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成熟社会であることから、社会は大きな変化を求めていないため、それを変えるには相当のインパクトが必要。そんなサービスである場合、環境や社会、政府など様々なステークホルダーの対応・対話が必要でそれをどのように超えていく必要があるかについて言及している。
実際にサービスをやるにあたりぶつかる規制や人々の反応などを考慮したサービス展開をしなければならず、今までのような勢いだけでの事業展開では今後の発展は難しいのだろうなというのも感じることができるので面白い。
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インパクトに関しては同意。
テクノロジーが社会に受け入れられるためにはどうするか?を書いてある本。
テクノロジーが未来をどう変えていくか?を期待して購入したが、テクノロジーを社会に落とし込んでいくためにはどうすればよいか。を書いてある本。
仕事や普段の人間関係に応用でき、新しい何かを生み出したい時に参考にしたい。
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技術サイドや開発サイドが陥りがちなテックドリブン的な新規事業へのアプローチではなく
顧客のニーズ、デマンドのアプローチの乖離にも触れながら
研究開発の社会との実装については、社会のニーズを満たす必要があるため、政策や政府、公共との関わり方とアプローチについて触れてくれている良書
事例の粒度は不揃いではあるものの、アプローチとしての目新しさがあるので、一読の価値はあると思います。
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インパクト、リスク、ガバナンス、センスメイキングというフレームワーク。
その仕事は世の中にどのような理想的インパクトを与えるのかをうまく説明できなくてはならない。
アヘンだとしても、ESGやSDGsが現代の正義だ。
このようなアヘンで、実装するのは気持ちの良い理想的インパクトをいかに見せて、ステークホルダーに魔法をかけることだと思った。
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技術決定論に陥ることなく、社会との相互作用において技術の実装を図るために必要な4つの観点について解説している。また、それらの観点をより深めていくための”ツール”として、10個のtipsを巻末に用意している。
4つの観点(インパクト・リスク・ガバナンス・センスメイキング)について、一見横文字だらけで分かりにくく感じられるかもしれないが、それぞれの章で明確に本書なりの定義が与えられている。また、定義については、各種レビュー論文等を踏まえた上で本書なりの定義を与えている点は、知的に誠実な態度であると感じた。
各章では、4つの観点についての理解を深めるための事例、具体的な適用方法について、時事的な話題も踏まえて記載されている。
また、巻末のtipsでは更に多様なフレームワークや昨今の事例を詳細に紹介している。
全体を通して、記載が明瞭であるだけでなく、各分野や領域の主要な図書・論文を適宜参照しているため、信頼性のある主張が展開されている。
ずっとこういう書籍が読みたかったので、大変嬉しく、満足している。
もちろん、本書の内容をそのまま事業に活かすことは難しいと思うが、チーム内での認識共有や、ルールメイキングの重要性を説くのに非常に有用であると考える。
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<目次>
第1章 総論~テクノロジーで未来を実装する
第2章 社会実相とは何か
第3章 成功する社会実装 4つの原則
第4章 インパクト~理想と道筋を示す
第5章 リスク~不確実性を飼いならす
第6章 ガバナンス~秩序を作る
第7章 センスメイキング~納得感を醸成する
附章 社会実装のツールセット
<内容>
何か社会的に新しいことを始める際に(新しい技術を広める、新製品を売る、政策を実現する、など)、如何に社会的に認知してもらい、実際に普及させるための、さまざまなテクニックの教科書。まさに「教科書」である。問題点は、専門用語が、ほとんどカタカナであること。拒否反応が強い。意味をちゃんと解説しているが、2回目以降は、頭の中で意味を確認しないと、読み進められない。実例が多く、わかりやすい点も多々あるのだが、そこも含めて「教科書的」なのだろう。起業家、新製品の開発担当、政治家、官僚、NPOの運営者、そうした人にとって、自分のやっていることをわかってもらい、普及させるためにも、読むべき本だろう。
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そもそも個人のデマンドがあるか。それを注意深く見極めることが重要。あとはステークホルダー達との細かな認識合わせも。
巻末ツールが素晴らしい。今日から早速使ってみよう
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なぜ新しいテクノロジーが頻繁に話題となる一方で実際に生活の中に反映されてこないのか、なぜそこにかなりの時間差があるのか、について頭の中が整理されるような内容だった。テクノロジーの社会実装のために、ガバナンスを変えていくということはもっと認知されて実行されていくべきだと感じた。テクノロジーの開発について少し見方が変わったように思う。
