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【“落としの天才vs狡猾な犯罪者” 。取調室の攻防をすべて描く!】宮崎勤連続幼女誘拐殺人事件、地下鉄サリン事件等の大事件を担当し、「伝説の刑事」と呼ばれる捜査員が捜査の舞台裏を初めて明かす!
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警視庁捜査一課の伝説の刑事、“落としの天才”と言われた大峯泰廣氏の活躍を描くノンフィクション。
ロス疑惑、地下鉄サリン事件、連続幼女誘拐殺人事件‥‥、殺人犯を完落ちさせた事件には、有名な大事件も多い。解決してきた事件を見ると凄腕のデカだったんだろうなぁと素直に思う。
ただ、ノンフィクションに仕上げた筆者の描き方があまりにもあっさりしすぎて、取調室の緊張感とか、刑事と殺人犯との手に汗を握る攻防が感じられなかったのが残念。
やっぱり、ノンフィクションライターも文学的な素養は必要だな〜と感じた次第。
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食材としては一級品! 調理、盛り付けがイマイチでもったいない印象...。こんな簡単に落ちちゃう? もっと手に汗握る攻防があったんじゃないんですかねぇ...。終章は順番間違えてるなぁ...。人と向き合う姿勢には共感できる一冊。
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タイトルに「取調室」秘録とあるように、基本的にはいくつかの有名事件に関して「どのように犯人を落としたのか」を語るノンフィクションである。
それぞれの事件は興味深いものがあるが、正直な話、著者は何が書きたかったのかな?というくらい「実がない」。
まず、著者は全てにおいて警察側(大峯氏)に肯定的である。否定的な描写は一切、ない。
私個人としてはこの本で披露される「落とし」のテクニックは危ういものにしか見えないのだが、それを検証してみることはしない。勿論証拠固めをしっかりやっているから公判が維持できて有罪判決がくだったのだろう(と思いたい)が…。
「落とし」に絞ってしまったせいで、すごいというより恐怖を感じる。前後の地道な部分が捨象されているので「落とし」のテクニックが予断になっていなかったのか判断する術がないのだ。勘や筋読みは大事だが、それだけでは駄目なのは過去の冤罪事件が証明している。
終章にかけてが、その危うさに対する取ってつけた回答のようになっているのがまた奇妙である。世田谷事件のエピソードは、ただ物語を〆るためのものでしかない(まず未解決なのだから)。科学への確信めいた傾倒も若干気になる。
終章は良いエピソードなのだが、これもまたある重要な信念を最後に伝えたいが為に無理に構成した感がある。
取調べのテクニックは否定しない(駆け引きは凄いなとは思った)し、「生まれながらの犯罪者はいない」という考えにも同意するものの、とにかくこの書籍は内容が薄い。単純な聞き書きレベルに留まってしまっていて、そこか何かを引っ張り出そうという意思を感じない。著者の主体がないというか。聞き書きに徹しているなら分かるのだが…。
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昭和・平成の重大事件の内幕をつづる刑事の事件簿。簡潔、テンポ良い文章で一気に読ませる。週刊誌記者である著者の力量に感心。
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警視庁捜査一課の伝説の刑事の携わった事件を追う。週刊文春の連載の単行本。
ロス疑惑から首都圏連続幼女誘拐殺人事件、地下鉄サリン事件、世田谷一家四人殺人事件など。伝説の刑事が退職した後に取材したノンフィクション。
特に取調室での緊迫のやり取りが実にリアル。可視化だ容疑者、参考人の人権など、本書の主役のような職人は絶滅危惧種のように思える。
いくつかの未解決事件。そして刑事の信念。「生まれながらの犯罪者なんていない」
エピローグの主人公の息子の中学の不良たちとの長い付き合いまで、イッキ読み必至の好作品でした。
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警察官としての使命の高さが全体的に散りばめられているのですが、犯人との対峙では「刑事の勘」が多用されているので冤罪の危うさも感じる本でした。
ラストでは刑事を辞するのですが、世田谷一家殺人事件は今でも未解決であり、もやもやします。