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第30回鮎川哲也賞受賞作です。
介護施設の中で殺された利用者。犯人を目撃した五人は、犯人の服の色をバラバラに証言して…。
新人作家さんとは思えないくらい面白かったです。次作も楽しみです。
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第30回鮎川哲也賞受賞作。
高齢者介護施設〈あずき荘〉で利用者の老人が撲殺された。逃走する犯人と思われる人物を目撃した五人の利用者は、何故か服の色について「赤」「緑」「白」「黒」「青」と全く違う色を証言した。
〈あずき荘〉で働くメイは、同僚のハルが密かに片想いしている男性が容疑者になっていることからハルに強引に頼まれ、彼の無実を晴らすために共に事件について調べることに…。
タイトルからしてこの異なる五色の謎こそが肝なのかと思ったら、そこではなかった!
改めて言葉の面白さを知る作品ではあった。これは小説ならでは。映像でも表現出来るかも知れないが、やはり文字で追うから驚きもある。
とは言え、読んでいくと違和感アリアリなので丁寧に読んでいけば早い段階で事の真相に気付く方もいるのでは?と思ってしまった。
綾辻行人さんのある有名作品を彷彿とさせるところもあるし。
文体やセリフは軽快で読みやすい。ただ個人的にはメイだのハルだのという呼び方が苦手でなかなか入り込めず、中盤からようやくエンジンが掛かってきた感じ。
登場人物が多く、介護スタッフやよく宿泊するような常連利用者に加え、訪問介護だけデイサービスだけの利用者、利用者を訪問に来た家族など出入りが激しいので事件当時の状況を把握するのに時間が掛かってしまった。しかしこれは作家さんの敢えての仕掛けだから仕方ない。
探偵コンビがいわゆる天才的ひらめき型ではなく、一般人の女性たちであり地道な捜査がなかなか成果を上げないというのが新鮮。介護施設ならではの謎解きもなかなか。
ただ事件を複雑にしたその原因は…。やはりこの施設にあったと言えるだろうか。
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イツキさんはこの人ではなくもう一人の人だろうな、和子さんが2人いるんだし…ということは早く分かっていた。フジさんもメイさんの名前を思い込みで勘違いしていたこと、お互い本当に言葉が足りなかったですねのところはとてもよかった。読みやすく面白かった。表紙の絵もきれい。
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介護施設で起きた殺人事件。その5人の目撃者は、犯人が来ていた服を皆別の色だと証言した――
という明確に不思議な謎を最初に提示して、事件の真相に迫っていくストレートなミステリです。受賞作だけあってソツなく、誤認に関してもうまい種明かしが施されています。
また、介護施設が舞台なので、介護問題や高齢社会に言及がありそうな、言ってみれば社会派、重たげなものが含まれているかと思いきや、まったくなく、あくまで事件が起こったのがたまたま介護施設で、その特性を生かしたミステリに過ぎない、というフラットなスタンスがとても読みやすかったです。じっくり諸問題と向きあうフィクションと、そうでないものも存在していいと、そう思います。
主軸のひとつである主人公ととある男性の恋愛模様…にはちょっと乗れなかったというかそこは王道で典型だなと感じてしまったのですが、総じてすっきりと読みやすいお話だと思いました。
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走り去る犯人を同じ場所から目撃した5人の目撃者の証言が何故食い違うのか...。
シンプルで引きの強い謎と、文章から伝わってくる著者の真面目さが好印象だった。
探偵役の推理の精度も素人探偵らしい絶妙な塩梅で。
立派に(?)殺人事件の謎を解くミステリだけど、多くの要素から日常の謎モノっぽい印象も強く受けた。
短編〜中編くらいのサイズ感だとさらに良さが際立ちそう。
舞台が老人介護施設ということで、自分も仕事上関わりがあったりするので気になってたんだけど、ほんわかあたたかい筆致で楽しく読めた。
あの中でもミステリって書けるんだなーという。
連作短編集の続編とか読みたいね。
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高齢者介護施設「あずき荘」で利用者が部屋で倒れ、搬送されたが死亡が確認された。よくある出来事と思われたが撲殺の疑いが強く警察の捜査が。逃走する犯人と思われる人物の目撃者は5人もいるが服の色についての証言がバラバラ。凶器もなかなか見つからず捜査の進み具合はいまいち。介護職員のメイは容疑の濃い利用者家族の疑いを晴らしたい同僚のハルからの誘いで素人探偵捜査を開始する。警察が情報漏らし過ぎとは思うけど舞台の特色がちゃんと生かされたトリックは手堅く、最後の捻りもいい感じ。ただ物足りなく感じるのはメイ視点で軽く読んでしまうせいか。重くなりそうな状況も軽く読めるので一概に悪い訳じゃないけど。
