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紙の本
十五年戦争小史
2024/03/09 15:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
満州事変から太平洋戦争終結まで、十五年に及んだ戦争について、「十五年戦争」という名前のあり方も含めて取り上げている。もともと大学の教科書として作られたとのことで、とても分かりやすい。
このジャンルは特定の事件などを取り上げる本は多くても、全体の流れが分かるしっかりとした本は貴重なのではないか。それでも刊行から数十年、著者がなくなってから二十年もたっているとのことで、最新の研究とはあわないところもあるようなのだが、解説でそこにも触れられており、安心。
紙の本
「なぜ?」が分かる
2022/04/26 12:29
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nkybgs - この投稿者のレビュー一覧を見る
満州事変から日中戦争を経て太平洋戦争の敗戦に至る通史が読みたくて購入。各種の出来事はもちろんのこと,対英米協調路線とモンロー主義という二つの大きな方向性を柱に,軍部,政党,そして天皇という当事者たちがいかにして国家意思形成に関与したかが説明され,「十五年戦争」の連続性と,歴史の「なぜ?」がよく分かる。著者の筆致はあくまで冷静だが,あの無謀な戦争に跳び込み,そして終結を決断できなかった権力者たちへの静かな怒りを感じる。右傾化・戦争肯定論が幅をきかせている現代にこそ広く読まれるべき作品。
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