紙の本
素晴らしい!
2021/09/12 18:59
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
日経新聞社と日経BPが心をくじく「駄言」を募ったところ、寄せられた言葉を集めたそうだ。
多くは性別、性差にかかわる言葉!
どの言葉も、自分自身、少し前までは当然だと思いつつ、なんだかなあと違和感を覚えて、でも黙って飲み込んでいたものばかり。
みんなの心をくじく言葉はこんなに存在したのだ!そして違和感を覚えていたのは、自分だけでは無いのだ!と少し心が軽くなった。
何より絶版になってほしいと言う趣旨が素晴らしい。
言葉の紹介だけでなく第二部のインタビュー含めて、補足解説も良い。
ただ、こーゆーのを面白がって手に取ってくれるのはきっと、元々ジェンダーの問題に理解があり、相手に共感できるし人たちだと思う。
駄言を駄言とも思わない層の人たちにわかってもらうには、どうしたらいいのかなぁ。
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私は、ここに掲載されている全ての言葉が「駄言」だとは感じなかったけど、時代や私以外の誰かにとって「駄言」である、と気づくことが出来ました。そして、駄言は無知が生み出す。自分が紡ぐ言葉の届け先についてしっかり学んぶこと、更にそこに渦巻く感情を無視してはいけないということ、を学びました。
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思い込みによる無駄な発言をまとめたもの。
読んでいて笑ってしまった。失礼極まりない内容が多く本当に不要な言葉だ。とは言え自分でも言ってしまったことがある言葉もあり、気を引き締めて発言しなければならないと改めて思った。
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駄言とは、無意識の思い込みによって生まれる言葉。特に性別に基づくものが多い。相手の能力や個性を考えないステレオタイプな発言だが、言った当人には悪気がないことも多い。
本書では、第1章でツイッターに投稿された駄言の数々を、第2章では著名人に駄言についてインタビューした内容を紹介する。そして、第3章で駄言との向き合い方を考察する。
とはいえ、メインは、なんと言っても特大の字でこれでもかと駄言を紹介し、全体の2/3を占める第1章。
女性らしさ、キャリア・仕事能力、生活能力・家事、子育てなどの項目ごとにおもに女性の立場に立って編集されている。
ツイッターということもあり、とんでもない発言が大半を占めるが、なかには日頃普通に使われていることから「うん?」と思ってしまう言葉もあった。例えば、「才色兼備」、「良妻賢母」といったごく一般的な熟語、「女性におすすめの味」、「女性に優しい○○」、「ママもうれしい○○」、「子育てするママの仕事を応援」などCMにもよく出てくる言葉。確かに女性に対する固定観念を前提にしていると言われれば、そうなる。それに「女医」、「女性ドライバー」、「女流棋士」などの「女性」を冠としてつけた表現も本来男性が就く職種という先入観から来ていると言われればそうであろう。また、「営業マン」、「男にしてやってください(選挙応援)」といった男性しか意識していないと思える言葉も紹介されていた。
これらのように、本書によって気付き考えさせられた言葉もあるが、なかにはTPOによって当たり前に使ってしまうのではという気持ちは拭いきれない。要は、自分の発言で相手方がどのような気持ちになるかを想像してコミュニケーションをすること、また、駄言だと思われる発言があればその発言の問題点を皆で話し合うことが大事ではないかと思った。
第2章で出口氏が語っている「明治時代に国民国家をつくるため朱子学のロジックを借りたことが日本における男尊女卑の根本原因」、「個人差は性差を超える」、及川氏の「過剰な優しさ(優しい駄言)は時として人の可能性を摘んでしまう」という言葉は印象に残った。
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世の中の流れは信じられないほどの勢いで、男女だけでなくLGBTQを含めた全体の平等を重視する方向に流れており、またその一方で、その波に乗り切れず取り残された中高年が多くいることを改めて痛感した本作。
中高年でなくても、自分が成長する過程で目の前で見てきた考え方や価値観というものを急に変えることはそれなりに力を必要とする。
だからといって、世の中の変化に応じて、自分の考え方や価値観をアップデートすることから逃げてはいけない。
過去の成功体験縛られ、そうしたものをアップデートできないと本当に生き辛い世の中になっている。
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今どきこんなことを言う人がいるんだと思う発言から、会社で言われたり、聞いたことある発言だなーと思うものまで多岐に亘る駄言が掲載されていた
こう言う本だとジェンダー特に男女差別が取り上げられがちだが、男性側にもステレオタイプの押し付けがあったり、過去のビジネスモデルを引きづった、エンジニアへの待遇が掲載してあったりと、ジェンダーやフェミニストが苦手な人でも楽しめると思う
・駄言の言う人を責めるのではなく、なぜかを考え、必要あれば相手に伝えること
