紙の本
大きな図版が見応えある鳥瞰図集
2021/05/29 15:32
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投稿者:うむうむ - この投稿者のレビュー一覧を見る
約30×25.6cmの横長の本で、見開きに大きくドーンと鳥瞰図が掲載されています。折り込みページも多く、左右に折り込みを広げて見る一番大きい図版は幅1mを超え、見応えがあります。
吉田初三郎の本は他出版社から何冊も出ていますが、図版がこんなに大サイズのものは初めてです。解説はクドクドした能書きは無く簡潔で、図版を大きく見せることを主眼に置いた潔い鳥瞰図集だと思います。地図の昭文社だけのことはあります。
吉田初三郎の鳥瞰図は、上空から写真撮影した映像とは異なり、意図して誇張やデフォルメがなされているため、その土地により一層の興味が湧いてきます。
鳥瞰図を眺めていると、戦災で失われた城や寺社や街並みが残り、景観を損ねる箱物の建造物がほとんど無い、昭和初期にタイムスリップして旅に出掛けたくなります。
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吉田初三郎(1884.3.5-1955.8.15)の描いた鳥瞰図集。全部カラーで載っていて、札幌、十和田から鹿児島まで北から南へと全部で47点。関東震災全地域鳥瞰図絵、湘南電鉄沿線名所図会など鉄道沿線図もある。
これは地理的によく知っている場所だと、今もある建物、失くなった建物、道路などが比較できて見るのも楽しい。1919(大正8年)制作の「日光名所図会」は著作権所有者兼発行者が金谷正生(日光)となっていて、金谷ホテル経営者一族の者だと説明がある。田母沢御用邸の隣には北白川宮邸が記されてあり、当時はそうだったのかと興味深い。金谷ホテルは現在の場所に記されている。
2021.5.1第1版第1刷 図書館
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大正の広重、吉田初三郎が描いた全国名所の鳥瞰図集。
地図以上の地域のイメージが表現された日本の鉄道沿線、
名所等、47の鳥瞰図を紹介。オールカラー、一部折込。
主要参考文献等(HP含む)有り。
大正・昭和期に活躍した絵師・吉田初三郎が描いた鳥瞰図集です。
鉄道省や鉄道会社、観光業者、地方自治体などの依頼を受け、
現地に足を運んで写生&取材し、3000点以上の鳥瞰図を作成。
浮かび上がるのは、およそ100年前の鉄道沿線、寺社、温泉地、
名勝、都市や府県の様子。初三郎式鳥瞰図は、
山の高低や半島の姿など、大胆なデフォルメでありながら、
場所とその位置が分かり易く示されているところが特徴です。
色彩が鮮やかで、かつての洛中洛外図のような屏風にも見えます。
日光名所は、外国人観光客を意識しての、英語表記が付記。
新聞社の依頼で作成した、関東大震災の全地域鳥瞰図絵は、
東京以外にも被災地があったことが示されています。
中国四国は、当時の航路が詳細。
京都は、高層建築の大丸が目立つ。
失われた名勝もあり、当時の観光の様子もわかります。
但し、書き込みが詳細なため、ルーペが必要な鳥瞰図も。
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ずっと眺めていると楽しい。正確な地図というよりも観光案内だったり、鑑賞用だったりするので、こんなとこにこんな場所??みたいなものも。遠くの方に満州国の文字や上海、樺太もあったり、沖縄が琉球と書かれているものもあったりして時代を感じてしまう。
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楽しいんだけどイマイチ。書店で見て興味を持ったのでクーポンを使ってネットで購入。中身を先に見ていたら買わなかったと思う。
鳥瞰図というジャンルに触れたい人、地図としての利用ではなく魅力を感じたいなら買って損はないと思うが、自分は地図の内容を細かく眺めたかったので収録されているものが後半になると一部分しか見れなくて不満!
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見ていて楽しい!どこでも富士山が見えてしまうような強烈なデフォルメをどのようにやっているかとか、かつての都市や景勝地を現在の様子と比較したり見どころは満載だ。