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南條竹則編訳のクトゥルフ神話作品集第2作。
編訳者解説でのクトゥルフ神話の説明──「人類が現れるよりもはるか以前に宇宙から飛来して、この地球を支配していた存在がいる。かれらは事情(わけ)あって地球の表舞台から姿を消したが、今も海底や、人跡到らぬ山林や、次元の隙間に身を隠して復活の機会をうかがっており、太古以来かれらを崇める秘密の教団がある──」というものも、とても分かりやすく、各話コメントも理解の助けになる。
『狂気の山脈にて』や『時間からの影』における旧支配者たちの設定はおぞましいながら壮大で面白い。
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SFかホラー。クトゥルー神話。太古の地球を支配した宇宙からの生命体が甦る、かも知れない。訳文が読みづらい。2023.9.6
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20世紀アメリカ。ラヴクラフトの暗黒神話。クトゥルー(邪神・発音できないのが目的なので便宜上)
神話、短編8作。
「狂気の山脈にて」
冒険ありの怪奇小説。
南極大陸の探検隊が、驚くべき発見をする。
独特な進化をした大型生物の化石群。
広大な都市跡。
人類史よりも古く、壁画に謎の文明の歴史を残す。
栄華を誇っていたその文明の崩壊は、下等生物の反乱か。
しかし、隊員隊は、未知の生物の復活により危険が迫る。
脱出できた隊員達は、この危険な場所を秘密にする。
なかなか大作で、込み入って、同じような表現がぐるぐる出てくるので、上手く説明できません、が!
2017年ドラえもん「南極カチコチ大冒険」が、オマージュっぽいという噂があるようです。
また、あの 「遊星からの物体X」は、こちらが元ネタらしいですね。
人類が現れるよりも遥か以前、宇宙から飛来して地球を支配していた存在。彼らは、地球の面舞台から姿を消したが、今も復活を伺っている。(訳者解説略) これが全編共通のテーマになっています。
「ランドルフ・カーターの陳述」
「ピックマンのモデル」
「エーリッヒ・ツアンの音楽」
「猟犬」
「ダゴン」
「祝祭」
「時間からの影」
テーマが同じで、恐ろしい経験をした人が、思い出すのも辛いけど、語らなければならないって感じでパターン化してるので、好きな方には、たまらない一冊ですね。私は、作品の区別がつかなくなってしまう。
狂気の山脈は、面白いと思います。
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「ダゴン」のラスト
私の初読は、文庫の全集(あの黒い有名な表紙)だったので、ダゴンのラストは「窓に」「あの手」があるものだとばかり思っていた。
しかし、久しぶりに令和の時代に発行されたこちらの訳をなんとなしに、再読の記憶をたどりながら、本当に何となく、読んでいたら、ラストに、「窓へ!」と来たもんだから、「(これ投身エンドか!?)」と、気付いてしまったときの鳥肌と言ったら、計り知れない恐怖、二度と味わえない面食らい、こっちが放り投げられたような気分。
調べてみたら海外でも読み取り方はそれぞれのようで、ラヴクラフトにやられたと嬉しくなる。ダゴン沼である。
ちなみに「ダゴン」は海外で短いゲームとして販売もされていて、YouTubeで九畝くぜさんという長らくクトゥルフTRPGをされている方が解説混じりに実況動画を投稿されている。
ゲーム版「ダゴン」のラストが気になる方へオススメです。
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クトゥルフ神話と呼ばれるラブクラフト作の短編集。
ジャンルとしてはSFと怪奇ものが混ざった、というべきか。ネクロノミコンや大いなる古きものらというモチーフが複数の話で出てきて、世界観として緩やかに統一されている。舞台は現代。登場人物たちは偶然か必然か、この世の常識では創造出来ない何かに遭遇したり体験したりした結果、精神に何らかの異常を来してしまう。
研究科や探検など研究者の立場での主観で話が進むため、文章がやや学術的で表現が非常に複雑であったのが、あえての世界観ということは理解できるが非常に読みにくかった。