紙の本
53年テープは?
2022/02/12 22:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Eternal Kaoru - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルの「全真相」は言い過ぎ.犯人像にも迫っていない.なので過剰の期待は持たないで下さい.過剰の期待を持たなければ(53年テープの件を除いて)現時点で最も正確な情報をもたらしているかも本しれない.なので星3つ.
本書の新情報は少なからずあるし,恐らく正確でもある.犯人たちが得た情報は図書館で容易に得られたこと(だから動機は必ずしもグリコに対する怨恨とは限らない)は新情報だった.しかしそうなると53年テープはどう説明するのか? 本書は53年テープには全く言及していない.いくら何でもこれはおかしい.
また,大津SA以降の攻防で「人民新聞」がなぜ事実を知っていたのか.これはこの事件の謎の一つだが,何も掘り下げていない.
新情報はある,しかし避けて通っている点も多い,という何とも評価が微妙な本である.
紙の本
「全真相」というわりに・・・
2021/05/03 17:12
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:暴れ熊 - この投稿者のレビュー一覧を見る
もう随分前に森下香枝さんの『真犯人』を読んでいたのだが、それと比べると迫力に欠け、「全真相」と銘打っているわりには、驚愕するような目新しいことも書かれていないというのが第一印象だった。筆者には申し訳ないけれど。一気読みしたが、これで1800円はチト高いな…と。
☆良かった点
・犯人の卑劣さを強調していたところ。この犯罪は何年経とうが時効になろうが、絶対に許されるべきではない。
・35歳ぐらいの女性のモンタージュがあったのに、世間に広く知られることがなかったという事実を書いていたこと。これが広く知られていれば、違った展開になったかもしれない。
・言語障害の子供を使ったテープがあったことは初耳だった。
・森永や西友など、卑劣な犯罪に絶対に屈しないと決意した企業のことを知ることができたこと。
・年表や地図があったこと。ただし、図版は『真犯人』にも多数あり、それと比べて目新しいものでもなかった。
★物足りなかった点
・文章がやや読みづらいと思った。
・犯人像に迫り切れていなかったこと。こういう本の場合、結局読者は、じゃあ犯人は誰なんだということを知りたいわけで、それがないというのは、ちょっとがっかりした。もちろん根拠なく「犯人は○○だ」と決めつけてもいけないのだけれども……。
・筆者は、犯人は裏取引に応じた企業から金をせしめたと書いているけれども、その企業がどこなのか書かれていなかったのは物足りなかった。(模倣犯に引っかかって金を払った企業のことは書かれていたが……)
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
圧倒的な取材!特に事件当時の各当事者へのインタビューは生々しい。途中で話しが行ったり来たりしており、読んでいて時系列に迷子になってしまうところがあった。しかし読み終わって、巻末に事件年表があった。事件年表が最初にあったらよかったな〜。
こういう未解決ノンフィクションものを読んでいるといつも思う。真犯人が、読んだらどんな心境になるんだろう。今までどこで何を思い生きてきたんだろう。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
昭和史に残る犯罪、グリコ森永事件の全貌。
改めて事件を見直すと、なぜ警察は犯人グループを逮捕できなかったのか?と無念さが強く残る。あれほどまでに追いつめ、その素顔に迫ってさえいたのに。
時効を迎えた彼らはその後どのように生きているのか?何事もなかったかのように暮らしているのかと思うと恐ろしい。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
タイトルに全真相とあるが、当たり前のことながら犯人側の声が聞けていないので、全真相とはならないのかなと。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
すでに何度も書籍化、物語化された「グリコ
森永事件」のノンフィクションです。
あれから40年近く過ぎて、事件は事項を迎え
てしまいましたが、劇場型犯罪と言われてい
ただけに、多くの人に記憶に残っていると思
います。
それゆえ、本書の内容は事件を細かく時系列
で追うのではなく、警察と犯人が最も近づく
機会であった「現金引き渡し」の場面が中心
に描かれています。
そこで知らされる事実に対する率直な感想は
