紙の本
適切に言語化されているが原因追求に疑問が残る
2023/01/06 20:07
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:abc - この投稿者のレビュー一覧を見る
若者意識について薄々感じていた事をはっきりと言語化してくれた本です。
身の回りでジェネレーションギャップを感じて手に取りましたが、思いがけず自身にも当てはまり指摘を痛感しました。
しかし、私は本著で語られる数々の要因の元凶は、家庭や個人よりも日本の初等教育にあると見ています。
教室という極めて閉鎖的な空間で、たった一人の、しかも社会経験の少ない教員がルールとなり、子供達はその暗黙のルールに従い自我とコミュニティを形成します。
日本の教育制度と教育機関ついて余りにも言及がなかった事は、著者も教育者であるが為か、身内者贔屓と感じられました。
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めちゃくちゃ自分だった。自分だけが特にそうなんだと思っていたけど、平均的に見てもやっぱりそうなのか…?
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2022年4月17日読了
会社の後輩が
・自分で物事を考えられない
・上司の指示に「+α」で自分らしさを加えようとしていない。(自分の表現がない)
・ただ、一生懸命やらない訳ではない(性格は良い)
正に「良い子症候群」の表現がしっくり来たので読んでみた。
良い子症候群あるあるが沢山並べられていて、ウンウンと頷くことばかりだった。
例として「飲み会に参加しない訳ではない」
(「参加したくない」という意思表示すら出来ない)自由に答える問いに弱い(選択肢を出してもらい、その中から選びたい)とか。
この種類の子達は貢献欲求が強いので、自ら挑戦する姿勢を見せて「自分の力になって欲しい」と言うと良いとのことだけど、、自分の後輩はそれでも動かない。。笑
これを読んだとて、大きな解決策は見つからなかったし自分の後輩に優しくする理由にはならないけど、ひとつの参考として楽しく読ませて頂きました。
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なるほど、現代の大学生の気持ちはわかった。で?という感じで、それ以上でもそれ以下でもない。何かに活かせるかと言われたら、わからない本だった。
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読みやすく、面白い。
今の若者の理解につながればと思ったが、これ自分もあるある多いじゃん。日本人全般なんじゃないのという気さえする。
若者主体でやればいいんだけど、自分の枠にはまらないときの圧出してるかもね。
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若者、というより世の中の状況に対して強烈に反省させられました。改めて他者への無関心、というか関心をアウトプットすることへの恐怖、を克服することを実践しなければならないと思いました。
企業の採用活動でも見られる通り大人が若者に求めるのは主体性。それに対しこの本で書かれている若者の感覚は、若手が主体性を発揮できるとPRする企業ほどブラックなんじゃないか、主体性を発揮する対価は得られるのか、ただの主体性搾取なんじゃないか、主体的に働いて生きている大人なんて実際いるのか、大人がやってないなら主体性を発揮して得することなんてない、目立たず過ごそう、ということらしい。
間違ってると思うけど、そう思われてしまうのも無理はないと思った。
自分のためだけでなく世の中のためにも攻めの姿勢で生きたいと思った。
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タイトルが気になった。
よくある「最近の若者はこう扱いなさい」的な本だと思ったら、ちょっと違った。
若者本人へも向けている。
責任を負うのが嫌だから、選択を避けるという。
思い返せば、自分もそうだったなぁ。
自分が逃げていることにしないで、進んでいる人をこき下ろすことで満足する。
あのままだったら、どんな人間になっていただろう。
なので、本に書いてある通り、「前からそうだったし、大人がそうだから子どもたちに感染する」というのも納得。
何せ自分の昔がそうだったから。
だからそのまま、「大人が行動するべき」も共感できた。
そういう気持ちで動いているところも、最近はある。
確かに、子どもたちに見本を見せずに「やる気を出せ!」は、無責任だよなぁ。
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面白い本でした。
(自分の周りにいなかったので)、本当にこんな大学生いるの?というのが正直な感想でしたが、知り合いの大学生・院生・若者でこの本に共有する人も多く、自分の心が見透かされているような気がしたという感想を言う人もいて、大変興味深い分析でした。
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若者の内面を見た感じがした。
