紙の本
文字を食べて
2022/03/07 00:59
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投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
作家ごとに文の手触りというのがある。
村田さんの文はとても脆くて、強い。
凛々しい赤ちゃんのような文だと勝手に思っている。
村田さんのフィルターを通すと
魅力的な作品がより魅力的に見える。
桐野夏生さんの作品から現代においても
「抱く女」ではなく「抱かれる女」だと考えさせる。
村田さんは藤野可織さんの作品が「事実」より「真実」に近いという。
その性質は村田作品も持っている特徴だと思う。
村田さんの本を食べて、自分も明日に向かう。
紙の本
村田流 書評集
2021/12/11 22:16
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投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本を食べる。非常に妙味のある表現です。数々の本が登場しますが、ほとんど読んだことがない。一般とくらべ私は本を読んでいる方と思いますが、改めて書籍の世界の広大さを感じます。村田ワールド全開の一冊でした。表紙のイラストも秀逸。
紙の本
このタイトルには驚かされる、何せ作者が作者だから
2021/12/17 23:13
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
このタイトルには驚かされる、何せ作者が作者だから。「地球星人」では人肉まで食べてしまう登場人物もいたし。「食べた」作品は、私も好きな作品がたくさんあった。私が食べていない本をこの本から選び出して読んでいくこととしよう
紙の本
同じ本を味わってみたい。
2021/12/30 09:36
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投稿者:ら君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
となりの脳世界 を読んで、村田さんに魅せられた。その直後のこの本だ。
書評も個性的だ。まさに食べる 食べ尽くし味わい尽くす詠み方だ。
端から全部読みたい。
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たくさんの本が紹介されていたけど、全体的な感想としては暗くてドロドロの本が多い印象。私好みの本ではなかった。
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色んな方の書評を読むのは、割と好きなんだけどあまりにも抽象的すぎて読みたい本は見つからなかったかな…
でも思春期の少女が好きっていう村上さんの意見には共感できたな
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さて、2022年。どんな作品を読んでいこうかなと、2022年を彩る作品を物色するかのような気持ちで、読む。
村田沙耶香さんの書評集「わたしが食べた本」。
子どもの頃の教室での思い出や家族との団欒を思い出す場面で、時折それらに強烈な苦しみが伴っている。彼女のその苦しみはどこから来るのだろうか。
彼女が感じてきたこと、彼女が描く作品の世界観、彼女が見ている世界…この書評集を読めば、それが少しばかり理解できるのかもしれない。そんなことを思いながら、読んだ。
思春期に感じていた苦しみは誰にも話せなくて、だからこそ自分だけが抱えている苦しみのように感じていたけれど、実はみんな結構似たような苦しみを抱えていたりする。
大人になって「実はあの時自分もこう思っててさ、」なんて話を古い友人にされると「その時言ってよ~」と思う。しかし当時、そんなこと言えるわけがない。それを言語化する力も乏しいし、そんなこと言ったらいつ自分が居場所をなくすかもわからない。だから、自分を守るために黙っているしかない。だけど、言葉にせずともその友人がずっと側にいてくれた、その事実こそが、友人自身も同じ苦しみを抱えている、その苦しみを理解している味方である、ということなのだろうと思う。
当時のわたしは本なんてちっとも読まなくて、現実の苦しみを見ないようにするために、ひたすらジャニーズの世界に没頭した。彼らがテレビに出ない日は、酷く落ち込んだ。
国語は超苦手で、文章を読むことも書くことも、全然得意じゃなかった。
大学に入って、周りがみんな本を読んでいて、それで感化されて読書の世界に没頭するわけだけど、わたしはそこで気づいたんだ。
「ああ、この苦しみ、知ってる」って。
そこでは、今まで言葉に出来なかったモヤモヤが言葉にされていたり、主人公が自分の気持ちを代弁していたりして、わたしはものすごく、救われた。
思春期に感じていた多くの苦しみは、わたしだけのものだったけれど、似たような苦しみを誰だって経験してる。少なくとも、その作品を描いた人や、その作品を手に取った人のことは、信じていいのかもしれない。
もしも。
もしも村田さんが幼少期に少女小説に没頭したように、わたしが幼少期に没頭したのが読書だったら。
わたしはもう少し早く、救われていたのだろうか。
まだまだ引きずっている、この思春期と何ら変わらない苦しみをとっくに捨て、何らかの「答え」を見つけることができたのだろうか。
もしくは、もう少し器用に、生きることができたのだろうか。
この作品から今年読みたい3冊を厳選したブックリストを作ったのだけれど、3冊に絞り込むのも、200字に収めるのも大変で…
https://booklog.jp/booklists/24919
作品をひたすら検索し、何度も文字を数えては消し…を繰り返して、頑張って作ったものです。
よろしければご覧ください!