「ここまで犯人に近づいていたのにどうして
警察は捕まえることができなかったのか」と
いう驚きです。
昭和の事件とはいえ、警察の「思い込み」「
準備不足」などの失態がかなり浮き彫りにさ
れています。
戦後の未解決事件として、永久に刻まれる事
件の記録の掉尾を飾る一冊です。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
少し前にグリコ・森永事件を題材にした小説「罪の声」を読んで、よりこの事件のことを知りたくて読んだ。興味深かった。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
キツネ目の男とコンビニに毒入りのお菓子を置いた男は同一人物だと思っていた。
今からでもなんとかなんないのかね。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
新聞の書評で知る。
渾身のノンフィクション。
警察関係者、間接的な被害者、脅迫を受けた企業関係者への取材を通し、「今だから語れる事件」を時系列にまとめてある。
感じたことは
・県をまたがる広域捜査が圧倒的に苦手である
・前例がない犯罪も苦手である
・捜査手法に偉い人が絡むと後手に回る
ことである。
小説「罪の声」でも滋賀県での捕り物が取り上げられ、ここから潮目が変わったとあるが、実際の事件でも滋賀県の1件から潮目が変わる。
また、今まで誰も死んでいないと思っていたが、この件で滋賀県警の本部長が定年間際で焼身自殺という衝撃的な最期を遂げたことは知らなかった。
金の受け渡しで子供の声が使われたことは事実。
生きていれば40代後半になっている。
「罪の声」のような不幸な人生を歩んでいないことを願うばかりだ。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
グリコ森永事件のノンフィクションや小説はたくさん読んできたが、本書は関係者の証言も多く、かなり深堀されていてそれでいて憶測の域を出ない犯人説は皆無。なかなかおもしろかった。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
所謂、グリコ森永事件を扱ったノンフィクション。当時のことを思い出す。
ただ、ここまで不手際があったことや、亡くなった方々がいたことは覚えていなかった。
憶測で書かれている部分は、真実に近い内容かもしれないが、真相は犯人のみが知ってるんだろうな。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
マスコミ・警察関係だけではなく、企業関係者やアベック襲撃事件の当事者にも取材しているところが新しい。ただ、全真相と銘打つ割には、特に真犯人に迫っているわけではない。
これまでもグリコ森永事件については色んな本を読んできた。中には思わせぶりに逮捕あと一歩まで捜査が肉薄したかのように書かれているものもあったが、本書は逆にそうした見込み・当込み捜査が的はずれであったことを指摘していて、物足りない反面、誠実な「真相」ではあるのだろう。
この事件がなぜグリコ「森永」事件と呼ばれるのか?発端となったグリコはともかく、他の被害企業とは一線を画すほど森永が狙い撃ちにされたのは、本書によれば事件に対する経営者の姿勢に理由があった。企業によっては裏取引も確実にあったであろうし、なぜ取引しないのかとの業界上げての圧力もあったそうで、いつの世も正論を通すのは骨の折れることである。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
まあまあかな。。断片的にしか知らなかった情報をまとめて読むにはいい。グリコ森永事件を扱ったものでは、わたしにとっては高村薫の「レディ・ジョーカー」を超えてくるものは、フィクションorノンフィクションでもまだないなー。映画「罪の声」と併せて読むと、ぐっとリアリティが増す(おわり
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
昭和の未解決事件の一つグリコ森永事件。リーダー格とされるキツネ目の男を中心に、事件を総括した緊迫の作品。
1984年の事件。誘拐、脅迫と毒入りのお菓子。社会を震撼させた事件。事件から30年を過ぎて改めて総括。
完璧なようで実は隙の多かった犯人。幾度かの犯人確保のチャンスを警察は取り逃がす。
実際の事件、それも未解決であることからサスペンス調で楽しめた作品。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
読み終わった後、もう少しスッキリしているかと思ったが、そうでもなかった。
まだまだ書けないことがたくさんあるのだろう。