紙の本
ちょっと残念な展開
2022/08/09 18:33
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投稿者:pinpoko - この投稿者のレビュー一覧を見る
上巻から引き続き読んできたが、下巻に入っての展開にかなり強引なものを感じる。結婚当初からパロマがイドリッシ一族からかなり偏見の目で見られているし、八方美人の行動をとるポールがすべての元凶のように思えるが、カサニュやスペランザたちは、全くそうは思っていないみたい。
作品のイメージが、自然美あふれるコルシカ島の魅力から、下巻では一転閉鎖的な因習に満ちたムラ社会のドロドロしたものが前面にでてきてちょっと読者としてもついていきにくいものを感じた。
『黒い睡蓮』や『彼女のいない飛行機』のほうが、著者の持ち味が発揮されているのかもしれない。
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バカンス中に家族四人を乗せた車が崖から転落し一人助かったクロチルド。二十七年後に事故後初めてその土地を訪れる。亡くなったはずの母から手紙が届く。母は生きているのか。ありえないような謎から幕が開ける。クロチルドの現在と二十七年前に書いていた日記とを交互に展開されていく。謎が謎だけにどんどん引き込まれていくし引っ張られるように読み進めていく。誰がどう関わっているのか、嘘をついてるのは誰か。たくさんの謎が提示されそれをひとつひとつ解こうとするクロチルド。とにかく読んで確かめてほしいって思うほど魅力的な語りと謎。結末まで一気読み。著者やギヨーム・ミュッソなどフランスミステリーの面白さが存分に感じられる。
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『黒い睡蓮』で「えーっ」と言わされたミシェル・ビュッシ。少女時代に車の事故で両親と兄を亡くした主人公が、27年後に事故後初めてその地を訪れ、死んだはずの母親から手紙を受け取る――というミステリアスな導入部。その謎は最後に明らかになりますが、前作ほどの「えーっ」感はありませんでした。それが「前作よりフェア」という評価の理由なのでしょうか。
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CL 2021.12.31-2022.1.4
コルシカ島はマフィアに支配されているの?
私刑で一人の人間の人生を破壊した人々が、全く裁かれることなく、それどころか被害者さえもその葬儀に参列?
で、ラストはハッピーエンド?
ありえない。心底腹立たしい作品だった。
パルマは正当な妻なのに一族全員が排除しようとし、一切罪はなかったのに27年間閉じ込められ、開放されたあとも訴えることさえしない。
この筋書きのどこに正当性があるのか全く理解できない。
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誰が嘘をついているのか、騙しているのか。コルシカ人気質の人達の性格とかも交えて一筋縄ではいかない過去の事件の解明。最後の100ページ近くからは車のアクセルを踏む様にスピード感たっぷりの展開だった。
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『黒い睡蓮』の衝撃を求めて読んでしまうので、どうしても点が辛くなる。「んなわけないでしょう!」とツッコミを入れたくなった箇所もいくつか。
恋愛という名の不倫のハードルが低かったりエロティックだったりするのが、ああおフランス〜という感じ。
うーん、この人はもっと書けると思うんだけどな。
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下巻になりテンポも少しアップしなかなか面白かったが、現在の事件と過去の事件の犯人が別人だったりちょっと複雑だった。ただ瓜二つのすりかえだったり、27年間の軟禁だったりはちょっと現実的ではないような。