そういえば昨日、この3作品を買おうと思い、ブックオフをウロウロしてたんですよ。
で、「よ」のところで吉村萬壱さんのお名前を発見して衝撃を受けたんです。
そこにあったのは、吉村萬壱さ���の「臣女」でした。
村田さんの書評集を読んでいる時は全く気づかなかったんだけど、なるほど、吉村萬壱さんは「臣女」の著者さんでしたか!
https://booklog.jp/users/naonaonao16g/archives/1/4198941491#comment
「ヤイトスエッド」に糞尿の描写が多そうなのも納得。てっきり初見の作家さんだと思ってたけど、以前触れたことのある作家さんでした。
自分の「臣女」のレビューを読み返してみたら、スタバでラテが飲めなくなっていて、「ヤイトスエッド」はスタバで読まないでおこう、と決意したのでした。
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2018年刊行の単行本に、30ページほど追加された文庫化。
他人の本への書評や解説をまとめたものだが、ほとんど導入が自身のエッセイになっているので、見過ごせない記述が多い。
個人的には、
・吉村萬壱「ヤイトスエッド」
・宮沢賢治の「土神ときつね」がモストフェイバリットだということ。
・西村賢太
・高尾長良「肉骨茶」
・自身の作品へのコメント
・「西加奈子と仲良くするのをやめろ」から始める一文
あたりが気になった。
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変わった、不思議な小説を書く印象のある村田沙耶香さん。
〝私の文章の読み方には二種類あり、一つは「ひたすら読み進む」という普通の読み方。
もう一つは、「一節を何度もいったりきたりしながら繰り返し味わい、頭の中で執拗に嘗めまわし続ける」という少し変質的な読み方”
と、村田ワールド炸裂な表現の仕方に笑ってしまう箇所が多かった。
これまで沢山読んで吸収してきた本たちを〝私が食べた本”と表現しているのも面白いと思ったし、人生における性と生死について深く考える方なんだな〜と思った。
私も大好きな小説家の島本理生さんや、西加奈子さんについてのエッセイも読めて大満足。
西加奈子さんについての話は鳥肌が立ったし、西さんの愛に溢れる人間性を少し知れて嬉しかったし、だからあんなに愛に溢れた小説が書ける方なんだなぁ〜と、なんだかとっても嬉しくなった。
紹介されていた本も興味深いものが沢山あったし、山田詠美さんの本も1冊しか読んだことがないので早速他のものも読んでみようと思う!
2022年、15冊目。
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本を食べた? 面白い表現だなぁと思って読み始めました。 やはり作家になる人って本の読み方も深い、と感服。自分の読み方はまだまだ浅いと思いました。でも、夢中になろうと思って読むのではなく、読みながら無意識にいろんな気持ちになっていくんですよね。 人それぞれ感じる事が違っていて、読んだ後心の中に何かしら残っているんだと思います。 それにしても村田さんの感受性って個性的。
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書評から出会える本も新たな出会い。受け止め方、感じ方は当然それぞれ。一方で言葉に出来なかった感覚を掬い取って文字に表現してくれる出会いもある。
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書評、あんまり好きじゃないのに、村田さんの文章だとついつい読み込んでしまうし、文の勢いがすごい。
脳に語りかけるみたいな、映画みたいな文章だなってよく思う。気になった本はぜひ読んでみようと思う。
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すごい良かった
メモした言葉がいっぱいある
国語の授業みたいに難しい箇所が何回かあって飛ばしてしまったが全体的に楽しく読めた
3時間半かかって一気に読んだ
読み終わった時にいつものドトールが愛おしい場所のように思えた
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人の書評は基本的に、まだ知らない面白そうな本に出会うためのきっかけとして読むんだけど、この本に関してはそれ以上に書評自体が作品として面白い。
読み方の密度というか濃度というか、本気具合がすごくて、本当に小説が好き、というのはこういうレベルなのか…と。
どれも読みたい気持ちになる反面、どれもあまりにも面白そうなので『次はこれ読む』、が決めきれなくて困った。
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村田さんの文体はいい意味で庶民的な純文学で素敵◎
そんな村田さんを形作ってきた本たちへの愛が伝わってきてドキドキする一冊