紙の本
まだ見ぬ敵はそこにいる ロンドン警視庁麻薬取締独立捜査班
2022/01/12 21:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ごんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ウォーウィックとマイルズフォークナーとの絵をめぐる戦いと麻薬王との戦いが同時進行。そして家庭でも双子が生まれる怒涛の展開が面白いと思いました。今回が2作目ですがすでに4作まであり、フリクトン年代記のように8作まで予定されているとのことなので毎回欠かさづ読みたいと思いました。今年の11月が待ち遠しいです。
投稿元:
レビューを見る
プルーフ頂きました、ありがとうございます。
相変わらずのアーチャー節全開で楽しめた。読書が楽しくなって仕方ない。
(当然製品版も買います)
投稿元:
レビューを見る
プルーフ本をいただきました。
ありがとうございました。
普段、翻訳小説を手にしない私にとって、「もっと翻訳小説に手を出してみようかな」と思う良いきっかけになりました。
結論から言いますと、面白く読ませていただきました。
ただシリーズものの2作目なので、序盤は人物整理と前作「レンブラントをとり返せ ロンドン警視庁美術骨董捜査班」からの引継の把握のために捲る頁も重たく、前作を読んでから読もうかどうか迷っている方がいたら、確実に読んだほうが良いとおすすめしたいです。
勿論読まなくても面白く読むことは出来ましたが、途中「前作を読んでから読めば良かったな」と思うことはあったので、読むかどうかで迷っているのなら読んだほうがいいと思います。
読み始めてまず思ったのは、ロンドンの名所がたくさん出てくることです。
ロンドンが舞台なので当然といえば当然なのですが、
ロンドンに行ったことがない私は地理を把握したほうが面白そうだと思い、途中からロンドンの観光地図を用意して読んでみました。これが思いのほか楽しく、行ったことがないロンドンが近くに感じられました。
また今回は麻薬取締独立捜査官ということでしたが、おそらく前作に続いて、随所で美術品や芸術家を感じることが出来、とても印象に残りました。特にテート・ブリテンの「オフィーリア」は間近で鑑賞する幸運に恵まれたことがあるので、当時を思い出しました。
個人的に気分が高揚したのは裁判シーンです。
陪審員にも提供された貴重な証拠品のあたりと、判決には同じく接続詞に踊らされました。
また気になっていた英語的な言い回しのセリフですが、章ごとでなく小節で場面が視点が切り替わるのと同じく、慣れたら気にならなくなりました。
最後の引きは、次シーズンにひっぱる海外ドラマでよくある感じで、海外ドラマになっても面白そうと思いました。
投稿元:
レビューを見る
ジェフリー・アーチャーの作品を読んだのは、お恥ずかしいことに、『レンブラントを取り戻せ』(2020)が初めてだった。
あまりに面白くてびっくりした。
当然じゃないかと怒られるだろうと怯えつつ、読書仲間にそれを話したら、
「ジェフリー・アーチャー、懐かしい!」
「昔よく読んだ!」
などの声ばかりが返ってきた。
どうやら、皆、かつて読んで・・・・・・今は読んでいないらしい。
いや、いや、ジェフリー・アーチャーは、今も面白いよ?
絶好調だよ?
その証拠がこれだ。
1980年代のイギリス、ロンドン――
ウィリアム・ウォーウィックは、ロンドン警視庁捜査巡査部長だ。
勅撰法廷弁護人である父の反対を押し切って、警察官となり、美術骨董捜査班の一員となった。(『レンブラントをとり返せ』)
みるみる力を発揮して、今、彼は麻薬取締班にいる。
頭がいい、知識もあれば、機転もきいている。
身なりがいい。ユーモアがある。
人に好もしい印象をあたえ、人の心を摑むこつを知っている。
なにより品のよさがいい。下品なところがひとつもない。
これはつまり、家風だろう。
ウォーウィックの一家は、たとえ意見の違う点があっても、怒鳴ったり、わめきちらしたりしない。
議論、話し合い、ユーモアをまじえたやりとりで解決する。
『「どうしようもなく哀れな人たちなのよね。次にやるドラッグを手に入れることしか生きる目的がないんだもの。いつになったら当局は気づくのかしら、そういう多くの人たちに必要なのは治療であって、犯罪者として扱うべきではないということをね」
「しかし、犯罪者であることは変わらない」父親がさえぎった。「甘やかすのではなく、刑に服させるべきだ。・・・・・・」』(『まだ見ぬ敵は~』30頁)
父、サー・ジュリアンと、娘グレイスは、どちらも優秀な弁護士だが、保守的な父と、革新的な娘では、信条信念が異なっている。
しかし、彼らは同じ食卓で、声を荒らげることなく、それぞれの意見を述べることができるのだ。
くわえて、こうした家族の対話で、読み手は、80年代という時代が――環境が悪いのであって、その人が悪いのではない、とかいう論理が、そうそう、あの頃出てきたなあ――などと、思い起こせるようになっている。
こうした家に育ったウィリアムが、品良く、頭よく、会話の妙に優れた人物になるのは当然だ。
対する犯罪者らも、下品さがない。
一人などは、悪党ながら美術芸術を好む、かなり知的な人物だ。
そう、ウィリアムが美術骨董捜査班にいた時――
『レンブラントを取り戻せ』からの因縁のある男である。
この本だけで面白いですと、ハーパーブックスは言っている。
そう、『まだ見ぬ敵はそこにいる』は、たしかに面白い。
けれども、『レンブラントをとり返せ』を読んでいなければ、
これ、誰? えらく仲がよさそうですね?
