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「正しさ」をふりかざす、それは大事だけど時には残酷な結果を突きつける。
私も実利主義だった時期があったのを思い出しました。結果が全てだけど、結果よりも過程から得られた積み重ねを人は褒めるべきだなぁと思いました。
元教師のアンミツ先生と、血の繋がらない孫と、元教え子のキック、ヒデヨシ、テンコさん、それぞれの異なる生き方を描いている作品です。共通点はアンミツ先生と関わりのある人達だということ。その共通点によって出会う機会を得て影響し合う姿は、学級の内側のようです。何歳になっても、教え子の味方よ!とハッキリ伝えて寄り添うアンミツ先生に愛情深さを感じずにはいられませんでした。
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衝撃的な出だしから始まる。元教師のおばあちゃんと血のつながりのない孫の暮らし。お互いの溝はやがて成長したメダカ達に埋めてもらっていく。事故や病気や災害で家族を失う悲しみと未来への希望が丁寧に描かれていました。続きが気になる展開が続き、約1日で読み終えるくらい引き込まれました。もちろん涙なしには読めません。大好き度❤️❤️❤️❤️
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[正しさ]は最適解ではないし、正しさを振りかざすことは、正義ではない。むしろ、時には残酷な結果となる。
[みんな]ってなんだろう。みんなから外れてしまう子たちの居場所は?
人にはいろいろな種類の優しさがある。
色々考えさせられる。
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2022/3/25〜4/10
教師を目指している人に読んでほしい本。
小学校の時、担任の先生は僕らを常に正しい方向に導いてくださる存在で、わからないことなんかなくて、ある種別の人間だと思っていた。
実は先生もおんなじ人間で、先生なりの考えや悩みがあったんだな〜ってわかった。
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アンミツ先生を取り巻く翔也、ヒデヨシ、キック、テンコ先生を含む、皆んなが悩み、悲しみ、葛藤を抱えながらも、小さい体で流れに逆らって突き進んでゆくメダカのように、世の中をたくましく生き抜いていく姿を描いた作品。
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教師としての自分と母親としての自分。その矛盾を正してくれるお孫さんの存在が、じんわりと心に沁みてあったかい気持ちになりました。
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リタイヤしたばかりのベテランの小学校教師、安藤美津子先生ことアンミツ先生。
突然の事故で息子夫婦を亡くし、孫の翔也を引き取るところから始まる。翔也は奥さんの連れ子だったことから血の繋がりはない孫で。
きれいごとだけじゃないところが良かった。アンミツ先生も先生でありながらひとりの親で、完璧ではなくて、いっぱい悩んで迷って。
翔也との関係を軸に、その後の昔の教え子と関わりや、現状が描かれていく。
現実はつらく重く苦しくて。天涯孤独になってしまった翔也の境遇、末期がんに侵されたヒデヨシ、東日本大震災の津波の被災地で尽力するキック。
希望を持つにはあまりにつらく、それでも人生は続いていく。アンミツ先生のめだかのお話が少しずつ助けになってひとりひとりをそっと支えて。
このめだかのお話も、アンミツ先生自身が振り返って、きれいごとだったのではないかと悩むけど、読み終わった時、腑に落ちました。
みんながみんな悠々と太平洋を泳げるとは限らない。でもそれぞれの場所でそれぞれの泳ぎ方で、懸命に泳ぐめだかたちを応援したい。そんなアンミツ先生の気持ちが痛いほど伝わってきました。先生って素敵で、でも大変な仕事だなぁ。
生き抜くことと、死について描かれた心にじんわりくる一冊でした。
健夫が翔也に宛てて書き残した手紙の箇所が、あったかくて優しくて、でももう彼がいないことが悲しくて胸がいっぱいになりました。
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ここに登場する教師は正しさを示し導く教師ではなく、失敗し、惑い、自信もなく、清くもなく、それでも人としてしっかり悩む人々だし、それを慕う教え子もそうだ。震災の爪痕に向き合う中で、それぞれが大切なことを大切にしようと再び歩み出す素敵なお話でした。
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いるかさんの本棚で見つけ、図書館予約
この表紙、被災した北三陸市の海岸に立つ翔也だろうか?
