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ちょっと歪んだ愛の形。好きが行き過ぎてしまうと、その先はどうなってしまうのか。
それぞれタイプの違う偏愛が5編。
自分を推してくれるファンを好きになってしまうアイドル。好きになった人に趣味を合わせすぎて疲れ切ってしまうOL,などなど。先が気になるお話しばかり。
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ファンに惚れてしまうアイドル、3人で親友として過ごしていたのにそこに恋が入って「嫌だ!3人でいたいのに!」と思う若い女性などなど・・・
短編集ですが確かに「愛っぽいけど愛とは呼んでもらえないもの」をうまく取り上げています。
確かにこれに名前ってついてないよなぁ。。。
というか愛ってなんなんだろうねぇ・・・
読みやすい言葉で書かれているのでラノベ感覚で読めます。
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この作家さんの書く恋愛小説は全部コンセプトが好きです。
読みながら、そっちにいったら危険だよってヒヤヒヤするような瞬間が沢山あってどのシーンも楽しめます。
私が一番好きな作品は「愛について語るときに我々の騙ること」です。
「一緒にいたい」って言葉の中に色んな意味があって
誰か一人が独占しようとしただけで色んな意味が込められてるこの言葉の全部が崩れるのかなって考えただけでもう地獄だなって思います
どれも読み始めたら最初から面白くなりそうって思える作品ばっかなので是非読んでみてほしいです
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昔、彼氏が好きだから、いつもミニスカートはいて髪型もストレートロングで、趣味も予定も合わせてた子が居たのを思い出した。
無理して合わせるなんて私には全く理解出来なかったけどその子は、好きなんだから当たり前じゃない?って言ってた。
恋は盲目と言うけど、恋愛の形は人それぞれだなぁ。
共感出来るお話はなかったけど面白く読めた。
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読みやすい文章ですんごい恋愛の地獄を味わえる。
最高のモヤモヤぐるぐる感。天才だ…と感じた。すごく良い読書体験だった。
それぞれが抱えるもの、確かに愛と呼べるような呼べないような、言語化の難しい関係性と感情と、執着のような何か。そして帯通り「この恋は地獄に続いている」。愛の覚悟と狂気。良くないけど、良かった。人は変わっていくものだけど、私の好きな人がこの覚悟を持ちませんように、とは感じた。
全ての短編が、それぞれ環境も感情も異なっているのに「愛じゃないならこれは何」というタイトルに終着していくのも凄いと思った。
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「ミニカーだって一生推してろ」「きみの長靴でいいです」「愛について語るときに我々の騙ること」
「健康で文化的な最低限度の恋愛」「ささやかだけど、役に立つけど」
5話収録の恋愛短編集。
恋は盲目とはよく言ったもので恋する女性の一途さや純粋さがガンガン伝わって来る。
自分を推してくれるファンの男に執着する地下アイドルを描いた『ミニカーだって一生推してろ』は現実に有りえそう。
感謝が恋愛感情に変わりストーカーへと変化する様は狂気を感じつつどこか共感出来る。
どの恋愛もエモくてエグい。
形は其々違うけどそこには確かな愛がある。
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アイドルやデザイナー、ごく普通のOLたちの恋。と言うと可愛いのに、一人一人をクローズアップすると、そんな単純でささやかな話では済まないし、この展開から大団円のハッピーエンドに行き着くのは難しいんじゃないか?と考えてしまうと、確かにこの本は『地獄』だった。タイトルに応えるなら『これはこれで愛』と思うものの、作品のどれもが一方通行で、しかも過剰で必死過ぎる感情なので、読めば読むほどしんどくなってくる。ここからどうにか上手くいって欲しいという気持ちと、いやもう諦めて離れた方がいいという気持ちの両方を感じた。
トップアイドルの苦悩やアイドルにのめり込むファンの姿なんかをよく見かけるので、その真逆の『ミニカーだって一生推してろ』が一番面白かった。『めるすけはばねるりにとっての神様だった』と認識を改め、適度なところで離れた方がアイドル人生としては正しいんだろうけど、ここからより一層こじらせた方が物語としては面白いんだろうなとも思う。