この人とは、なんでこんなに仲が悪いの?
数々の疑問が沸くことだろう。
���い、シリーズはまだたった2巻しか出ていないので、
『レンブラントをとり返せ』から読むのも、いいと思う。
むしろ、そのほうがおすすめだ。
そしてさらに幸いなことに、ジェフリー・アーチャーは、3巻目4巻目も書き上げて、英国では既に出版されている。
嬉しいことに、3巻目『TURN A BLIND EYE』が、2022年冬に、ハーパーブックスからの刊行が決定している。
ジェフリー・アーチャーはのりにのってきたようで、当初全4巻の構想だったこのウォーウィック・シリーズは、全8巻になる模様だ。
ジェフリー・アーチャーは、面白い。
かつて読んでいた人も、まだ読んだことのない人も、大ベストセラー作家の新たなシリーズに、さあ、没入しようではないか!
投稿元:
レビューを見る
プルーフ版読み終わりました!
はらはらしまくった!
二作目だったので一作目を慌てて地元本屋さんに買いに走りました。
続けて二冊読みましたが、ジェフリー・アーチャー面白いな~突っ込みどころはあるけど、ちょっと時代が古い話なので携帯やらスマホが出てこないのも良かった。
三作目が楽しみです!!
フォークナーと腐敗警察官と家族の話と自身の身の振り方がどう転がっていくのかなー。
投稿元:
レビューを見る
ブクログさんから献本いただきプルーフ版でいち早く読みました。
スコットランドの若き刑事ウィリアム・ウォーウィックの活躍を描いた連作の2作目。
とはいえ、前作を読んでいなくとも十分に楽しめる警察ミステリーだ。
善(追う側)と悪(追われる側)は最初からはっきりしているので、彼らをどう追いつめてゆくのかが見どころかな。
それにしても全くもって疾走感あふれるストーリー。そして目まぐるしい展開。
わりとあっさりした描き方が多いのにぐんぐんとのめり込んでしまうその筆圧は見事というしかない。
とくに法廷でのやりとりや敵地に乗り込むシーンの臨場感は凄まじく、映画を観ているかのように手に汗握ってページを捲る手が止まらなくなる。
登場人物も多くその呼び方もファミリーネームだったりニックネームだったりと多少混乱するものの、それすらすぐに気にならない程度に慣れてしまう。素晴らしいエンターテイメント作品だ。クリフハンガー的な終わり方も英国作品らしい。
投稿元:
レビューを見る
この本の「レビュー募集」に応募し、20名の当選者のひとりに選ばれた。数日後に発売前のプルーフ版を受領。先ずはそのことにお礼を申し上げたい。早速読み始め、数日前に読了したので、ここに応募条件である「レビュー」を記憶の鮮明なうちに投稿し、その責を果たすことにする。
まず、作者のジェフリー・アーチャーだが、実は十数年前にアイルランドのダブリンで、ブルームズデイの朝食会の席上にて、同人と握手を交わしたことがあるのだ。このレビューとは直接関係がないので詳細には触れないが、多才な上に波乱万丈の経験をしているだけあって、才気煥発、独特のオーラを放っていたことをいまでも鮮明に憶えている。得難い経験であった。
さて、本作品であるが、二つの物語が同時並行的に進行する形式となっている。ひとつは、前作の『レンブラントをとり返せーロンドン警視庁美術骨董捜査班ー』を引き継ぐ話で、ネタバレとなるので詳細は省略するが、前作で逮捕、起訴されて刑執行猶予中の美術骨董詐欺師から色々な仕返しを企まれるが、その離婚協議中の夫人の協力もあって、ことごとくそれらを潰した上に、再逮捕によって以前の刑の執行猶予の取り消しにも成功する。(話の理解のために前作を読んでおくことをお勧めする)。
同時に進行するもう一方の話は、最近のイギリスのミステリー小説やドラマでは定番となっている麻薬に関わるものだ。これもネタバレとなるので詳細は省くが、巧妙に立ち回る麻薬組織の首魁を潜入捜査や張り込みなどの地道な捜査によって、ついには追い詰めて麻薬工場まで破壊することに成功する。ここで話は完結するはずであるが、実は最終段階で捜査チームの一員にある重大な疑惑が残る。これは恐らく次作への伏線なのだろう。巻末の解説によると、本国では既に次作と次々作が出版されているそうで、その経緯を早く知るために次作の原書を取り寄せて読もうかと思っているところだ。
ところでこの歳(ジェフリー・アーチャーと同年齢)になると、出て来る人名が覚え切らない。時にファーストネーム、時にラストネームだけが出てきたりすると更に混乱する。これ誰だっけ?と前のページを繰る仕儀となる。それに懲りて今回は途中で「相関図」を自ら作成して座右に置いて読み進めた。快適だった。
