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紙の本
歴史学を含む「世界史実践」の「六層構造」
2022/12/09 18:14
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回の六層構造は、歴史実証・歴史解釈・歴史批評・歴史叙述・歴史対話・歴史創造。従来の三層構造は、事実選択・歴史解釈・歴史批評。三層構造は、あくまで世界史教育における枠組みであり、「事実選択」とは、史料を用いて、何が事実かを検証する作業ではない、という位置づけだと理解していた。ところが、遅塚『史学概論』の作業工程を整理した六層構造の「歴史実証」は、歴史学の営みである(問題設定に基づき、諸種の史料の記述を検討(史料批判・復元・解釈)することにより、問題設定に関わる「事実の探究」(確認・復元・推測)を行う)。歴史学の営みをも、歴史家以外の人々に開こうとしている。ただし「歴史家の世界史実践は「歴史実証」から「歴史創造」までのプロセスが一貫した構造を持つ」のに対し、人々の世界史実践は、六層が一貫するわけではなく、それらが「非連続的に想起・実践」される、という。では(授業の内外で)どのような「歴史実証」がありえるのか、あまり議論は進んでいない。「学生や生徒・児童は、歴史教師が研究の成果を教え込む客体なのではなく、歴史教師とともに歴史を探究していく主体である。歴史を探究する主体どうしが対等なパートナーとして歴史対話を展開することで、私たちは互いの歴史認識(歴史実証・歴史解釈・歴史批評・歴史叙述の総体)を鍛えることができ、ひいてはそれが社会の集合的記憶を鍛え上げる営み(歴史創造)になっていくのであろう。このように、世界史は、私たち一人ひとりに開かれており、皆が自分の世界史をつくり、それを開いていくべきなのである」
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