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取り組むドメインについて、いきなり理想を描くのは難しいとしても、取り組みながらビジョンを作っていくという実例もあることが示されていて、参考になった。
インパクトについては、かなりOKR運用に近いと思った。
まあ、セールスフォースのNo Software運動のように真っ向から対立することで社会に議論を巻き起こすやり方は21世紀初頭のヤンチャなのかもしれないと思った。今、しかも日本で何か大きなインパクトを出そうとするなら、ステークホルダーと丁寧に対話をしながら進める方が実効性を増すとも
#オーディブル
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テクノロジーの社会実装の方法論は、企業の研究者が新規技術を提案、開発、導入する際にも役立つと感じた。
特にセンスメイキングの章が役立ちそう。現状のセンスメイキングとインパクトのセンスメイキングにより課題のセンスメイキングを行い、それから、解決策とテクノロジーのセンスメイキングを行う。人によって現状の認識は大きく異なるため、現状のセンスメイキングも必須であるということが新たな気付きだった。
センスメイキングの手法としてナラティブ、リフレーミング、参加型の取り組みが印象に残った。特に「リフレーミング」について、風営法の改正を、ダンスクラブの営業時間緩和から、夜の経済圏によるインバウンド需要の取り込みにリフレーミングしたことで賛同者を集めたという事例が印象的だった。ほかに「参加型の取り組み」で述べられていた「他人の行動を変えたければ、その人に対して主体感やコントロール感を与えるべき」という主張は、コーチングの分野でも聞いたことがあったため印象に残った。
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2021.36
政策起業家研究の一環で読破。
・社会起業と政策起業を一体的に捉えていたのは面白い視点だった(僕は違うものであると捉えている)
・シンクタンクの文脈で鹿は日本の本では扱われてなかったので、その点でもよかった
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テクノロジーの社会実装ではなく、テクノロジーが生み出す新しい社会、すなわち未来の実装という視点。
体系立って整理されていてわかりやすい。
◯背景と必要性
・大きなトレンドとして、今はデジタル技術のデプロイメント(展開)期
・テクノロジーによって、業種がアンバンドリング、リバンドリングされる。全てにデジタル技術を前提とした業界構造が変化する。
・業法の改正が必要であり、政治との接点が出る。
・社会貢献と営利活動、規模が同時実現できる。
・ロジカルシンキング、仮説思考、デザイン思考(問題解決)から、イシュー思考、アート思考(問いの立て方)が求められ、インパクト思考(良い問い)につながる。
・インパクトと政治との関わりで、ソーシャルセクターのアプローチを逆輸入する。
・ゼロイチの社会起業と、1から10への規模拡大の政策起業が必要
◯「社会の形」も同時に変わっていかなければ、その技術のポテンシャルを活かすことはできない
cf.蒸気機関から電気の社会実装
◯成熟社会における社会実装の課題
・課題の量が少ない
・理想の提示が難しい
・技術への信頼が、メリット・デメリット両面
・ニーズの多様性が高い
・新システムから得られる便益が比較的小さい
・新システムで損をする関係者が多い
・制度の変更が困難 ☆経路依存性
◯社会実装の4つの原則と1つの前提
1最終的なインパクトと、そこに至る道筋を示している
2想定されるリスクに対処している
3規則などのガバナンスを適切に変えている
4関係者のセンスメイキングを行なっている
+デマンドがある
×SISP: Solution in search of a problem
×「単一」かつ「最新」の技術で解決できる問題を探しがち
<インパクト>
・「長期的な」成果に目を向けることで、短期的な費用便益のバランスの合わなさを補填できる
・理想がなければ、課題もない。理想に当たるのがインパクト
・目指すインパクトに辿り着く道筋=ロジックモデル
◯ロジックモデル
・インプット/リソース:投入する資源(資金、人材、知財、技術、文化等)
・アクティビティ:プロセスや事象、行動
・アウトプット/実装:製品やサービス等
・アウトカム:製品やサービスによる個人や環境の変化・効果
・インパクト:成果がもたらす社会的な変化や効果
<リスク>
◯リスク分類
1リスク:
有害事象の発生結果の知識定まっている/発生確率の知識定まっている
2不確実性:
有害事象の発生結果の知識定まっている/発生確率の知識定まっていない
3他義性:
有害事象の発生結果の知識定まっていない/発生確率の知識定まっている
4無知:
有害事象の発生結果の知識定まっていない/発生確率の知識定まっていない
◯ASARP:as soon as reasonably practicable
<ガバナンス>
◯ガバナンスの定義:
関係者や関係するモノの相互作用を通して、法律(制度)や社会規範、市場���アーキテクチャなどを形成・変化させることで、効率・公正・安定的に社会や経済を治めようとするプロセス全般のこと
◯ガバメントからガバナンスへ
・グローバリゼーション、小さな政府、市民参加、不確実性の高まり、ガバナンス対象の広がりが背景
