著者の「中国語・中国語圏大好き」ぶりがヒシヒシと伝わる
2021/05/02 09:28
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
「中国語のイロハ」が分かる1冊です。
中国語の良いところから始まり、中国語の奥深さ、果てには中国をはじめ、台湾や香港など、中国語圏各地域の様子も惜しみなく紹介しています。
著者は大学で中国語を教えています。著者の中国語のみならず、中国語圏が大好き!という気持ちが文面のどこからでもヒシヒシ伝わります。
大学生が第二外国語科目で中国語の履修を考えている際に、大いに役立つ1冊となるでしょう。
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中国語に関する概説を世界のあらゆる場所から説いた本。台湾の台湾語と香港の広東語の対比が興味深かった。
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基本的には中国語を軸としたエッセイ、という感じであるが、第七章の香港の言語革命は本書中の白眉。香港の大陸化と戦う人々はそれまで話し言葉であった粤語(えつご、香港で話される広東語)を暗号としての言語に昇華させる為、書き言葉(粤語白話文)としての機能を大きく備えさせた。香港人の知性と不屈の精神を感じさせる戦術である。
大学時代の第一外国語として発音に苦戦したクチだが、当時この本を読んでいたらもう少し肩肘張らず発音に向き合えていたと思う。という事でこれから中国語を1から学ぶ大学生や社会人に準備体操や予備知識としてオススメ。
Books&Coffee パルネットベルマージュ堺店
にて購入。
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マンネリ中国語学習者の気持ちに寄り添ってくれるような本でした。少しでも日常にいかせたら楽しい!それで十分!そんな前向きになる本でした!ありがとう作者!
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【読書マラソンPOPコメント】
中国語は楽しい(新井一二三)
「中国語は楽しい」私が中国語に抱く感情そのものでした。初めて中国語を学んで感じたのは、「シンプル・理解しやすい・表現しやすい」でした。日本人なら話せなくても読めるレベルには到達しやすい言語だと思います。中国語の良いところは、時間軸の表し方で、英語で苦しんだ活用形の心配がなく、自分が伝えたいことを比較的容易に表現できる言語でした。私が中国語の講義をとって疑問に思った、「汉後」と「中文」というものがあります。この本の第3章と第4章を読むと2つの言語の意味と成り立ちについて歴史を通して知ることができます。中国語の世界について多くを知れる魅力的な一冊です。
ペンネーム“yan”
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10年以上前、NHKの中国語講座を聞いて挫折した。
同じ漢字を使っているから親しみやすいと思っていたのに、まずは発音が大切だといういことで、決してまねできない難しい発音ばかり出てきて嫌になってやめてしまった。
10数年ぶりに中国語に興味が出てきて、図書館で目に留まったので借りてみた。
驚くことに、まず最初に中国語は簡単だ、と書かれている。
時制変化がない。
主語、動詞、形容詞、などの位置が決まっている。
発音も基本は4つ。
同じ漢字はいつも同じ発音。
漢字には2種類あり、繁体字→簡体字のつくり方には規則がある。
などなど、一度挫折した私でも習得できそうな気分にさせてくれた。
中国、台湾、香港で話されている言葉の違いや、その歴史的経緯や、それぞれの地域の関係なども解説されていてよく分かった。
近い将来、もう少し時間ができたら中国語の勉強を再開しよう。
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中国語をちょうど勉強中で、それをきっかけに中国の歴史などにも興味が湧いてきていたので手にとってみた本。文法がわかりにくい時もあるが、ここで紹介されているように語順が決まっていることや時系列順に並べることなど、その特徴を知ると少し学びやすくなる。発音するのが楽しいというのは本当にその通りで、四声がきれいに発音できた時は歌を歌うときのような面白さがある。華語や方言のあたりはやや難しかったが、これを読んで語学学習のモチベーションがさらに高まった。
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中国語学習者として知っておきたかった情報が詰まってる!言語学的な解釈や言語の歴史的背景を細かく説明してくれていてとても勉強になった。
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21世紀に入り、中国は大きな変化を経験したと言っていいだろう。私が子供の頃にならったBRICsという枠組みはもはやメディアで聞かなくなり、中国は経済成長中の一国から世界の覇権を握る経済大国になりつつある。著者である新井一二三氏の中国語概説書としての前著"中国語はおもしろい"が刊行されたのが確か2004年であるから、21年に刊行された本書はおよそ17年ぶりの概説書となる。その間に中国のみならず氏も環境が変化したようで、05年から明治大理工学部で中国語の弁をとっているようだ。私自身もその1人だったので身に沁みてわかるのだが、理工系の学生にとって第二外国語というのは大学入学と共に現れる一つの壁である。ただでさえ化学の実験レポートや物理のテストやらで手が回らないのに、だいたいの大学で二外は必修なのである。そのため学生は楽に単位が出ることを祈りつつ、寝不足のクマを作りながら出席点をとりに行くことになる。新井女史もそのような環境で如何に学生に中国語の魅力を伝えるかを苦心されたのであろう、前作と比べて本書は格段に興味を引く内容に仕上がっている。
前作との違いをもう一つ。本書ではいわゆる南方、すなわち台湾、シンガポール、香港における"華語"事情について全体の半分をも割いて解説されている。一つ紹介すると、香港では2014年に起きた共産党政権へのデモ以降広東語の文章が発達し、スマートフォンでそれを使いこなす若い世代は普通話に対してかなり反発的らしい。私が香港を訪れたのはその直後の2016年であり、その時使ったタクシーの運転手さんは普通話を話したが、もしかしたらギリギリだったのかもしれない。20年後の香港で普通話は通じるのだろうか。
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おすすめ資料 第563回 中国語はとっても楽しい(2023.10.06)
中国語は、学習しだすと非常に面白い言語だと思います。
発音の抑揚が歌うようでリズムも弾み、詩を読むと本当に綺麗です。
日本にいる中国の方に中国語で話しかけると喜んでもらえることも多いです。
距離が近いので旅行もしやすく、でも異国気分はしっかり味わえます。
外国語学習には最適ですよ。
【神戸市外国語大学 図書館蔵書検索システム(所蔵詳細)へ】
https://library.kobe-cufs.ac.jp/opac/opac_link/bibid/BK00280198
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現在明治大学で中国語を教えていらっしゃり、以前は香港、台湾、北京、上海などの新聞や雑誌に中国語のエッセイや評論を書いたりしていらした著者。
著者の「中国語って本当に楽しい!」に溢れた著書で、同じように中国語の魅力に取り憑かれた私も楽しく嬉しく読みました。
私が中国語を学び始めたきっかけは「キングダム」と「三国志」。
昔の中国の人たちはどんなふうに会話していたんだろう。今と同じような中国語かな?
そしてすっかり中国語の響きが大好きになってしまいました。
私は今中国人の先生に中国語(普通語)を習い、台湾人の先生に台湾華語を習っています。キリッとしてかっこいい普通語も好きだし、優しくて歌うような台湾華語もどちらも好きです。
「『才能とは楽しむ能力のこと』だとは、何ごとについてもいえますが、中国語については特にそうです。なぜなら、中国語にはしゃべる喜び、聴く喜び、見る喜び、書く喜びに加えて、識る喜び、食べる喜び、旅する喜びなどおまけがたくさんついてくるから。」
中国語を使ったり通じるところは広く、各地の言葉の違いなど奥が深く、普通語の学習さえ全然進んでいないけれど、興味と楽しみは果てしない!と感じます。