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『味がすべて違う飴玉5個セット』みたいな短編集。
どれも見た目は似通っているが、味わってみると全然違う。
一番最初の話、妻が忘れないことってどうしても恨みがましい方の意味に捉えてしまう。
ストーリーもちょっと不穏な雰囲気だし。でも最後まで読んてみたら「そういう忘れないってことなのか。。。なるほどね」となり、タイトルからイヤミスだと決めつけた自分を恥じた。
さて、そんな気持ちで次のママ友の話を読んだら「あれれ」と2回くらいクルクルと翻弄され、やはりこれは後味悪い系の短編集と思い直し、その次の自宅監禁を題材とした吐き気を催す気持ち悪い話を読み。。。
読んでる間は面白く読めるのだが、終わってしばらくするとすべて忘れてしまう。
そんな本だった。
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妻は忘れない
矢樹純さん。
初めましの作家さん。
日本推理作家協会賞短編部門賞受賞作家。
短編ミステリー。
おもしろかったー!!
一人読みながら、
えーっ!!マジか!!と、
声が出ちゃった。
おもしろかったー!!
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表題の妻は忘れないは、女性の勘の鋭さと
それを表面には出さず夫と普通に過ごす
妻の裏の顔が見えて、女性はいざとなると
恐ろしいと思った。
ママ友を題材にした、無垢なる手は
日常何処にでもありそうなリアル感で
人の心に無邪気にスルリと入り込んで
ずっと剥がれない溶接剤の様なべっとりとした
最後まで後味の悪いママ友。
どの短編も、何気無い生活の中に潜んだ狂気が
感じられる作品。
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傑作短編ミステリだと思われるが,いまいち好きになれないタイプの話が多い。
ラジオの書評で知って買った。
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不協和音というか、黒板をキーッとと引っ掻くような不愉快さ。
こういう人、いるいる。
こういうことあるある。
そんな日常にふっと起こりうる不愉快な事件の数々。
展開は面白いが、もう一回読むのはその不愉快さゆえにちょっと勘弁って感じ。
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突然、普通の人々に訪れる日常生活の歪み。平凡な家庭に潜む秘密を鮮やかに浮かび上がらせる五篇のミステリー。日本推理作家協会賞短編部門受賞後第一作。
作品内に漂う雰囲気が、ただただ異質さを感じる。いつもの日常と変わらないはずなのに、何故か違和感を覚えるほど気持ち悪いものはない。この表現力は現代作家随一かもしれない。
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5編のミステリー短編集。
日常にある思い込みやすれ違いがドラマになる。
相手の些細な言動から
「こういう意図なんだろう」
「相手は自分のことをこう思っているのだろう」
……と(勝手に)感じることは日常茶飯事。
かなり細かいことでも気になったりする。
しかも、確かめる術がなく、結果的に
結構な悩みやストレスにつながることもある。
この短編集には、上記のように
思い込んだり、悩みを持つ人物が複数登場し、
共感できる部分が多かった。
個人的には、最後の『戻り梅雨』が一番好き。
ミステリー度が高く、犯人捜しの楽しみもある。
ほかの作品も読んでみようと思う。
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“妻は忘れない”というか“女は忘れない”が集まった短編集。
どこにでもいる普通の人々が主人公だけれど、いったいどうなるんだとドキドキさせる展開と予想できない着地点に落ち着く意外性がおもしろかった。
「無垢なる手」のママ友のズレた感覚、「裂けた繭」の母親の正常な感情の麻痺、どれも真正面からくる直球の怖さではないが、胸のざわつきがいつまでも残るイヤな感触の怖さ。
平穏な母と息子の日常が脆く崩壊する苦さを味わい、その分ラストの安堵感が倍増する「戻り梅雨」を終わりに持ってくる構成が巧み。
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初めての作家さん。
何だかモヤモヤする感じが残りつつ、女はやっぱ怖いなーと思いつつ(私も女性だが)
ママ友のやつは、はっきり言えばいいのに、あーゆーコミュニティは言っちゃいけない空気とかあるんかなー。
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短篇集
女性の視点で日常から起きてもおかしくない事件が次々と。主人公は一編づつ変わる。
どんでん返しもあり、思っていた展開と違った展開になる編もあった。よくできているが、欲を言えばひねりがもう 少し欲しい。
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5編の短編集ですが、どれも面白かった。
それぞれ当初の思惑通りに完結することなく、少し意外な結末に終わるので、次の話が楽しみであっという間に読み終えました。
勝手に相手が自分に悪意があると決めつけてかかってもその逆だったり、いい人だと思っていてもそうじゃなかったり、現実にもこういうことありそうで怖いと感じた本でした。
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家族をテーマとしたどんでん返しミステリー、ノンシリーズの5作品の短編集。
よくありがちな家族設定からはじまり、彼らが抱える悩みや疑念が除々に大きくなり、あれよあれよという間に小気味良いオチが待っている。『私の骨』で、してやられた感があったが今回もたっぷりやられて楽しめた。
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日常の中で、簡単に陥ってしまいそうな罠。
他人が仕掛けた罠だけでない。
自分自身でがんじがらめにしてしまう罠やら
愛情のボタンの掛け違えからくる罠やら色々だ。
自分にも起こる可能性だってあるかもしれないと思うから、
ちょっと怖いのよね、、、
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スッキリ3割
イヤミス7割
…ってところでしょうか。
特に『裂けた繭』はグロテスクな描写があるので
苦手な方は要注意。
(殺人鬼フジコの衝動みたいな)
読後感が良かったのは
表題作の『妻は忘れない』と『戻り梅雨』だけど
全体的に最初に勘違いさせるような描写のあと
ひっくり返される所謂どんでん返しの趣向があり
読んでいて楽しかった。
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自分の妻と被る内容があるか楽しみに読んだ。すべてインパクトのある内容だったけど、残念ながら妻と被るお話しは無し。一番インパクトがあったのは表題通りの「妻は忘れない」。義父が急死する。そこで別れた妻が現れた。今妻VS別れた妻。旦那は別れた妻とちょくちょく会っている模様。今妻は旦那を信じられるか?これは厳しいね、疑心暗鬼になる。結局、別れた妻が義父の子どもを妊娠した!という訴えがあり、今妻は反撃に出る!DNA鑑定せい!!さすがに今妻は強し。旦那は今妻に事前になぜ事情を説明しないのか(怒)、でも面白かった。