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愛なき世界どころか深く異次元の愛に溢れている世界
研究者の好奇心と探究心に触れることができた
研究者も料理人もひとりの仕事だけど、チームでもある
このあとに続く世界が私にもしっかりと想像できる静かな終わり方も納得です
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実験の手順や道具が凄く細かく具体的に描かれていて、そこまで書くかと思ってしまう。
愛なき世界を愛した研究者に一目惚れした藤丸。これぞと思った職人の店に、一度断られても粘って、就職した藤丸は、ここでも粘って願いを叶えられるだろうか?
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上巻から続き→
上下通して思ったことは、いろんな人の視点から意見をもらうことって
チームワークの始まりでもあるし、やっぱりどの世界においても重要だなと。
物の見方を変えるのは、自分では気づけないちょっとしたきっかけだったりする。
下巻は本村の研究内容の説明が結構多くて、その辺は多少読み飛ばし。
あともう少し藤丸サイドの掘り下げやエピソードがあれば
下巻も星5つだった。他の登場人物含めてスピンオフとかありそう?
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下巻もやはり愛ある世界だった。
研究者あるあるも面白かったし、皆まっすぐで眩しくすらあった。
藤丸くんの想いが報われて欲しいと思いつつ、期待する結末ではなくても…きっとそこには違った形の愛があるだろうからまぁいいか、と思う自分もいる。
植物学に触れ、木や葉、花を見て普段は疑問に思わないことを考えたりした。知らなかった世界をほんの少しでも知れるのは、やはり楽しい。
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植物が気温を6週間記憶しているのは、生きるために忘れちゃいけないことだから。
そして、藤丸くんが料理の方法や本村さんを好きになった高揚感を忘れないのも生きていくのに大切だから、という文に心打たれました。
私が記憶していることは、全て大切だから記憶されている。
グッときました。
上より下巻の方が心にくるものが多い印象。
良い読書体験でした。
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専門的な説明がたくさんで途中結構しんどかったけど、読み終わったあとはほんわか。
ラストが好きだった〜。
藤丸は幸せな気持ちで眠りに就いた。
月が家々の屋根を、ムクゲを、サボテンを、藤丸を、銀色の光でくるみ、地球の反対側では日の光のもとで植物が活力に満ちて細胞を分裂させ、トンボが空中で交尾し、ペリカンがはばたき、ライオンが吼え、人々が生活していた。けれどいま、藤丸はそれらを知る由もなく、夢のなかで建て付けの悪い松田研究室のドアを開けたところだ。
本村:シロイヌナズナの研究に没頭する院生。
藤丸:円服亭の料理人。
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完結編
搭乗人物のパーソナリティの明瞭さはとても読みやすい。
専門性はあるが難解ではないので、そこまで頭使わなくても読めるし専門性を味わえるというのはいいところ。
深みがあるかでいうとそこまで感じなかった(想定通りの展開と表現)
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人を選べず植物を選ぶことを愛がない,と題目で大上段に言ってしまっているが,人を選ぶことも植物を選ぶことも,それ以外の事象も全て,対象に愛あればこそ,という単純明快な大団円に落ち着く.全般を通し,研究者・研究室あるあるがこれでもか,と出てきて,同じ研究者としてニヤリとせざるを得ないが,そんな社会とズレた人たちだって,人として何も欠落していない,むしろ人一倍人らしい生態を持った愛すべき存在なのだ,という人間賛歌でもある.
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タイトルは「愛なき世界」これは脳を持っていない植物のことを言っている。…しかし、この作品のなかに愛はあった。登場人物たちの、植物のことをただただ知りたいという愚直な愛。素敵だった。実験内容の細かい所は全く理解できない所もあったが、言わんとしていることはわかった。三浦さんの作品は、コツコツやっていく系の題材が多い(船を編むとか神去とか)。この作品を読んでいても、自分だったら気が狂ってしまうのではないかと思う程の描写があった。所々、登場人物のセリフが感動的なものがあって素敵。藤丸が終盤にいうように、「予想できる結果を確かめて何が面白い?予想できない結果を得られる方がずっと楽しい」これは、人生にも置き換えられると思った。人生は予想できぬ、想定外のことが起こるから面白い。藤丸のように、それくらいユーモアのある捉え方ができるように自分もなりたい。植物のことも色々知れて面白かった。東南アジアにある、一つの巨大な葉しかもたないモノフィレアをナマで見てみたい!
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自分の学生時代を思い出し、なんだか懐かしいような切ないような気持になった。
特に先生方のやり取りは、大学の先生は、確かに面白い方が多かったな、と笑ってしまった。
何か1つでも「好きだ」と思えるものがあるのであれば、好きな対象が人でなくても、それは「愛ある世界」なのではないだろうか。
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終始淡々と進んでいく内容でした。物語の山が特になかったような気がします。
結末もこれでは消化不良かな。
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あらすじ
恋愛・生殖に興味ゼロの院生・本村紗英に、
洋食屋の見習い・藤丸陽太が恋をした。
殺し屋のような教授、サボテン一筋の後輩男子に囲まれ、本村は愛しい葉っぱの研究に没頭中。
実験やイモ掘り会に潜り込む藤丸の想いは花開くのか。「知りたい」という情熱を宿す人々の愛とさびしさが心を射る長編。
感想
下巻、やはり研究の頁は少し飽きたかな!
藤丸の陰陽、三浦さん天晴。
全体的に舟を編む、生物判。辞書の方が良いな。
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良くPCR検査を小説にしました!私はDNA鑑定をやった事がありますが、小説になる!出来るなんて思ってもいませんでした。これからこの技法を用いて研究される若い方はお読みになった方がいいと思います。わかりやすく説明されてます。研究室に外部の飲食店の店員がこんなに出入りはしないのですが、全く研究を知らぬ第三者を通じて解説されています。
ですからある程度生物学をわかっている方は読み進めやすいでしょう。
わからずに読み進めた方はあまりわからなくても良く読めましたねっ!
愛ってなんだ!
愛って情熱なんだ!
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思う気持ちと進む覚悟。相容れないからものがたりは閉じられた
あわよくば咲く花を二人が見つめてる気配を
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植物でも料理でも その生態について
考えた事はない。 必要に迫られてしか
行動を選べない自分にとっては
あまりに未知の愛ある世界の話だった。
飽くなき追求に没頭できるなんて
羨ましすぎる。
何でも同時に両立する事は
可能なはずだけど、それすら煩わしく
全ての時間を研究に捧げたい。
天才にしか思いつかない未知の領域。
それを理解し合える心地よい距離感の
人間関係がコミカルで
藤丸の凡人的ツッコミすら
名言のように受け止める本村の心の解説とか。
くすっと笑えて癒された。
初読みの三浦しをん作品。
未読の名作たくさんあるんだろう。
ワクワク止まらず。