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投稿者:なま - この投稿者のレビュー一覧を見る
ロックに再び見出された者たちの物語というサブタイトルに惹かれて読みました。ロックという歌のジャンルが私たちの心にいかに影響を与えているかを感じました。
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まさか、ちっくんに再会できるとは。
高校のころ好きで、何度も読んでいた。
新しいドラムに緊張して具合悪くなったり、プールサイドの般若心経で爆笑したり、祖谷(で合ってたっけ)で合宿したり、スピッツを連れた女子に恐怖を感じたり…。
物覚えの悪い自分が、こんなにいろいろ覚えているんだから、何回も読んだんだろう。
ギターは挫折したけれど、前作のエピソード一つ一つに「わかるー!」と言いたくなる。
この、経験の「同質性」は、いったいどこから来るんだろう。
バンドなんてやったことない陰キャだったのに。
今作で登場する人たちは、時代や音楽を通しての「同質性」を持っているのがわかる。
でも、世代も聞いてきた音楽も違うのに、なんでだろう。
「何かをとても好きだったことがある」ということに、共通する体験があるのかもしれない。
今作でちっくんはおじさん(というかおじいさん)になった。
まだ経験していない世代なので、共感はあまりない。
そのうえで読んで気づいたのは、「前作から、作者の自伝的な作品だったんだな」ということ。
どんな風にも年は取るし、それに対して「岡下は何で登場しないんだ!」と言ってもしょうがない。
だって、会ってないんだもの(会ったとしても、作品に影響を及ぼす体験がなかったのかも)。
今まで、起こったことが起こったし、今後もそう。
でも可能なら、今後は楽しいことがたくさん起こるといいな。そうなるように生きたいな。
と感じた。
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直木賞受賞作『青春デンデケデケデケ』の続編。主人公・チックンこと藤原竹良の大学入学後を描く。
前作と違い、作者が主人公に自身を投影して書き綴ったことがわかる作品になっている。
学生生活、執筆活動、卒業後の人生。どれも臨場感を感じるほど面白く描かれていた。
また、主人公のチックンが中年過ぎにバンドを組むことになるメンバーの半生を綴った部分も、読んでいて作者の親愛の情が感じられてよかった。
ただ、楽器やコード等の説明にやたら紙数を割くなど、音楽へのこだわりが強く出過ぎているところには、正直そこまで興味も素養もない身には辟易させられた。まあ作者の音楽への熱量がひしひし伝わってきていると思えば、許容範囲だと諦めもつくが。
ともあれ、面白いところと退屈なところが混在した風変わりな作品だった。
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51 作者より10歳年下だけど、ロックフォーク世代には変わりないです。ようやく還暦祝いに中学生からの憧れのギターを買いました。みんな何してるかなー、と読後に昔の楽譜を開きました。上手くないけどね。
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かつて、高校生甘酸っぱさと、稲妻に撃たれたような衝撃受けた音楽に夢中になった、
『青春デンデケデケデケ』
もちろん、小説も映画も何度も繰り返したけれど当時のロックを残念なことにあまり知らない年代なので今回の『アンコール』では時折YouTuberなどのお世話になりながらも楽しめた。
いくつになっても青春!
音楽、好きだけど、そこそこではダメでとことんでなければ彼らの次元には達することは出来ないことに今更ながら一種の寂寥感。
でも、傍から見守るこんな一読者でも満足。