、実は周りの人たちを助け、助けられていることには、なかなか気づけないものである。桐子さんが格好良く見えてきさえするのである。胸がじんとする一冊だった。
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「母親ウェスタン」から2冊続けて、原田ひ香さん。
こっちがすいすい読めた。
76歳、一緒に住んでいた親友トモを亡くし、失意の桐子。
何かしらの罪を犯して刑務所に入ることまで考えるが、結局地味にまじめに生きているうちに、徐々にいろんなことが回り始め…
いつかは誰にも訪れる老いと孤独、健康やお金の不安、家族がいてもうまくいっているとは限らない。
登場人物が都合よいレベルで悪い人だったり、よい人だったりしたけど、楽しく読めるからよし。
老後もちゃんと生きていたらいいことや楽しいこともあるはず、と思えた。
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高齢者になって優雅に暮らせるなんてほんのひと握り。。現実を突きつけられたみたいで読んでて途中辛かったけど、でも原田ひ香さん流にマイルドに描かれてて読みやすかった。老後は覚悟が必要だなぁ
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またしてもタイトルと表紙で選んでしまった本。
高校時代からの親友と二人、仲良く暮らしていたが、たった3年で友は亡くなり、一人取り残されてしまった桐子。
寂しさの募る日々、しかもそれだけでなく、住む場所やお金の問題も重くのしかかってくる。
なんというか、これからの自分の老後のことを思うと身につまされるというか、、、ひどく重苦しい気持ちになりながら読んだ。
20代の時に読んでいたら、まだ軽やかな気持ちで読めたのだろうか…?
真面目に誠実に生きている桐子が最後に報われて良かった。
自分の老後もこんな風に良い人ばかりと巡り合えたらいいのだけれど…。
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独身をとおし一緒に住んでいた親友とも死別、高齢で一人ぼっちの桐子。立ち退きを迫られ貯金も底をつき。先行きを悲観する。犯罪を犯し刑務所に入ろうと計画するが…。他人に迷惑をかけず誠実に一生懸命生きてきた結果が多くの人に支えられて、最後はほっこり。