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この著者の小説は好きではないのだが、新聞で目にする書評にうっとりしてスクラップするほど、なので書評集読んでみた。こんなにまとめて読むと息苦しさを感じる。恐ろしく激しく読むという行為に挑みかかっているようで。そして評されている作品自体は決して読みたくならない不思議。
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村田沙耶香さんの好きな本の書評。
後半は子供の頃から書く事、読む事が好きで、小説家になり、そしていつしか、原稿を依頼されたり、先生と呼ばれるようになった時々の心情が書かれていて、もっと村田沙耶香さんの作品を読みたくなった。
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最近ブクログの「読みたい」本のところを整理して、消化に励んでいたのに。これもまだ読んでない、もう一度読みたい、とまたどんどんチェックするハメになってしまった。島本理生さんや西加奈子さんなど、好きな作家さんとの関係性も見えて楽しい。書評以外にも、小学生から小説を書き始めたというエッセイも。
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『ギンイロノウタ 』以来の村田沙耶香san。
小さなころ怖かった古典、過去の嫉妬を思い出す小説、何度も買った作家指南書、そして自身の著書についてー。
村田san初の書評集。村田sanが食べた本の中で、私が既に食べていたのは『にんじん』1本。これから食べたいと思ったのは『少女怪談』と『部屋』の2食です。村田sanが小さい頃の「空想から明朝体」という感覚が、ちょっと不思議で、とっても良いです。
また、芥川賞受賞の日、桃の間に呼ばれた時に”ぜんぶ聞き間違いかもしれないです”という慌てぶりも愛おし過ぎます。
あとがきで紹介されていた、小沢信男sanの「読書は、音楽に譬(たと)えれば、演奏だ」という言葉も素敵でした!⭐︎
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あまり村田さんの世界に入り込まないように、用心して遠目から眺めるような感覚で読んだ。
小学生の頃の様子がしばしば登場するが、どこにでもいるような多感な子供の一人だと思う。
多くの人は「こういうことは考えない方がいいんだ」と妄想を少しづつ消しながら大人になっていくのだろうが、
村田さんは沢山の妄想を消せないまま大人になったようだ。
喫茶店で読書したり仕事(小説を書く)をするのが好きな村田さん。
家だと仕事をする部屋に閉じ込められているようで苦しくなるらしい。
自分以外の人が近くにいると安心し集中できることに気づいたので、喫茶店に足が向くらしい。
コンビニで働くこともそうだが、他人がいる環境で定型パターンの作業をすることが心地よいみたいだ。
村田さんは「西加奈子」さんのことが好きで尊敬していて、本書の最後に少し長めのエッセイを書いていた。
西加奈子さんは、とても純粋で素直に本心を言葉にして投げかけてくるのだそうだ。
「さやかはそんなんでよく今まで生きてこられたなあ」と言われ、そのまま西さんに投げ返したいと思ったとか。
村田沙耶香さん曰く、彼女に比べれば私はずっと人間で「西加奈子」は「化け物」らしい。
その西さんに言葉を投げかけられると、村田さんは人間らしく振る舞っている皮を剥がされ、自分も「化け物」化させられてしまう。
自分が西さんに食べられているという感覚にもなるそうだ。
「西加奈子」さんて何者?、どんな人なのか興味が湧いてきた。
次は「生命式」に挑戦しようかとも思っていたのだが、しじみさんのレビューで怖気づいたので今は読むのをやめる。
「村田沙耶香」さんとはしばらくの間離れ、「西加奈子」さんに接近してみようと思う。
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作家というものは、程度の差こそあれ本書の著者のような感覚の持ち主なのか。それにしても、著者の感覚の鋭敏さは物凄い。だがしかし、本書の中の「本」を読みたいとは思えず、共読本も2冊のみ。その内の1冊『注文の多い料理店』の「文字が本の中を動き回る」という感想が驚きだ。書評の中に著者自らの幼少期や、性に関する思いが赤裸々に入り込む。これらの文章から、凡人と、作家のような超人の差が否応なく感じられた。西加奈子に関する文壇・編集者とのやり取りも読むほうが心配になる。そして、西加奈子作品の書評が1冊もない不思議。
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村田沙耶香さんの書評、というか独特の視点な本のしるし。村田ワールドがぎっしりみっちり詰まっている。最後の方の雑誌に寄せられたエッセイは千葉のニュータウンの匂いや東京の夜のあかりが見えるようで、少しだけ羨ましくなる。
私は村田ワールドが好きだな、とまた思う。
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⚫︎あらすじ(本概要より転載)
小さなころ怖かった古典、過去の嫉妬を思い出す小説、何度も買った作家指南書、そして自身の著書について……デビューから書き続けた「本」にまつわるエッセイを一冊に。
⚫︎感想
幼い頃から、村田さんはユニークな視点で世界を見ていたひとだったんだと知れた。様々に読了された本をご自分経験や思ったことと共に紹介され、また著者自身の本も書かれた経緯と共に知ることができ、興味深かった。
幼少期、たくさん書いてみたり、ワープロを手に入れて書いてみたり、妄想したり、「村田沙耶香」と言う名前のついた本を本屋さんで探したり…本当に「書く」ために生まれてきたみたいな方。他著、自著問わず、素敵なエッセイで綴られていて、心惹かれた。芥川賞前後の生活も垣間見れた。
この中で村田さんが紹介されている本も気になるものから少しずつ読んでいきたい。