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ちょっと小粒かなぁ。鮎川哲也賞受賞作らしいけど『屍人荘』『だから殺せなかった』のイメージがあったからスケールの小ささに拍子抜け。介護施設で殺人事件発生。目撃者は5人もいるが、犯人の服装の証言が全てバラバラ。赤・青・白・緑・黒。しかも証人には認知症患者もいる。こんなあやふやな中、新人介護士が探偵役となって真犯人を追う。あらすじは面白そうで惹かれたが、作中の仕掛けがド素人にもわかりやすすぎませんか?色のトリックは「へー」と素直に感心したけど、その他がちょっと安直すぎるような。選評の優秀賞作品が気になる。
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鮎川哲也賞受賞作。老人介護施設で起こった殺人事件。目撃者は程度は違えど痴呆症を患う利用者。犯人の服の色の証言はそれぞれ違う色で…。ミステリーのお手本と言った印象だけど、奇をてらうでもなく、キャラクターに頼るでもなく、かえって新鮮な感覚でミステリーをおおいに楽しめました。アレもコレもと騙されて、最後の1ページまで気持ちよく驚かされました。キャラクターの動きもとても好み。今後がとても気になる作家さんです。東川篤哉さんの選評も面白かった。
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第30回鮎川哲也賞受賞作。
3分の1程までは「読むのやめようかな」という心境になりましたが、読み進めるうちに引き込まれていきました。(前半の私よ反省したまえ!)
ユーモアも備えていて“ミステリをさらっと読みたいな”に最適な一冊だと思います。
巻末の選評も興味深かったです。
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面白かった。個人的にラストの終わり方がとても好き。がっつり本格ミステリを楽しめるのに読み心地は軽妙で、読みやすかった。
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介護施設で起こった殺人事件。でも犯人の服の目撃証言がなぜ5通りなのか?
作者さんが介護職に従事してたからこその記述や謎は面白い。あと結構最初の方で人違いに気づいたので、もうちょっとちゃんと自己紹介しあってー!と、何度思ったことか…。何でこんな名前?と思ってしまうような人って伏線考えちゃうよね。
でもサラッと読めていい感じで終わって面白かったです。
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04月-19。3.5点。
介護施設で働く主人公、ある老人が殺害される。逃亡する犯人を目撃した老人5人、犯人の着ていたシャツの色を違う色と証言。
面白かった。色のトリックと、その他トリックがうまく描かれて「複雑さ」を回避していた。次作も期待。
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第30回鮎川哲也賞受賞作。別の本の後ろで紹介されてて借りたんだと思う。小規模多機能型居宅介護施設で起きた殺人事件、職員さんが探偵的に動く、というのは時事的で面白かった。でも主人公が人違いしてるんだろうというのはすぐ分かる。さすがに婚約者のいる身でこんなにアプローチしてこないだろう。まぁ介護職の人が忙しすぎるから家族状況も把握できていない、というのも伏線としてあるんだろうけど。しかし、今どきの施設で職員、利用者をさん付けせず、あだ名で呼ぶというのはありえないと思う。個人的にはあだ名の方が親しみがあっていいと思うけど。でも明治さんだからメイちゃんっていくら何でもないでしょ。ミズキちゃんにするでしょ。こういう賞の受賞作は最後に選評がついてるのがいいよね。今回は加納朋子さん、辻真先さん、東川篤哉さん。他の候補作も面白そうだった。あんま本格ミステリな感じはなく、小粒な感じだった。切れ味鋭いロジック、ではないでしょ。
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第30回鮎川哲也賞受賞作。まず高齢者介護施設が舞台って所が新しいなと思った!そこで利用者の証言が食い違い、凶器も見つからない。まさに本格ミステリーって感じでしたが、想像していたよりも驚きが少なかったなーという印象。ミステリー初めて読むって人は楽しめると思う!
ベストフレーズ!
藤原の「お仕事楽しいですか?」という問いに対してメイが言ったセリフ
・「楽しいですよ。きつい仕事だって思われがちですけど、本当に楽しめる仕事です。介護って、生活のお手伝いをするだけじゃなくて、謎解きの要素だってあるんですよ。利用者がなぜ徘徊、暴力、異食をするのか。それぞれの理由を、性格や経歴から推理して対策を練る。最初の策が失敗したら推理し直して、次の策を練る。向き不向きはありますけどね、私にはすごく向いている仕事でした」
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面白くて読みやすかった。
でも普通。
五色の謎は、「そんなー」な感じです。
ノリは2時間ドラマっぽい。でも映像化は無理かな~