いずれにしろ、ジェフリー・アーチャーは才能豊かなストーリーテラーだ。その作品を見逃す手はない。
投稿元:
レビューを見る
プルーフ版を読ませていただく機会を得ました。ロンドンが舞台になる他の作品と違ってカラッとした明るい印象。腹黒い詐欺師や麻薬王が登場し、どす黒い雰囲気になりそうなのに妙にコミカルさが漂うのは、アーチャー氏の筆致によるところが大きいのでしょう。主人公家族の温かさも伝わり、ミステリを読んでいるとは思えない微笑ましさも感じられました。非常に生々しい扱いをされますが、たくさんの美術品が出てくるところも楽しめました。前作があって続編のようですが、こちらから読んでもさほど支障はなかったかな。でも前作読んでたらもっと楽しめたかも。スリリングな悪党捜査と重厚な法廷劇が登場し、一冊で二倍楽しめる美味しさがあるのもおすすめどころ。ラストに向かうにつれてそんなことある?と思う展開が訪れます。こうなると先を読まずにいられなくなりますよ!
投稿元:
レビューを見る
発売前、構成前のプルーフ本を、例によって先読みさせて頂いた。
ぼくはジェフリー・アーチャーの模範的な読者ではないし、シリーズ作品をいきなりこの第二作から読み始めたことによる当惑を感じないではなかったが、キャラクター描写にとても時間をかけている作者なので、それぞれの個性は第二作からでも十二分に味わえる。否、むしろ第一作も、さらに第三作、第四作と続く本シリーズをすべて読みたいという誘惑の方が激しいかもしれない。
さて、本作のメイン・ストーリーは、主人公ウィリアム・ウォーウィックが新たに配属された麻薬取締独立捜査班が、麻薬王ヴァイパー率いる組織を壊滅、頭目を逮捕という目的に向かって捜査を進めるものなのだが、同時並行的に前作でのライバルである美術品窃盗詐欺師マイルズ・フォークナーの逮捕と裁判が同時進行形で行われる。しかも後者はおそらくシリーズのサブ主役級の宿敵扱いで、別格級の悪玉みたいに描かれている。
マイルズの裁判そのものが法廷ミステリーとしての面白さを十分に見せてくれるのだが、そちらの主役はウィリアムの父と姉である。また、ウィリアムの婚約者ベスと、マイルズの離婚係争中の妻クリスティーナが親友、という複雑な関係性を持ているところが可笑しい。つまり、ウィリアムの知人や敵がクロスして関係した家族物語、としても楽しく読めてしまうところがこのベテラン作家の抜け目ないところなのである。
同時進行形の二人の強敵を相手取りながらも、前作を引き継ぐ(らしい)美術品の争奪戦が、未だ新たな局面を見せて丁々発止のコンゲーム的面白さを見せてくれるあたり、サービス精神と仕掛けに満ちた、まるでおもちゃ箱みたいなのである。
残酷で暴力的な犯罪と、善悪の闘いを描きながら、どちらのサイドにも癖のある個性的キャラを配置して、なおかつどこか楽しく笑えてしまう明るい表現には一度ならず苦笑を禁じ得ない。
主人公の未来を見据えた成長ストーリーを軸に、関係する家族それぞれの人生模様がシリーズらしさを匂わせつつ、最後には、とっておきのハイテンポでアクション満載のクライマックスに引きずり込んでゆくエネルギー。猫の目のように視点を変えるジェットコースターなみのスピード感を含めて、流石、手練の描写力というしかない。
巨匠による描写技術の粋を尽くしたエンターテインメント&スリラーの醍醐味を、是非とも手放しで味わって頂きたい。
投稿元:
レビューを見る
プルーフ版を頂き読みました。
ありがとうございます。
海外の小説、そしてシリーズ物続編(前作はよんでおりません)ということもあり、最初は読み続けるのに苦戦しました。主な登場人物紹介ページがありますが、それを何度も何度も見て、関係を理解したり、前作はどんな話だったのか想像しながら読みました。
シリーズ物を途中から読むのは素直に辛い!笑
ですが、半分読んだあたり、法廷シーンから面白くなりました。
歴史的建造物や美術品の名前、文学者も海外仕様なので勉強にもなりましたね。
このシリーズはまだまだ続くので、次回作も期待したいです。
投稿元:
レビューを見る
プルーフ版をいただき、読了。
初めましての作家さん、そしてまさかのシリーズ二作目に、読み始めは少し物語に入り込めなかったんですが……
ページを捲る手が止まらない!! なんだこのぐいぐい引き込む感じ!