・駄言は個人の思考だけでなく、構造的な社会の問題であるということを認識し、どうしたら駄言がなくなるのか考えること
・人のフリ見て我がフリ直せ
・駄言が生じるのはミスコミュニケーション(必要以上の優しさなど)と不勉強
人間ほぼ全員がマイノリティにもマジョリティにもなるカテゴリーがあるはず。どの立場においても肝に銘じて、人と接したい
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自分の感覚がすでに遅れていることがよくわかる。正しさについて議論したくなるけど、すでに遅れているのだ。アップデートしないといけない。
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こういう本で問題提起しなければならないほど、日本は遅れています。
数々の駄言は全世代が言った、言われたことがあるものだと思います。そしてこれから先も駄言はなくならないと私は思います。
男性性、女性性を優劣で分け、型にはめ、都合よく社会を回してきた長い時間があります。長い間、我慢するしかなかった人達がいます。
私の実体験ですが、
「正社員は男性〇〇万円、女性は〇〇万円です」
「なぜ同じ仕事内容で金額が違うんですか?」
「男性は背負っているものが違うからです」
開いた口が塞がらないとはこのことです。
こういうこと言われるのおかしい…と思っていても口に出せなかった時代はもう終わりにしたいです。女性もLGBTQ+の人達も。
10年、20年後、駄言で苦しだ人が90%いるとしたら、100年後駄言で苦しむ人を50%まで減らしたい。
未来の世代のために勉強し、不勉強な状況から抜け出し、苦しんでる今の状況が昔はそんなこと言ってたの?と言える未来になるように、全世代が勉強しなければなりません。
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「女性なのに仕事ができるね」
「涙は女の武器だよな」
「ママなのに育休取らないの ? 」
「男なのに育休取るの ? 」
「良い奥さんになりそうだね」
駄言には無意識の思いこみ、ステレオタイプによるものが多くみられるといいます。
このような駄言を集めた辞典です。
無意識に、言ってること、あるかもしれません。
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思い込みから来る駄目な発言=駄言。
それにはどんなものがあり、どうすれば防げるのかを論じる本。
有名な例としては「女性がいると会議で時間がかかる」がある。
なぜ駄言(問題発言)をしてしまうのか。
それは、何が問題になるかは、社会の変化と共に変わっていくためだ。
駄言は、社会が変わろうとする時のひずみから生まれるである。
それを知らずに、自分の考え方だけに固執していると、時として誰かを傷つけることに繋がってしまう。
立場や状況によっては、たった一言で致命的な事態になることもある。
しかし世の中に完璧な人などいない。
きっと誰もが、どこかで気づかずに駄言を発しているだろう。
大事なのは、いかに学んでいくかである。
本書の後半には、様々な人のインタビューが載っている。
こういった問題に長く関わってきた人や、当事者である方の意見は、どれも深い視点を持っている。
読む価値のある、深く考えさせられるものばかりだ。
その中でも、
「相手のことなんて分かるはずがない。それでも、分かろうとする姿勢を持つべきだ」
という発言には、特に心を打たれた。
誰もが少しでもそう思う、そんな社会であってほしい。
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時代遅れの古い価値観から生まれる何気なく人を傷つける駄言。ツイッターを中心に駄言をまとめた集大成。
本書における定義、
駄言とは 「女はビジネスに向かない」のような思い込みによる発言。特に性別に基づくものが多い。相手の能力や個性を考えないステレオタイプな発言だが、言った当人には悪気がないことも多い。
男性から投げかけるだけでなく女性からの発言も多い。性別に関係なく能力で評価される時代に向けて、どんな言葉が駄言であるか、じっくりと見る価値はある。情報量の実に多い一冊。
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パラパラ&サクっと読めます。
単純に面白いものから、「ハ?(怒)」というもの、「自分も気をつけよう」と思うもの、色々あり楽しめて勉強になりました。
国会がお爺さんばかり、法律が明治のまま、これじゃ駄言(偏見)はなくならない。
仕事と家事•育児の ”両立” について聞かれるのが母親ばかり、”良いパパ/イクメンですね〜”のママバージョンは? ”男のくせに泣くな” “スイーツ男子”etc.
後半のキーパーソン6人のインタビューが人選、内容ともに特に良かったです。
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【琉大OPACリンク】
https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BC07874702
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サラッと読めました。
読んでいるうちに、なにがなんだかわからなくなりました。
笑って読めば、楽しい本です。