なすびは何色？ みんなのレビュー

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主人公は4年生の男の子。転校生の岸田さんとすこしずつ友達になる話。絵本から児童書への橋渡しになる、丁度良い分量の文章だと思う。中学年向け。

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「なすびは何色?」という言葉がしゃっくりを止める、おまじないという設定なのだが、ちょっと無理があるかな。焦点がぼやけて、残念な内容になってしまったような気がしました。

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[台東区図書館]

リサイクル本コーナーで。
今回の探し物は一人読みを始めた幼稚園児向けだったのでコンセプトが違うことは分かっていたけれど、、、、綺麗な色遣いの表紙と題名から興味をもってパラパラ。

お、野菜の色を聞いてるな、しゃっくりが止まったんだな、じゃあ色に関する話かな、意外性で止まったネタかな、BL出版=自己出版とか新人とか、すこーし癖がある系かな、と思いながらとりあえず入手。

家で読んでみると、第36回童話と絵本のグランプリ(日産主催)の童話大賞受賞作だった。大体パラ見で思った通りの話だったけれど、そこにもう一つ、京都からの静かな転校生と(恐らく)クラスの中でも活発で元気系の男子との交流も絡ませてあった。静かな中にも鮮やかさと温かさの感じられる絵柄と、その雰囲気に似合った子供の交流。多少頭を使わせる野菜の話。

素直な幼稚園生ならこれをきっかけに野菜に限らず色々の色や外と中の違いも意識するだろうし、小学生ならそれだけでなく、しゃっくりの止め方探しに考えを巡らせるのかもしれないし、もしかしたら転校生とか友達作りに悩んでいる子も少し共感を得るのかもしれない。

案の定今回園児にはハネられてしまったけど(笑)、さすが大賞に選ばれた絵本、一味あるな。