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紙の本
秦が中華統一後約20年で崩壊してしまったのは法家や始皇帝の独裁のためではない、限りある軍事力を最大限以上に酷使し内乱に耐えられなかったと。
2022/12/09 17:18
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投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
【展望】の冨谷至「中華世界の重層環節」より、「中華の重層環節的拡大は、中華の希薄化とそれによる消滅の過程である」『春秋公羊伝』に現れる、中華の夷狄に対する妥協なき差別観の凄まじさが印象的。「秦以外の諸国をも包括し、かつ少なくとも西周以降を通時的に展望しうる先秦史の復元が今後の課題である」「光武帝による材官等廃止によって、軍事訓練を受けた常備兵が郡国には存在しなかったため羌の大反乱等の際にしばしば反乱軍に敗北する結果となった。」「儒学が政治に深く浸透したために前漢武帝期のような経済積極政策を採用できない後漢朝廷には、財政状況を改善する術などもとよりなかったのである」「両晋交替期における都督制の完成は、四夷中郎校尉、および度遼将軍における胡漢の分割統治をめざした漢人中華帝国の終焉を意味した。」
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