◯法律(制度)とビジネス
・健康診断制度と内視鏡技術市場の成長
◯アーキテクチャ
・ソフトウェア・インターネットの登場でより活用されるようになる
・ナッジ
<センスメイキング>
①アイデンティティに関わる
②回顧的である
③有意味な環境をイナクト(制定)する
④社会的である
⑤進行中である
⑥手がかりが焦点となる
⑦正確性よりももっともらしさ
・正確性よりも当人にとってのもっともらしさが重要
・決して誰かが一方的に与えるものではなく、関係者と一緒に共同構築していく
→徐々にその方向を一致させていく意味付けのプロセス
◯解決策とテクノロジーのセンスメイキング:解決策の導入によるアウトカムから説明を始める
◯ナラティブ・アプローチ
・行動変容を促す:ポジティブが有効
・現状維持を促す:ネガティブが有効
◯リフレーミング
例)ダンスクラブの規制緩和
× 風営法改正(だけの議論)
◯ナイトタイムエコノミーをどうするか
◯プロトタイプ
◯オーバーコミュニケーション
<社会実装のツーキット>
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"テクノロジーの社会実装に関する本なのに、テクノロジーのことがあまり出てこない本書"とのことだが、なるほどそうだよね、と気付きが多数。成熟社会の難しさはあるけれど、どう立ち向かうのか。巻末10ツールを使い出していない状態での感想で期待感から高い評価をするが、将来うまくいかなかったらそれは私の問題なんだろう。
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馬田氏による本。実装のためのヒントを期待して読書。
メモ
・インパクトからはじめよ
・未来を作るための手法、ヒント。実装
・デジタル技術が広がるにつれて事業と政治が近接しつつある
・社会への実装から社会との実装へ
・なぜ社会実装は重要か。さまざまな人がエンパワーメントされるから
・アナログでも十分にスマートな社会がじつげんされていると、デジタル効率化が進みづらい。
・新技術によって薄く広く得をする層と、狭く深く損をする提供者の存在。
・経路依存性。小さな出来事やスタート地点、偶然が結果に大きな影響を持ち、積み重ねでバランスの取れる点へと収束する。
・成功する社会実装の四原則
インパクトとそこに至る道筋の明示
想定されるリスクへの対処
規則などガバナンスを適切に変えている
関係者のセンスメイキングを行なっている
・デマンドサイドの社会実装でないとなかなか成功しない。
・インパクトによって目的地を定め、ガバナンスをカタチ作りリスクを緩和しながら目的地までの運転の仕方を規定し、センスメイキングのプロセスを通して、ステークホルダーの持つ資源を多く引き出す。
インパクト
・不満×ビジョン×最初の一歩>変化への抵抗
・インパクトは長期的で広範に及ぶ変化。
長期的な変化に目を向けることで短期的な費用便益のバランスの合わなさを補填できる
・インパクトにより関係者に目的を説明できるように
・インパクトを示すことでデマンドを醸成可能に
・課題を課題として認識してもらうためにより良い理想が必要。
・道筋を示すことで実現可能性を感じられてて、周りの人が最初の一歩に協力しやすくなる。
・ロジックモデル インプットリソース→アクティビティ→アウトプット→アウトカム(短期・中期・長期)→インパクト 社会経済的変化
ロジックモデルは仮説の集まりであり、検証に活用できる
アウトプットは提供者視点、アウトカムは受益者、社会視点の変化
・インパクト FAST
頻繁にFREQUENT、大きな志AMBITIOUS、特定するSPECIFIC、透明性TRANSPARENT
リスク
・実装するリスクとしないリスク
・エンパワーメントによる負の側面を考えること
・発生確率についての知識が定まっているものがリスク、定まっていないものは不確実性
・倫理は自分たちでアップデートしていくこともできる
ガバナンス
・ガバナンスに注目が集まる背景
グローバリゼーション。国家の枠を超えた取り決め
小さな政府への志向。国家行政の相対的弱体化
政治への積極的な市民参加。
不確実性の高まり。
ガバナンス対象の広がり。
・相互作用のシステムをアップデートすることがガバナンス
センスメイキング 納得感醸成
・センスメイキングの性質
アイデンティティに関わる
回顧的である
有意味な環境を制定する
社会的である
進行中である
手がかりが焦点となる
���正確性よりも最もらしさ
・関係者と一緒に共同構築していくもの
・価値観を共有することが大事
インパクトの背景にある価値観
・主観的な理解に大きな影響を与えるのが物語。ナラティブ
・言葉や概念を新たに作ることで人々のセンスメイキングを手助けすることも
・他人の行動を変えたければ、その人に対して主体感やコントロール感を与えるべき
・
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テクノロジーをどのように社会へ活かしていくかを考える人におすすめ。
【概要】
●社会実装とは何か
●テクノロジーを社会に実装する4つの原則と1つの前提
【感想】
●実務と照らし合わせて感じたのは、センスメイキングが重要であるということ。
そのためには確かなインパクトを示すこと、この点に強く同意する。
●社会実装という言葉は新しく感じるものの、新しい技術を導入する手順・考え方としては、おそらくどの組織でも既に実行されている内容だと思う。若手の教育などには利用できるかもしれない。