定年退職した元小学校の教師「アンミツ先生」と家族、教え子たちが綴る、やるせない、そしてあたたかい話である。
先生が話した「メダカ」を軸に展開していく。
いろんな逸話があるが、とりわけ、亡くなった先生の息子のパソコンに綴られた翔也への想いは胸に響いた。
ゆっくりと居場所をさがせ、
メダカ、太平洋を往け
≪ じんわりと 届けるんだよ 教師って ≫
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あんみつ先生、ひでよし、キック、てんこ先生、翔也くん、それぞれ辛いことや後悔を抱えながら、それでも人生は続く、前向きに強く生きていく。その分、人に寄り添えることも沢山ある。やはり人と関わりながら生きていくというのは、いろいろあるけれど、豊かな人生に繋がるのだと思う。
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もっともっと言いたいことがありそうなほど、テーマがたくさん隠された一冊。テンコ先生のところ、なんかきつかったなぁ…。正論が正義なわけではないというのは、真面目な人間ほど理不尽な話だよね…。いろんな立場の人の気持ちが分かるようになると凝り固まっていた心も溶け始めていくのか、ほんわかした気持ちが伝わってきた。少しずつ少しずつ、明るい方へ向かうといいな。
みんなで太平洋をゆったり泳いでいこう。
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後半で知らないうちに涙目が止まらなくなった。
重松さんの小説、少年、先生、被災地、というキーワードだけでもう泣ける要素は揃っている。
この本を読んで教師という職業の大変さとそれを上回る素晴らしさを世の中に知ってもらえれば、多少なりとも今の学校をとりまく問題解決のヒントになるのではないかと思った。
教師という職業はいつまでも憧れであってほしい。
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「楽しい場所」を見つけるまで、ずっと待ち続ける父親になりたい。たとえ世界中のおとなが「早くしなさい」と、きみをせきたてても、僕だけは「ゆっくりでいいぞ」と言ってやる。
物語後半。「お父さん」から息子の翔也くんに宛てた手紙。「みんな」と一緒がうまくできなくて、学校に行くことができなくなってしまった息子への優しい気持ちが溢れてて。読んでてたまらなくなってしまいました。
大好きな重松清の本。ここ最近学校に行きたがらない小5の娘を持つ親として、大切なことをたくさん教えてもらったような気がします。ありがとうございました。
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小学校教員を引退してすぐ、アンミツ先生は、血縁関係のない子のおばあさんに。息子と義理の娘が不慮の事故で亡くなり、思いがけない事態に。孫になる翔也は、学校に馴染めず不登校になっていた。「みんな」に馴染めないのは、父親譲りで、おばあちゃん譲りでもあったのだ。(血は繋がっていないけれど)
ヒデヨシ、テンコ先生など、個性的な人物が、東北被災地の復興途上から人生について考えていく長編。
教員は一読の価値あり。
500ページ以上あったが、半日で読んでしまった!
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半分くらい読了。
前半★☆☆☆☆
肌に合わない。
アンミツ先生、ヒデヨシ、キック、テンコ、あだ名で呼ぶことで小学生の頃に教師と生徒だったという関係性を強調したいんだろうが、聞いててむず痒い。
アンミツ先生は皮肉ばかり言う。。。
定年の年頃になって大人に対してだけ皮肉っぽくなっただけならいいが、現役だったころも子供にも皮肉を言ってたんだろうなと思ってしまう。
その為アンミツ先生のことはどうしても好きになれない。
あと言わんとしたいことはわかるけど考え方が古いし、ごまかし(逃げ)が多い。
教育は答えがない問題が多いから仕方ないのかもしれないが自分の考えは言わずに人の意見を批判するのは野次馬と同じでとても当事者(教師)とは思えない。
メダカの話は面白い考え方やけどそんなにドヤ感出すほどなのか。
後半★★★☆☆
前半撒いた感動の種を後半に回収して持ち直した感じ。
駄目なテンコさんを指導してあげるアンミツ先生、という構図は押し付けがましかった。
が、健夫とヒデヨシの話は感動した。
個人的な好みになるが健夫が教師だったら自分は合うだろうな、と思った。