紙の本
棄てられた者たちの物語
2021/12/08 22:24
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukiちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
本質はボーイミーツガールものなのだろう。しかし、門田の小説は違う。
サキ、生、サイ、ノエ、紗麦。みんな誰かに、何かに棄てられた者達なのだ。
棄てた相手に対する恨みや悲しみはあるだろう。しかし彼らは、「自分は何故棄てられたのか」を問わない。
棄てられた身をどう使って生きていくか。そのことに前向きである。生きる希望を身内に秘め、日々をたくましく過ごしている。
門田の小説は、本当に生きる喜び、生きていく前向きな姿に対するエールに満ちている。
生きることに疲れたら、この小説を手に取って欲しい。少しでも生きることに意義を見出す手助けになるかもしれない。
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続編はあるのかなー?設定的にはありそう。
ファンタジィなので、独特の用語が少々読み難いけど面白い。用語は読み方忘れちゃうから、本屋でかけてもらったブックカバーにメモしました。
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冥凬(みょうふ)という怪物が跳梁跋扈し、廃滅に全勢力を注ぐ世界を描く、正統派ハイファンタジー
主人公蒼衣の姫「キサ」と、棄錆の少年「生(いくる)」が数多の偶然でめぐりあい、仲間とともに持てる力を存分に発揮し明日への一歩を踏み出す爽やかな作品です
*緻密かつ壮大スケールの世界観*
滔々と流れる凬川(ふうちゅあん)、愛くるしいキャラ仔凬(つあいふ)音からも優しくオリジナルの異世界に誘われます
巨大生物がゆらゆらと空中を浮遊し、メインになる建築構造物は凝っていて想像するのも楽しい
*剣でも魔法でもない新戦闘*
「蒼衣」の戦い方が独創的で渾身の戦闘シーンはまさに圧巻です
キサならいつか、独自の方法を編み出しそう
*今後は?*
本書はプロローグと言った感じで、恋愛も生まれそうだし、三ノ宮などまだまだ謎が多い…
続編を期待しています
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孤独で能力がないとされても、腐らず僻まず何とか立ち上がって、まっすぐに生きている少年と少女。それでも何か出来ることがあればやっていこうとする彼らはなんて眩しいんだろう。ありがとう 努力してくれて
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なんだか不思議な世界観で生きる少年少女のボーイミーツガール。とはいえ世界観は結構不穏。生き残りに必死な割に結構登場人物が素直で優しいのは良い事だなぁ、うん。
女王バチのような巣の女王と共感して操るってのは面白いなぁ。なんとなく映像に向いてそうだなと思いました。主人公たちがあまりすぐに能力が開花しないのも良いですね、うん。
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私なんて どうせ 囮にしかならない捨姫だし
とか 僕なんか 能力がないと捨てられた身だしという生
そんな子たちが 自分にしかできないことがある
と 思えていく物語り
いじらしく 懸命に生きていく
肉と味噌を甘辛く炒めて 餅にくるむ なんて美味しそうなものもでてくる。
好きなお話しでした。