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著者はかつては左ききであった形跡があることや、父親が左ききであったことから左ききに親近感を持っているとのこと。左きき出現メカニズムの有力な理論はゲシュヴィンドらの胎児期の脳内ホルモン環境説で、胎生期における男性ホルモンの過剰な分泌が左脳後部の発達を鈍化、左脳が担うべき言語機能に関連した能力の発達遅滞とともに左ききを生むとしているとのこと、同時に右脳後部の成長を促進するので運動能力、数学、音楽、芸術に優れる可能性も指摘あり。
わたし自身が左ききでドキドキしながら読み進めた。
矯正をしなかった人が一番生活満足度高く、矯正をして失敗をした人が一番低いということから、無理矢理矯正は老年期に不満が残るということが示唆。利き手矯正歴がない人の方が健康度が高いという結果もあり(ポラック)
左利き病理説、脳内ホルモン説など実証研究や反例、人間だけでなく動物についても様々な研究や詳細なデータが蓄積され、膨大な資料がまとめられている。『チコちゃんに叱られる』や『すイエんサー』など教育番組でも登場なさっているようなので実際にお話ししているところを見たいなと思った。