妙なリアリティがあります
2021/08/22 22:36
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投稿者:yukiちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ミス・エルズワース」を先に読んでいたので。この作者は、ロマンス小説を得意にする人かと思ったら、決してそんなことはなかった。
前作の「宇宙へ」で、女性の宇宙進出とそれにまつわる性差別を見事に描き切った手腕は、続編である今作でもいかんなく発揮されている。
小学生の頃、眠い目をこすりながら、月着陸の瞬間を白黒テレビで見ていたことを思い出した。そして、「次は火星だ!」と純粋に思ったことも。
でも今は、人類の火星着陸を見たいような見たくないような、そんな複雑な思いがある。
できるできないは別として、人類にその資格があるのか、その点に疑問符が付いてしまっているからだ。
何にせよ、宇宙開発にかける人々の意思が、この小説のように空を見る力を得て、宇宙旅行が少しでも現実になることを祈ってやまない。
火星に人間が立つのは
2023/08/07 05:57
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分は、そう遠くない、とは思っていましたが、中々、具体的に進みません。そこで、このSF小説を手にしました。火星有人探査ミッションのクルーに選ばれた女性宇宙飛行士エルマのお話。彼女は、航法計算士として三年間の任務に。
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前作の宇宙へは読んでいないが、火星へというタイトルに惹かれて購入。
話は想像していたものとは違っており、宇宙開発におけるジェンダーや人種差別、格差などの課題についてが中心であったが、それはそれで新鮮で面白かった。
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前作ではトントン拍子に進んだ宇宙開発に人種問題が深刻化し、トイレ詰まり・感染症がたちはだかる
手に汗を握って下巻へ
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隕石が地球に追突して、地球以外に植民地を探せ、という大前提があるSFの続巻、だったな~と手に取りました。感想は後編で。
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『宇宙〈そら〉へ』の続編。火星有人ミッションに選ばれた宇宙飛行士のエルマは、家族や仲間との間で煩悶する。
史実では1969年にアポロ11号が有人月面着陸に成功したのち、アポロ17号で計画は終了し、以来50年を経てもいまだに火星まで宇宙飛行士が行くという話は聞かない。その後のスペースシャトル計画を経て、2022年始動のアルテミス計画でようやく再び月には行くことになったらしいが、火星への夢はまだ遠い。詳しくは知らないが、宇宙開発があまり進んでいるように見えないのは、お金がかかりすぎるのが大きいのだろうか?
本作では1962年に第一次火星探検隊が火星へ旅立つという設定になっており、もし早い時期から宇宙開発にもっと多くのリソースを割いていたらどうなっていたか、一つの思考実験として非常に興味深い歴史改変SFだと思う。
エルマは前作で獲得した女性宇宙飛行士としての華々しいポジションを演じる一方、依然として女性蔑視、黒人の人権問題は大きなファクターをしめていて、パーカーやデビエルといった象徴的なライバルとの軋轢がドラマを盛り上げる。
さらに3年は会えなくなる家族との関係やキャリアプランの問題で深く悩みつつも、あきらめられない宇宙飛行への想いが彼女を突き動かす。
このあたりの女性らしい心の流れが鮮明に描かれていることと、宇宙飛行にまつわるディティールが本作の魅力。また、結婚して12年も経っているのにラブラブすぎるヨーク夫妻の絆の深まりを追っていくのも読みどころのひとつだ。火星への旅で何が起こるか、下巻が楽しみ。
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エルマは宇宙飛行士になり、月基地に滞在している。火星へ行くための準備を月でやっているのだ。月には月面を掘ってつくった居住地がある。外見は崩れ落ちた砂の城に近いが…。
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前作が月どまりであったのでややSF的にぶっ飛び感が足りないなと思っていたところ、2作目でついに火星に行くことを知り、さっそく読んでみる。
前作に引き続き、性差別のテーマが根底にあるのに加えて、今作は人種差別も追加のテーマになっている。宇宙関係のテーマは面白いながらも、正直性や人種の差別はピンとこず、没入感をそがれる感じはあった。
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前作の終盤盛り上がりから、少し落ち着いた感があった。読みたいテンションの時に少しずつ読み進めていたから時間がかかったけど、このまま読み続けて彼らを見届けたいという気持ち!