クールな内容が好感
2021/05/12 12:25
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本人の様々な生活などが、宗教とどのように関連しているかを的確に著した1冊です。
あくまで冷静に、クールにまとまった内容が、読み進めていて好感を持ちました。
紙幅は216頁で、文章の間隔が広くなっているため、絶対的な文章量が少なく、気軽に読み進められる中公新書です。
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日本人の宗教を、信仰、実践、所属の観点から分析されたもの。とくに、スピリチュアルや、パワースポット、縄文時代ブームなどまで言及されているのが面白い。宗教組織離れから、個人が宗教的なものを選び取り、消費していく傾向が広がっているようです。
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新宗教が退潮する一方、スピリチュアル文化の情報は氾濫する日本。宗教が消費される現代の状況を読み解く。
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おもんなかった。
他人の著書を不規則に引用して無理やりホッチキスで留めたような駄本。
著者の無能さが滲み出てた。
序盤の信仰、実践、所属の話とエリアーデ(偉人)のくだりだけちょいおもろかった。
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自分は無宗教だ、と漠然としていた考え方を見直させられた。
キリスト教を始めとする古来からある宗教がどのような立ち位置をしていて、振る舞いを行っているのか。
明治以降に現れる新宗教はどのような性質を持っているのか。古来から存在する宗教との違い、在り方とは何なのか。
歴史としての宗教に対する考え方と、身近に存在する宗教の考え方にアプローチしてくれる本。
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実に面白く読んだ。
著者は宗教という言葉をスポーツと同じく、大まかなカテゴリーを指すものという。そして野球とサッカーを比べてどちらが本物のスポーツかと問うのが無意味であるように、各地域、各時代の宗教を比較してどれが本物の宗教かと決めるのも不毛であると。
信仰を軸とする宗教組織という、欧米のキリスト教をモデルにするから、日本人は無宗教だと思い込んでしまう。だが、信仰を中心とせず、実践と所属という要素に注目することで、日本人と宗教の関係がよく見えてくる。日本人は決して無宗教ではない。
本書の結論は、「世俗社会に合わせて、宗教は、人間集団を規範的に統制するものから、個々人の働きかけによって消費される商品へと変わりつつある」というもの。
人によっては、日本人の宗教への関わりは実に不真面目で、腹の立つものと映るかもしれない。だが個人的には、宗教との付き合い方としてはとても成熟しており、社会に平和をもたらすあり方だと思う。時折りそれに満足できず、カルトや新宗教にハマる人もいるけれど。
また、改めて信仰や宗教という現象は、人間の営みの一つであることを認識した。超越者や超自然的な何かを感じたり信じたりすることも含めて、全て人間の心がもたらすもの。言い換えると、神も宗教も広い意味で「自然現象」だということ。ガチの信仰者には受け入れられないかもしれないけれど。
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面白かった。信仰が中心の宗教という見方では捉えきれない部分を、信仰、所属、実践という3つの要素に分解して仏教、神道、スピリチュアルを分析している。