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これ読んでるとき友達(男)にどんな本?て聞かれて、「ぽっちゃりの女の子がダイエットして痩せるんだけど、自分の身体のように感じられない。幸せに感じられないってお話」って言ったら「救いがないね」って言われた。そうです。その女の子のなりかけがまさに目の前にいますよ。って思っちゃった。
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気になっていた本が5月のサヴァブッククラブで送られてきてラッキーでした。
そうそう、これだよ、と頭がもげるほど頷いてしまう。
友情、恋愛、自分らしく生きるとかなんとか、女の格闘はいつもヒリヒリトゲトゲしてて痛々しい。
それをわかっている人が描くから、エリザベスはこんなにも魅力的なんだろうな。
女性とその身体に対して社会は理不尽すぎるから、女は痩せてても太ってても生きづらい。
どんな自分でいたらあなたはハッピー?と正面から殴るように問いかけられる作品。
男も女も大人も子どももみんな読めばいいとおもうぞ。
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“「これ暗くないだろ。ただ悲しいだけだ。悲しみは美しい。悲しみは、僕を幸せな気持ちにする」
「あっそ、わたしは悲しくなるだけ」”(p.183)
“もしかすると、いろいろな雑誌を切り抜いて文字をつなげた誘拐犯の手紙のように、ここに至るまで彼女に何気なく向けてきた視線のひとつひとつ、向けなかった視線のひとつひとつ、そして口をついて出たあらゆる言葉、吐き出しきれなかった言葉、それらすべてが合わさって、彼はこんなにもおそろしい要求を自覚なく暗黙のうちにつきつけていたのかもしれない。”(p.194)
“何時間もかけて、女として合格点をもらえるものを探していた。何でもよかった。それか、女として見られなくても、その事実について自尊心を守りながら嘆くことができるようなもの。ちゃちな装飾なしに。”(p.241)
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自分の体のサイズに悩みをもつ女性を主人公にした連作短編。どのライフステージ、どのスタイルになっても登場人物の言動や思考は「ボディ・イメージ」を通して語られ、手放せない自分の体とどう向き合うかを考えさせてくれる一冊。
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面白かった。
太った女性の物語で、なんの変哲もない、ドラマ性もない話。だけど、太った女性を主人公にした物語自体、ほとんどないんだということに気がついた。
殆どの物語は大体当たり前のように主人公は痩せてるか太ってないくらい。でも、この主人公は努力して痩せていて、そのせいで空腹で苛々して、不幸になっている。主人公にとっては「自ら望んで」太ったわけではなくて、それが自分にとって自然な体型だった。だけど、それが社会的には「悪」とされるから、痩せざるを得なかった。
そういう状況に自分が置かれていたとしたらものすごく辛いなと思う。
自分では体型は選べないのに、ずっと「ダメだ」というメッセージを社会から受け取りつづける。ルッキズムのせいで。
どんな体型でも、イロモノ扱いされずに透明であれたら楽なのに。
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だめだ。それなりに痩せてる人間として「1ヶ月の摂取した食べ物とその栄養素表を全部書き出してみたらいいんじゃない」とかしか頭に出てこなかった。パクパク食べているところを同じような目線で見られたことを思い出した。いいなあ、なんでそんな食べてるのに太んないの、って言われて、卑屈になられて、めんどくさかった。上記のツッコミに至った。やりたいことはやるべきで、やれないのならやれるようになればいいし、それを他人に決めさせてしまうほどの思想や価値観ならそこから見直しなさいよとか色々と浮かぶ。
小説の通り、痩せても別に幸せにはならない。ただコントロール可能とか思考の必要ナシと認知できるものが増えて頭が楽になるだけである。単にそれだけだ。特段意味はない。動きの邪魔になる肉は落としたほうがいい、ぐらいは思う。そんだけ。痩せるも太るも自分で決めればええがなと思う。
たぶん全然小説の意図とは違う話しかしていない。よくない感想である。
体ごときにわざわざ自分をのせて考えるのはだるいのだ。どうでもいいことに時間を割きたくない。
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自分のものであるはずなのに思うようにいかない「体」のもどかしさ、苛立ちを痛いくらい感じた。
誰しも自分の体について、考えたり悩んだりしたことがあるのではないかと思う。
ましてや他者からの意見は様々で、一つ一つに耳を傾けているとわからなくなる。
自分がなりたい姿、人が求める姿、考え出すとキリがない。
私たちはなぜこんなにも痩せなきゃ、と思うのか、考えさせられる物語だった。
他者からの評価と自分の幸せはイコールではない。
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減量して理想のボディを手に入れたら、それをやり遂げたことに自信を持ち自己肯定感を得られるのかと思ったけれど、そうではない。
今度はそれを維持するために制限の多い食生活を自らに課し、周りの人も巻き込んで関係が悪化して互いに疲弊していくのが切なかった。
自分の身体や体型と折り合いをつけて付き合っていくのが、いかに難しいかを突きつけられて、安易に「ありのままの自分を認めよう」などとは言えなくなってしまった。
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最大のファン良き、あの子はなんでもしてくれるもいい。でも全体的に鬱々としてて、報われなくて、読み進めるのが億劫だった。最大のファンは最後の、太ってる子をナメてる男の子が、愕然とする様がよかった。あの子はなんでもしてくれる、は複雑な気持ちがよく表現されてる気がした。太ったままでよかったのにね、うまくいかないもんだね、って感じだった。
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ここでのファットガール、エリザベスはどの物語でもふくよかというわけではない。でもどんなに体型が変わっても彼女の悩みは尽きない。
明日かの見てても思うけど、自分の見た目について、自分が許せる以外では誰にも干渉できないんだよね。
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各章ごとに、太っている主人公の身体と心、周りとの関係性、痩せていくプロセスの中、ライフサイクルの中で変わる人間関係は面白いものの、あまり共感は無かったかも。
ルッキズムがうたわれつつも、気にせずにはいられない私たち。(もしかしたらルッキズムと唱えること事態が意識しているのか?)これからも私たちは自分の容姿とも向き合いながらゆれる心や身体を受け止めて行くんだろうなと感じた。
リズと周りの女性の関係は見ていて万国共通?と感じた。