紙の本
エンタメ全開
2022/03/21 19:09
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
柏山と椎葉リサ、叔父とシャオの恋愛物語。
舞台は中国大陸と台湾だが内戦と小説で回りくどく語り愛を語る。
かなり長く感じるが、勢いがあって、エンタメ小説として一気に読めば楽しめる。
東山彰良の小説は勢いがあって文章にリズムがあって読み応えがある。
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乗機B-17を撃墜され、毛沢東治世下の敵国に落下した、台湾空軍スパイ。彼は飢餓の大陸から奇跡の帰還を果たす。そう、これは私の血族の話だ。中国、台北、東京。幾つもの煉獄を遍歴する男と彼をモデルに小説を描く作家──二人の男の運命が交じりあう。恋そして冒険。東山彰良の黄金期を告げる圧倒的長篇。
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海外を舞台にしたり外国人をメインに据えた小説は設定理解に時間がかかるので、前半でひとつでも盛り上がりが無いとモチベーションが上がらない。それが無く、100ページ手前で断念。
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主人公は台湾生まれの作家。台湾在住の従兄弟の作家から、自分が小説の登場人物のような気がすると聞かされる。
この作品と作家、その作家が書く小説内の登場人物が入り乱れる。
毛沢東時代の中国が舞台の小説が心象風景となって心を打つ。
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延々と続く言葉遊び。言葉を目で追うだけの読書は久しぶり。著者名だけで手にしてはいけない見本。大陸では狂気の大躍進政策、台湾では猖獗極める赤狩り。やり切れない人間の狂気。過去の物語ではない。「独裁者にとって人民は数字でしかない」「どんな数字よりも革命的情熱とやらが優先する」ロシアで独裁者の心の鬼が飛び出した…。
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ちょっと厳しかったです。100頁ほど読んで、内容がうまく頭に入らなくなり、あとは斜め読みしてしまいました。
本当はこういう本がきちんと読めるようにならなければいけない気も、、、しなくもない。(週刊誌の書評は悪くなかったので)
あるいは、構成がやや実験的なので、それについていけないだけなのかも。
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うーん、これはだめだなぁ。
(大好きな作家さんではあるが)どこかの作家感が出すぎていて、うまくまとまっていないし、編集者がしっかり指摘をしないといけなかったレベルだと思う。
チャレンジは良いと思うが、東山彰良さんらしい作品を読みたいとおもって手にすると面食らうだろう。
内容とはあまり関係はないが、椎葉リサという名だけは、これ意外考えられないほど秀逸だと感じた。
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小説家・柏山康平とその作品「怪物」の舞台となる1960年前後の中国と台湾、自殺した伯父王康平の語らなかった中国での日々を探るうちに、出版社勤務の椎葉リサと懇意になり、物語は60年前後の中国と現代が交錯しながら綴られる。伯父の物語も何やら怪奇的で面白いが、柏山の語る恋愛観がより興味深かった。
「きみの世代は一生に一度の経験を何度もしたがる。いくつもの物語を同時に何人もの人と共有して、いくつもの現実のなかで生きている」「良い悪いの話じゃない。密度の問題なんだ。いくつもの物語を生きようとすれば、それぞれの物語の密度は薄くなる。それは密度の薄い共有でしかない。その 場かぎりのね。きみだってそのつもりだったんだろ?」
「自分の弱さにリボンをかけて相手に差し出したその瞬間、愛が芽吹くのだ。それがどんな相手だろうと、わたしたちは愛さずにはいられない。みんな誰かを愛した。シャオも、蘭も、そして椎葉リサも弱さをプレゼントする相手としては申し分ない。彼女たちは弱さを別のものにすりかえてくれる。生きていくための妥協や、死にゆくための心構えや、その中間にあるなにかに。「おれたちはおたがいに弱さを見せあった。それが無意味だったとは思わない」「今度はおれたちが選ばない道を選んでみよう」
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3.0わかったようなわからないような話。それでも最後まで読ませる。ある意味すごい。国の歴史は、人の人生である。事実かフィクションか、それは闇の中。
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すでに書かれた小説と作者自身の現実とさらに書き続けられる小説が混然一体となり、書かれた小説もモデルとなった二叔父の語られた過去と語られなかった過去が想像力の中で羽ばたき、あり得たかもしれない過去へと昇華する。
振り回されながら東山ワールドを堪能しました。
空色風琴鳥がとても綺麗な鳥なので、そのイメージも素敵です。
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くるりくるりと入れ替わる場面や人物など、物語の構造から、村上春樹を明快にしたような印象を受けた。
著者の作品を読む度に、中/台/日の関係性の歴史についてもう一度ちゃんと学びたい…と思いつつ、思っただけのまま程々の理解で次作を読んでしまい『勿体無いことをしてる…』と後悔する、というのを繰り返してる。
次こそは予習しよ(きっとしないパターン)