投稿元:
レビューを見る
ちょうど新潮文庫版を読み終わったところに新刊として出たので、確認のための再読がてら読んでみた。一人称が「ぼく」なのはよい。新潮版でいちばん違和感があったのは「わたし」の持つ冷静さや大人感。こちらの訳だと、語り手の青くさいところや激高しやすいところ、現実をよく知らないくせにわけわかんないオレオレ理論にとりつかれるところが生々しくてよい。これ、若いときに読んでたら共感できてるのかなぁ。。ただ、ところどころ意味不明なところがあるのが気になる(工藤訳や米川訳で確認すると別に元がおかしいわけではなさそう)。
投稿元:
レビューを見る
いつもながらの複雑な人物相関に翻弄される。
キレイには頭に入らない。
「ロスチャイルドになる!」と宣言したあたりからは一気に読み易くなる。
投稿元:
レビューを見る
ドストエフスキー五大長編小説を、カラマーゾフの兄弟、白痴、罪と罰、悪霊、の順番で読んできて、いよいよ最後の作品。続きの2と3がいつ出るのか分かってないが、このいつも通りに複雑な人間関係を覚えていられるかやや不安だ。
四大長篇の時には選から漏れる作品、とのことで、おもしろいのかどうか心配だったが、十分面白い。
ヴェルシーロフの複雑そうな人格が、庶子のアルカージーには鬱陶しかったり、魅力的だったり、面倒臭い奴感満載のリアクションとなっているよう。
P35 第1部第1章7
もしもできることなら、ぼくのことはすっぱり忘れてほしい(むろん、ぼくのことを少しでも覚えていてくれていると仮定してのことだが)、
投稿元:
レビューを見る
青年アルカージーが主人公。成人前の意識の無秩序いわゆる理想が、父親との確執をもたらす。経験、周囲の人たちの考えがどのように成長させていくのか。2022.11.12
投稿元:
レビューを見る
「混沌」をテーマにした作品なので、心して読まないと、あっという間にちんぷんかんぷんになる。
なにがきっかけで、いがみ合ったり、仲直りできたりするのか、その辺りのロシア人的感情がなかなか理解できず、読了にはとても苦労しました。というか、そのきっかけが後の方に出てきたりして、プロット自体も「混沌」としているので。
とはいえ、ドストエフスキーの「優しさ」に触れることができた作品でした。