このように生きていくのも、いじめなどの対象にならないためかもしれないなー
と「いじめをやめられない大人たち」の読後に考えた。
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自己肯定感が低く、能力的にダメだと思っているのに褒められると、そのままその人への圧となる。一方、人前以外で褒められると、原則は好意的に受け止められる。
今の若者の思う公正は必要<実績<努力<平等で、何より差がつくことを恐れる。
いい子症候群の若者は、「~したい」ではなく、「~したくない」という思考が中心。
こうした背景を踏まえ、大人が挑戦し、失敗し、そして復活するという手本を堂々と見せるべきである。
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■読んだきっかけ
自分の傾向を掴むため
オフィスで人と話すのが怖い。話してる自分を見られていると感じると、心に浮かんだ言葉を振り払って調子のいい無難な発言をしてしまう。
■印象
「先生どうか皆の前でほめないで下さい」という心理状態の理由
①「良いことをしてほめられる」と「ダメな自分になってはいけない」といった自分へのプレッシャーを感じるから。
②ほめられた直後に、周りからの自分像が変化したり、自分の印象が強くなったりするのを怖がるから。そのため、人前じゃない所で1対1でほめられるのはストレスが減る。
■後日
本書を読んでから数年後の今、人の評価を気にしなくなった。
本書を読んで共感し心を痛めていた過去の自分に声をかけるとしたら2つだ。
1つめ。「自分がしたミスや周りからの評価によって、自分の価値が上下することはない。自分の価値は自分で決められる。」という言葉を繰り返し唱えて欲しい。
2つめ。お前が悩み傷つき考える中で不安や後悔を感じることはあると思う。けど今振り返ればそんな事もあったなと受け入れられているよ。一生懸命悩み続けてもいいからどうか生きていてくれ。
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現代の若者の「自己肯定感の低さ」「失敗への恐怖」「同調圧力」は、痛いほどよくわかる。
私自身も失敗したくない・恥をかきたくない・怒られたくないといった〇〇したくないという動機で行動することの方が多かったと思う。
そのために、他人の意見を優先させたり結果がわかっていることだけ行動に移したりする気持ちもよくわかる。
著者は最終章で、自分ではない誰かに決めてもらったこと=安定だと思うのなら、それは間違っている。とかなり強い口調で否定する。
誰かに決めてもらったことは自分が培ったものではなく、その積み重ねでは自己肯定感が上がることはない。
そしてそんな現状を打開するために「質問力を鍛える」「メモの取り方を変える」=疑問を持つ・自分の頭で考えることから始めよと述べる。
そうすることで、決めてくれる誰かや何かがなくなった時に折れない強さを持つことができる。
大人になるっていうことは、いろんなことを自分で決めるってことでもあると思う。
この本を読んで、自分の幼かった部分と成長した部分を改めて客観的に見つめ直すきっかけとなった。
また、過去の自分と同じような主体性のない若者の行動原理や動機、向き合い方について考えるきっかけともなった。
余談。「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」は山本五十六が言った言葉なんですね。
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現在の若者の気質について、いい子症候群という言葉とともに深く納得。
たくさんのアンケート結果と大学の教師としての実感から例を引き興味深かった。読みながら、若者ではないがこのいい子症候群は自分にも当てはまるところが多々あり、若者というより日本人の気質なのかとも思う。
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自分の子どもが言っていた、同級生の違和感がよくわかった。。納得の一冊。
最後の方に書かれていた提言「大人のあなたがやるべきだ。まずはあなたが挑戦するべきだ。」が沁みた。
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衝撃の一冊。いわゆるミレニアル世代やZ世代に人たちと話していて感じるちょっとしたズレとか違和感の元を、全部解説してくれている。また、彼らが目指す「安定」とは、安定した会社とか業績とかではなく、「心の安定」であること。悪目立ちせず、期待に応えられないプレッシャーも感じることなく、周囲から浮かないことを最優先する。しかし、著者はこういった「安定」は幻想であると断言する。安定思考の人たちしかいない組織は安定できないという皮肉。安定思考の上司は自分で責任取りたくないので、部下に振る人が多いのだが、そうして振られた課題や責任を負うことになるのが現状。著者は、この世代のこの思考の原因を「大人のせい」と分析する。バブル崩壊以降の辛い時代を過ごした大人たちが今、親世代になっている。親の背中を見て育った子供たちが、「いい子症候群」になっているのだとすると、「ゆとり」などと揶揄している場合ではない。