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恋愛小説集。とは言っても単純に胸きゅんするものではなく、歪んでいるものから何処かおかしいものまで様々である。人は恋愛という泥沼に入るとその事しか考えられなくなるのだ。その結末は当人たちにしか分からない。一筋縄ではいかない作品。
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確かにそれは愛なんだけど…。愛しているはずなのに、いつの間にか生まれた歪みに苦しめられている人たちの偏愛短編集。愛って綺麗なものだけじゃ終われない、そんな核心を突くようなお話も多かった。『ミニカーだって一生推してろ』が一番好き。
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恋愛って難しいよね。話は面白かったけど、よくある恋愛のもつれっていうのか新鮮さはあまり感じられなかった。
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「人を好きになるていうのは、他の人間を一つ下に置くことなのだ」の部分が分かりすぎた。
気になる人の趣味を知って自分本来の姿を失っても深く知ろうとするの共感しかなかった。
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この作家さんの作品を初めて読んだ
短編集
どの話も気になってどんどん読み進む
疲れた日でも電車で読む気になる
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斜線堂有紀『愛じゃないならそれは何』読了、85点
報われない恋に苦悩する女性を主人公とした5篇の短編集。
好みなのは、報われなさを悲嘆に暮れるんじゃなくて逆境をバネにしてアクションするところと、そもそもの報われない恋愛というテーマ。
恋愛やら結婚に対して真剣さがないので僕はニヤニヤと笑えた。
なので、同じメンタリティがあるなら割と楽しめるかも。逆に敏感な人は共感できるのか、これはないわと投げ出したくなるかはわからないけどこういう楽しみ方はできなさそう。
ここまでは主観的な感想。
客観的な評価としては、「JUMP J BOOKS」という少年向け文芸雑誌で連載されたからか、男性読者が女性主人公の心理をトレースできるように丁寧に描かれていること。
それと表現力の巧みさ。最初の短編が国民的女性アイドルがストーカー行為で逮捕されたらどうなるだろうという唐突な出だしから始まるところもそう。
難易度10の食べ物というありふれてはいないけれど感覚的にわかりやすい表現とそれを誰の前でなら食べられるかという恋愛エピソードにからめていることや、その表現を忘れた頃にそっと出すセンスは高いと感じる。
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登場人物の名前が作り込んだ凝った名前だとがっかりすることが多い。
歪んだ愛をテーマにしているようだけど、すり切れるほどありがちな葛藤をもつ若者達の恋愛小説。
意外性、深みがない
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この小説で「ほんタメ文学賞」を受賞された斜線堂さんが、インタビューで、
「恋愛はQOLを下げる」とおっしゃっていました。
なんか分かる気がします…笑
そんな、恋に落ちたばかりにQOLがガタガタに下がったり、思いもよらない行動をとったりする人たちの短編集です。
ファンに恋したアイドルや、カリスマデザイナーのキャラを崩せない女性の恋模様は、立場に縛られるがゆえに拗れて行ってる感じが凄まじく、息苦しさが伝わるようでした。
一番グサっときたのは、好きになった相手と話を合わせるために趣味を寄せていく会社員の話です。
インドアな女性がサッカー観戦趣味の男性に全力で合わせているところは、まぁまだあってもおかしくないと思うのですが、登山趣味に合わせだすともう大変です。
両思いになる要素は趣味の一致だけではないと分かりつつも、好きになったらいくらでも相手のいる世界に浸りたくなる、可能性を高めたくなる、という心理は理解できます。
いい具合でとめられたら、相手に影響されても視野を広げる機会になって理想的ですが、理性で自分のQOLを保つ塩梅が分からなくなるのが、この小説に出てくる恋愛なんだと思いました。