紙の本
民間の会社でこんなCAまずいないと思う。
2023/11/04 19:11
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投稿者:りら - この投稿者のレビュー一覧を見る
転職エージェントCAの話。
求人を出している会社が採用したら、その紹介手数料をもらうのが転職斡旋会社である有料職業紹介事業所。
そのため、手数料を高く取れそうな会社に斡旋できそうな人には手厚く、そうでない人にはそれなりに、と言ったところではないだろうか。
もっと言うなら、そうでない人は登録すらスルーされ、メールで申し訳程度の求人情報が送られてくるとく様子ではないだろうか。
そんな中、真に求職者が納得して働ける仕事を斡旋できるよう求職者自身にも考えさせるため、あえて厳しい物言いをするアプローチの来栖に戸惑う未谷。
民間会社ではかなり珍しいと思う。
モノの言い方がどうかと言うところは別にして、本来職業紹介とはこうあるべきだと思っているので、ある意味理想な話だった。
残念なのは、若い求職者ばかりで、それなりに後押しすれば決まる人たちの話だったので、ちょっとライトな感じだったこと。
エンタテイメントである小説としては、生活やいろんなしがらみがあって、重くなりがちな中高年のシビアな転職までは踏み込めないといったところか。
だけど、いろいろな求職者、CA、仕事、職場の話は随分と取材をされただろうと感じた。
それらに対するそれぞれの思いもよく汲みとって仕上げた、しっかりした物語であると思う。
できれば、就活する前に読んだ方が良い。
紙の本
より良い人生を歩むための決断にする。
2023/01/09 18:28
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
転職は逃げではなくて、よりよい人生を歩むためのきっかけ。ただし、自分に何が必要で何を希望しているのかは自分で決めなきゃならない。大人なんだから。
いろいろ勇気をもらえるお話です。ちょっと辛いこともあるけどね。
ブラック企業でボロボロになった千晴は叔母の経営する転職エージェントで働くことに。一年間の試用期間で出会った求職者を通じて、仕事とは何か考えます。
教育係の男性は「魔王様」と社内であだ名される人で、いろいろ厳しいけれど自分を見つめなおすチャンスをくれます。
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大手の広告代理店で働いていた千晴だったが、過労で倒れて辞職した。そんな千晴に、叔母の経営する転職コンサルティング会社でアルバイトをしてみないかと誘われて…
ブラック企業で働いていたが故に人の顔色を伺う千晴にはズバズバと暴言に近い物言いの来栖の存在は本当に荒療治となったんだと思います。頑張って上司のご機嫌を取る事で自分の存在意義を取ろうとしてた千晴が切なかったです。
転職希望者にも色々いて、良い方向へ向かえて良かったです。来栖の神秘眼が冴え渡ってましたが、自分だったらこんなエージェントは御免ですがそれでも受かったから許す!ってのは言い得て妙でした。
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転職を考えている人は、大きな決断をしている人も、何となく不満や不安を抱えている人もいて、さまざま。人生を変える決断を前に、迷っている人も多い。
「そんなこと自分で決めてください。大人なんですから」
「転職の魔王様」と呼ばれる来栖の言葉は厳しいが、自分の幸せは自分で掴んでほしいという願いがこもっている。
自分の能力も、自分の生き方も、他人の口コミやレビューの星の数に左右されずに、自分の頭で考えて判断できるようになれたら、人は幸せになれるんだ。そんなメッセージが込められたお話。
今まさに迷ってる人の背中を、力強く押してくれるだろう。
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主人公・千晴は大手の企業に就職したものの、精神的に追いやられ、退職してしまった。それを見兼ねて、叔母の洋子は自身が経営する転職エージェントの会社を使わないか?と誘われる。担当になったのは、「転職の魔王様」と社内で呼ばれている来栖。初めから強い口調、現実的なことを言われ、戸惑う日々。果たして、転職できるのか?
