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平野紗季子さんの書く文章は、食べ物への愛が詰まっていて、本当に天才だと思う。この本を読んで、味な店に想いを馳せたら、小さな悩みなんてどっかにいっちゃう。
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「味の台湾」に続いての「味な店」。でも「味の」と「味な」は違います。「の」はおいしいという体験の品質保証ですが、「な」は料理だけじゃなくお店体験を含めたユニーク印なのです。それはお店の人の独特を味わうということ。独特な人が作りサービスするこだわりの味、「味な店」の料理は、やっぱりめちゃおいしそうなんです。「な」は「の」と一体化するのである、って、これ「オモしろくて」「ウマい」店、「オモウマい店」POPEYE版ってことじゃん!中京テレビの探す「オモウマい店」はワイルドでプリティーだけど、平野紗季子さんの探す「オモウマい店」はおしゃれでプリティー!これはコロナ禍によってfoodがrestaurantから切り離された今こそ、そそる愉しみなのであります。スキなお店が取り上げられていた時は密かにうれしいし、知らないお店は密かにメモりながら読みました。そして、本文中にもある閉店とかオーナーの苦しみのインタビューとか、その愉悦はどうなるんだろう、という心配も。飲食店の未来を考える本でもあるのです。実は、この本でどーんと取り上げられている店じゃなくて、著者がコメントでひとこと触れていた店に速攻で行ってみました。まさに「味な店」でした。こういう情報チェックって本ていうより雑誌だな、と懐かしくなりました。食べログでもGoogleMapでもないお店、そして店主との出会い、ありがとうございます!
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この本に載っているお店のほとんどに、わたしは一生行けないと思う。でもこの本を読んで、わたしはわたしの周りにある「味な店」にもっと通おう、大事にしよう、と思った。
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東京会館 銀座スカイラウンジ 回転2020年12月30日停止
とんかつまい泉 青山本店 1983年 隣の神宮湯をを取得し西洋館に
ダバ☆クニタチ カレー店の上が倉庫で寝泊まりしている 国分寺市光町
ミスサイゴン 土日だけランチ 渋谷道玄坂 清水ビル6F
舞い鶴 ぶどうの店 湯島 地下にカラオケルーム
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私の思う『味な店』を大事にしたい。
外食も最高。
音楽や絵画と違って食べ物は残らない。
儚い、という冒頭の表現が新しかった。
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平野紗希子さんに出会って、私の人間性がまた変な方向にひん曲がる音がしたんだ。グッジョブ…
人生しんどくなったらこの本の適当に開いたページの飲食店に行く、なんてことしたい。元気になるどころか寿命2年くらい伸びるよ。
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食べものは消えものであり、店は永遠ではない。
平野さんの食べものへの愛と飲食店への敬意に満ちた一冊。
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POPEYEでのコーナー味な店が好き。単行本になったということで手に取りました、
写真の見せ方、吹き出しの使い方、平野さんの文章がとにかく私好み♡
ほぼ関東だから旅行に遠出した時じゃないと、食べに行けないけどいくつも入りたいお店が載っていた。
平野さんのお店紹介や店長さんのコメントがゆるっとしていて好きでした。
フラミンゴのいるお店行ってみたいなあ〜
緑がいっぱい溢れてる、洋食 KUCHIBUEさんも良かった。なにより、お店でご飯を前にしている平野さんの表情が大好き。
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ホテルのルームサービスから商店街の焼き鳥屋まで、〈味のある店〉を訪れたPOPEYEでの連載をまとめた一冊。
流石POPEYE、フルカラーの写真がとにかくいい。料理以上に「店」にフォーカスした本なので、店構えや内装、食器、そして店主たちが魅力的に撮られていて、ただ美味しそうだという以上に「行ってみたい」という気にさせる。
「喫茶店 トップ」と「ビストロ ポップコーン」には特に惹かれた。頑固なこだわりというよりも、変わらないことを柔軟に選択し続けた結果いまがある、という洒脱な風情。兄弟姉妹で営んでいるお店の回は似た面影の大人がはにかみながら並んでいる姿を見るだけでなんかいいし、石井好子の本でしか読んだことがない料理「ウフマヨ」の実物を初めて見たり、ギンガムチェックのテーブルクロスは照明が暗い店のほうが似合うなんて言われるとそんな気がしてきたり。店主さんの人生に迫る回もよくて、「TONY'S PIZZA」のご店主が若い頃ケネディに憧れてニューヨークへ渡ったら暗殺の瞬間に立ち会ってしまったという話はすごい。フレッシュトマトピザも美味そうだなぁ。
ところで、この世には二種類の人間がいると思う。話し言葉と書き言葉でキャラクターが変わる人と、びっくりするほど変わらない人。平野さんは完全に後者の人だ。
最初『生まれた時からアルデンテ』を読んだときは、ナイーブでガーリーな語彙を駆使してロマンティックに食を語る文章に失礼ながら「インターネットの人だなぁ」と思ったし、そんなに好きじゃなかった。だが、いつしかPodcastで「味な副音声」を聞くようになり、すっかり平野さんの言文一致体のしゃべりに慣れ親しんだせいで、本書では全部のテキストが脳内で音声に変換されるようになってしまった。括弧を使ったセルフツッコミなどの要素も、平野さんのいかにもオタクっぽい〈書き言葉しゃべり〉におけるリズミカルな相槌として自然に受け入れている自分がいる。(先々週読んだ四方田犬彦の『ラブレーの子供たち』と真逆だな。四方田さんの文章は頭のてっぺんからでてきたもので、平野さんのように喉を通って口からでてきた感じはしない)
この本は店構えや料理を写した写真とテキストからなっていて平野さん本人はそんなに写りこんでいないのだが、写真を平野さんの一人称視点と考え、一人で店を訪れ黙々と料理を口に運ぶ平野さんのマシンガン的なモノローグを聞いている気分で読むのがベストだと思う。つまりこれは平野紗季子版「孤独のグルメ」なのだ。