登場人物が多い&前作との絡みがあり、キャラを覚えるまで読みにくいかな? と思いきや「キャラわからんけどとりあえず話進めるでー」という勢いにぐいぐい引き込まれて、気づいたら大体のキャラにも愛着が持てるぐらいになりました(笑)
フォークナーとの裁判のシーンが特に面白かった!! グレイス好き! スカッとしたーっっ。
主人公のウィリアムが着々と成長するのも良き。結婚式のシーン、いるの? と思っていたら、ああ! 必須シーンでした(笑)
新婚旅行しかり。プライベートもちゃんとストーリーに絡んでくるの楽しい。
そして、ラストよ!!
めでたしめでたしかと思いきや、あっちゃもこっちゃも綻びだらけで最後までほんま油断ならんかった(笑)
これは……シリーズ三作目に続くんだろうなぁ、彼との対決は。楽しみすぎるやろ。
とりあえず第一作目の「レンブラントをとり返せ」を読まなきゃという気持ちにさせるお話でした。
夢中で読みました!! プルーフ版ありがとうございました!!
投稿元:
レビューを見る
成功が約束されたウィリアムの成長物語の二作目。
ゴールが分かっているだけに、ロンドン警視庁の様々な部署を経験し、組織内における人脈を作り昇進を重ねる必要があるというような、将来に向けての展開を勝手にイメージしていた。
よって、本作においても、主人公は、麻薬捜査班のリーダー(一作目にほんの少しだけ登場した記憶が…)のもとに異動し、新しい仲間と共に悪に立ち向かう設定かなと思いきや、見事に違っていたのでいい意味で裏切られた。
美術担当班が、そのまま麻薬捜査特別班にスライド。畑違いもいいとろ、そんなのありか?と思ったものの、この設定によってメインキャクター達のコア部分がしっかりと確立されいるので、読む側としては安心して、最初から物語に没入できるというもの。
稀代のストーリー・テラーのJ・アーチャーの真骨頂、展開が二転三転してても大丈夫。読者にとっても優しい。
騙し合い、裏切り、殺人、隠密捜査、そしてお得意の法廷劇、前作に続く美術品と、とにかくエンターテインメント要素が今回も満載。
捜査班には期待できそうなニューフェイスも増え、班内における微妙な上下関係や、家族の絆なども読み応えあり、いずれも今後のシリーズの伏線を予感させる。
長さを感じさせない一気読み必至の一冊。
投稿元:
レビューを見る
ワーウイック巡査部長の活躍第2巻。無事に結婚して、絵画盗難犯専任から麻薬取締役に移った彼の活躍。なかなか、話が紆余屈折して、先に進まないが、せっかく捕まえた美術盗難犯のフォークナーを最後の最後に逃してしまう。ワーウイックとベスに双子が生まれたが、まだまだ先は長い、さてどうなるか。ちょっとワクワク感がなくて、読もうと思う気持ちが進まないなあ。
投稿元:
レビューを見る
ハラハラドキドキの怒涛の展開に手に汗握ることの連続。ジョークを交えつつ、思わずニヤリとさせられたり、敵の更なる裏切りに唸ったり。
最後まで飽きさせないお話だった。
投稿元:
レビューを見る
プルーフ版で読了。
読み終わると同時に早く第3作を読みたい!
原題「Turn A Blind Eye」という意味深なタイトルで
ウィリアムの戦いぶりが早く知りたいところ。
舞台は1986年一昔前とはいえ、英国ではこんなに犯罪者や刑務所が自由だとは。
文化の差を感じるとともに、こんなストーリーは日本では成り立たないなと思いながらも
悪役たちがとても個性的でしたたかだ。
新作が出る前に、まだ読んでいない前作(第1作)を読んでさらに小説の舞台を詳細に把握しておきたい!