全5話+αからなっていて、1話ごとに異なる転職希望者が現れます。
転職をテーマにした物語で、読む人にとっては様々な捉え方があるのではと思いました。
「未経験業界に行けるのは25歳まで、35歳が転職限界年齢」など愛のムチ?かのような次々とキツい言葉がくるので、それが痛快と思う人もいれば、現実的でその言葉に落ち込んじゃうのでは?とも思いました。
転職しようと思う人たちは、色んな理由から転職エージェントを訪ねてきます。「なんとなく」や「周囲に影響されて」などそういった人達をいかにして転職へと導いていくのか。
自分も転職しようと思った一人ですが、共感する部分が多くありました。仕事を変えることは大きな決断でもあり、不安でもあります。「誰かに背中を押してほしい」や「何か言ってほしい」といったなかなか決断できない自分を思い出しました。
来栖の言葉はキツいけれども、バーンと後ろから背中を叩かれるかのように喝を入れてくれます。その裏には「愛」がこもっていて、迷いが生じた時は、来栖の言葉を思い出したいと思いました。
後半からは、来栖に関係する人が登場するのですが、その辺はエンタメ性が加味されていました。来栖の過去が明らかになったり、なぜキャリアアドバイザーになったのかが描かれたりするので、お仕事小説とは違った面白さがありました。
キャリアアドバイザーは、あくまでもその人のサポートにすぎません。自分の人生だから、自分が切り開くしかありません。転職するかしないか。色んな正解があっていいと思いました。
投げやりにならず、きちんと自分と向き合って、満足できる人生を送りたいなと思いました。
厳しいけれども元気を与えてくれる作品でした。
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「一人の人間の仕事なんて、意外とたいしたことはない。どんな人間にだって代わりはいる。」「何度だって考えればいい。何度だって挑めばいい。人生を変えるために、転職エージェントは存在するのだ。」これらの言葉は、働くことで心身共に疲弊して生きることを迷っていたら、立ち止まり胸に手を当てて考えて読んで欲しい。仕事をする人の代わりは、いくらでもいる。でも、私の代わりはいないのだから。仕事に固執せず自ら生きる道を示してくれた物語。
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人対人のぶつかり合い。魔王様が絶対正しい訳ではないと思うけれど、この作品の中では彼の過去も加味されて、まさに「魔王」のような存在に描かれていました。働くという事はとても大切だけどそこに意味や大義を見つけ出すのは難しいよね。そういう仕事に巡り合えた人はどれだけ幸せで、そしてどれだけ努力しているんだろう。私も仕事したいな、と漠然と考えだして準備も始めているけれど、もうここに登場する人達のような熱は持てないなぁ。と思う。むしろ皆、少し肩の力を抜いていければいいのにな、と思った読後でした。面白かったです。
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『精々頑張ってください』
毒舌な転職の魔王様に最初は引いてしまいますがキツイ言葉とは裏腹に求職者のことをちゃんと考えてくれる人。
退職の理由も転職先に求める条件もホントに人それぞれ。探す方も大変だけどマッチングする方も大変だなぁとCA の裏側を覗いた気分でした。
気持ち悪い社畜呼ばわりだった千晴の成長が微笑ましく、ラストは「そうきたかー」とほっこりしました♪
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「自分を必要としてくれる仕事に就きたい。」そう思って会社を辞めた千晴は叔母が社長を務める転職エージェントを利用することに。しかし、転職の魔王と呼ばれる担当CAからは厳しい対応をとられる。ささる名言があちこちに。映像化されそうな作品。
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未谷千晴は、パワハラで大企業を退職し、叔母が経営する転職エージェント会社で見習いとして働き始める。教育係は、「魔王様」と呼ばれるキャリアアドバイザー・来栖嵐。一緒に仕事をするうちにクール(すぎる!)来栖の過去や求職者のためを思う気持ちを知り、自分がどうしたいのかの答えを見つけるまでに成長する。自分が「仕事」に何を求めているのか、自分で判断し、自分で選択することの大切さについて考えさせられた。
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仕事を生涯1つの場所で全うする人もいれば、
いろんな理由で転職する人も。きっとこちらの方が多いのかな。
1人で事を進めるよりは、転職のプロにお願いした方が断然いいですね。
主人公の未谷さんも広告代理店からの転職希望者で、このまま転職エージェントで1年間見習い。
担当が転職の魔王様といわれる謎の先輩。
未谷さんと魔王来栖、そしていろんな転職希望者達。
自分に合った仕事を見つけるのも、やり続けるのも本人の思い次第、でもないこのご時世。
なかなか考えさせられました。
社畜って言葉初めて知りました。
広告代理店ってホント過酷なお仕事なんですね・・・
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タイトルにある通り「転職」にまつわるお話。転職するなら30歳まで。それを超えると需要はどんどん低くなる。エージェントはあくまで転職者の希望とマッチする会社を紹介するだけで、最終的に決めるのは自分。物語の中ではエージェントが転職者にすごく寄り添って、本当にやりたい事、大事にしたい事が見つかるまで付き合ってくれていたが、実際はそんなエージェントは少ないんじゃないかなぁ。
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ドラマ化向けな作品だった。
人生に悩む主人公が「魔王様」に振り回されつつ、自分の進路を決める。魔王には謎が多くて気になる。助けてくれる同僚や、社長である叔母。そして魔王の過去を知る元カノが現れる。…TBSっぽい。火曜10時枠。笑
来栖さんは菅田将暉さんあたりかな、それとももうちょい年上の俳優かな…と思いながら読んだ。
転職エージェントの話。
私も、激務な企業やホワイトな企業などいろいろ経験したから、ブラック企業で体を崩す人や転職に迷う人たちの気持ちはすごく共感した。
「周りの人が転職しだしたから」「3年は働いたから」「自分を正当に認めてくれる会社に勤めたくて」。
いろんな理由を、「魔王様」の来栖は一蹴する。
会社に合わせるんじゃなくて、自分がどうしたいかがすべて。誰かに必要とされるから働くのではなく、「この仕事、好きだな」と思えるから働く。転職は自分の人生の優先順位を見極めること。確かにその通りだなと思った。
転職について少しでも考えたことのある人、あるいは就職活動中で、どんな会社がいいのかわからない人に
この本は響くのではないかと思う。
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頭がハゲそう。
パワハラ体質の上司に頭を悩ませる登場人物の心情につられて、
自分が辛くてハゲそう。
私はPTSDかもしれない。
読むのがしんどい感じだった。
案の定、主人公の未谷さんは味覚障害に。
日本の企業は働きすぎだと思う。
戸松さんの章で、色々なことが繋がり、なるほどと思った。
転職の話だが、
中学生にはピンとこないかもしれない。
高校生や大学生なら学ぶことも共感することも出来るかもしれない。
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現代社会でこんなブラック会社や職場の先輩が存在するのかと、、自分が働いている環境と比較しながら、読みながら考えた。
自分を必要としてくれる会社を求めるのではなく、自分が好きな仕事で働くという結果を出した最後がとても気持ちが良かった。