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病気や障害を持つ当事者、またその人たちを介護したり身近に目の当たりにする当事者たちと本のはなし。
書き手に結構著書を存じ上げてる方が多くておお、と思いながら読み進めた。
私は元々子供の頃から読書が大好きだが、一度疎遠になってからまたよく本を読むようになったのは、病気で一般的な日常生活を送れなくなってからだった。
この本に寄せてる書き手の方達は、こうして活字にしていろいろなことを教えてくださる。では内にこもって何も発していない自分はなんだろうと、ふと思ってしまう。発さなければならないものでも、ないんだろうけどね。
本を傍らに置いて、私のための本、私のための読書ってなんだろうとぼんやり考える。
そして本が読めることを嬉しく思う。この本の中で気になる本が見つかったので、いずれ読みたい。
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最近よく読んでる、丸山正樹を読みたくて読んだ本。
彼のおすすめの本も次に読もうと思う。
でも、本当に彼は素晴らしい。どうしてこのような大変な(ご本人は当たり前だと思われてるようだが)こと、なかなかできるものではない。
そして小説の執筆。
これも優しい眼差しで、それは実生活から溢れるものなのか、と。
この本のレビューではなく、丸山正樹氏のレビューになってしまいました…
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すごくすごく面白くて、読んだ後目を閉じて、静かに泣いた。
「こんな生もあるんだ」と率直に思った。この世には私があまり知らなかった人間の「状態」があることに驚いたし、それを書くエッセイは無知な人間にもわかりやすく生き生きと伝えてくれている。
病室で皆カラマーゾフを読んでいた話、水俣の映画とてんかんの話、ベケットの話、本が読めないとはどういうことなのかの話、リワークの話、免疫の話、ALSの話。
どれもすごく印象にのこるもので、やはり「当事者の語り」は強い。と思わされる。
私の母も鬱状態で苦しんでいるけど、私は病や障害というものを全然理解できていない。皆さんの語りのおかげで気付かされました。
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何人か知ってるな〜
と思って手に取った本。
何が起こるか分からない以上、「読む機能」もいつまで保てるのか分からないんだな。高次機能障害の「読めない」症状…。書籍も色々と紹介されていて、読んでみたいと思った。
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隣市の図書館で借りて読む。目当ては坂口恭平氏だったが、他の方の書いたものも良かった。
図書館の本なので、本の帯が表と裏に分けて半分に表紙を開けた所に貼りつけてあり、そこにあった『誰かと分かち合うことのできない時間、傍にあった本とは。』というコピーが秀逸。
病気や障害でなくとも、誰にも話せず、独りで痛みや苦しみを抱えてしまうことがある。そんな時、生身の人間から発せられるのではないからこそ、本から伝わる言葉は力を持つのかもしれない。その本を書いた人は確かにいる(いた)が、直接に知り合いでもなければ、遠い過去の人かもしれない。それは著者の名を借りた別の何か。簡単に「自分自身」等とは言いたくないが、やっぱりそうなのかもしれない、と思う。
本の中の知らない他人の言葉を通じて自分の奥底をのぞきこむ。救いを求めて。救いがあるのかどうかは判らないが、読むときは救いがあって欲しいと願いつつ読む。そういう読書もあるのだ。
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この本は図書館で借りて読んだ。12人の作者がそれぞれの病と、患っている間に読んでいた本について語っている。12人のうち知っていた作家は2人、特に三角みづ紀のエピソードが読みたかった。東京造形大学在学中に膠原病の全身性エリテマートデスを発症した三角は、もともと美大に所属していたこともあり、入院中にできる創作活動を考え、詩を書くようになった。その詩を現代詩手帖に投稿しているうちに、現代詩手帖賞、第一詩集で、詩人の直木・芥川賞と言われる中原中也賞を受賞した。受賞作『オウバアキル』は闘病中の不安定な精神状態がダイレクトに伝わってくるところがインパクトがあって強烈だった。同作家の本をまた手に取りたい。
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病気や障害など、自分が弱った時にそばにいてくれた本を紹介してくれている。
「本」は、与えられるものではなく、自分から読みたくなった時に、読みたいところを読むことができる。
その距離感が、時に自分が一番つらい時から脱するきっかけを与えてくれるものになる。
本に助けられることがある。
身体の回復ではなく、心の回復。
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名前を知ったり治療法を知ったりすることはできるけど、患ってる人や周りの人がどのような思いをしているのか、自分からその機会に出逢いに行かないと出会えない。その機会になったと思う。
また、テーマが“本”と決まっているのもあってその状況がどんなに辛いものか、を想像がしやすかった。
人それぞれ心に響く本は違っていた。日記もあったり、本もあったり自己啓発でもあったり…。私自身も“日記”が出てきた時は衝撃で、こうゆう考えもあるのかーと思えた。
現実世界では、なかなか救われない気持ちを本で救われる、救ってもらう人が、読書家には多いと思っていて、それってコミュニケーションの一つなのでは?と最近思う。出会えてよかった本
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数年前職場の書架でみつけて読んだ本。素敵なタイトルに素敵なメンバー。ふとした時、ああ、あの本は本当に良かった、とよく思い出す。
頭木さんのドストエフスキーのエピソードで、ポロポロ、ポロポロ本当になんだか、素晴らしくて美しくて、涙が止まらなかった。
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実際に病と闘っている人と本との関わりをかいたもの。何人もの、まさにいろいろな病気との関わり方が、書かれている。