「ゲームチェンジの流れ」という年表が面白い
2022/07/05 10:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
冒頭にある「ゲームチェンジの流れ」という年表が面白い、国別の歴史的転換点、つまりゲームチェンジを図にしている、イギリスの産業革命、ヨーロッパのキリスト教、そして日本のアニメーション、なるほど、わかった
投稿元:
レビューを見る
読みやすいし、スラスラ読めて面白かった。
ラストは日本のアニメが世論を味方つけるものになると結論付けているが、そこは少し疑問に思った。
時代の流れに逆らうものは没落する。そうならないためには、常に社会の動きにアンテナを貼り、何が新で、何か旧かを考えること。
3.多神教から一神教へ
→エジプトのアメンホテプ4世が、宗教権力を得るために、無名のアトン神を唯一の神とした
4.紙と冊子
→知の解放
5.キリスト教
→ただの人間であるパウロが、永遠の契約である旧約聖書(我が汝に命じる言葉に何一つ加える、減ずべからず)(キリスト教の入信資格は純血ユダヤ人)の命令を破って、布教活動
6.騎馬
7.仏教
クシャーナ朝時代、大乗仏教とインド仏教と従来仏教の対立を調停→世界宗教へ変換→中国や日本へ大乗仏教が渡る
9.活版印刷と宗教活動
→高価な書籍は富裕層や権力者しか手に入れられない。かつて聖書は教会の独占物だった。活版印刷技術が普及し、一般市民に聖書が行き渡ると、これまでの教会の勝手に解釈した悪行が晒されて、糾弾活動が起きた
10.中央集権体制
→封建国家時代は、直属の君臣関係が全てで、国家への帰属意識がひくく、両属も認められており、国境は曖昧だったが、王権が主権を握ったことで支配範囲が明確になり、国境概念が定まり、国民という意識を生み出した
投稿元:
レビューを見る
「読後の方が重要です」とのこと、まさにその通り。何が新で、何が旧か、を考えること。我々はプーチンになってはいけない。
投稿元:
レビューを見る
第1章 農業ー人類が人間になった
第2章 鉄器ー重視されたのは耐久性と実用性
第3章 一神教ー王権強化が生んだ対立
第4章 紙と冊子ー人が創った記録媒体
第5章 キリスト教ー民族宗教から世界宗教へ
第6章 騎馬ー速度が変えた戦略と戦術
第7章 仏教ー民族宗教から世界宗教へ
第8章 帝政ー民衆の顔色を窺う支配者
第9章 活版印刷と宗教改革ー知の解放が招いた近世
第10章 中央集権体制ー主権国家が生んだもの
第11章 産業革命ー消費社会はここから始まった
第12章 フランス革命ー現代社会を築いた10年
第13章 総力戦ー損得を無視する戦いへ
第14章 核兵器ーテロとゲリラ戦の共通項
第15章 インターネットー国家を揺るがすSNS
第16章 アニメーションー軍事力から文化力へ
投稿元:
レビューを見る
15のゲームチェンジ(従来の枠組・常識・ルールがまったく通用しなくなること)を取り上げ、予備校講師である著者独自の切り口で世界史を概観。読み物としては大変面白いが、歴史研究者の中には反論してくる人もいるだろう。
著者は最後の2つの章で21世紀は中国が覇権を握るどころか衰亡の世紀となるとし、アニメが世界を制す(その筆頭が日本)としている。前者については同意したいし支持したい気持ちはあるものの、後者についてはかなり理想主義的で疑問もある。あとがきでウクライナ侵攻にも触れて、ロシアも中国同様「旧に属する」ため国家が滅亡するとしている。中露の崩壊は望む所ではあるが、それがゲームチェンジに抗しているからという楽観的な理由だけではどうも納得できない部分が残る。インターネットで中露が倒せるのか?そしてアニメで日本が世界の盟主になりえるのか?50年~100年後には答えが出ているのだろう。
投稿元:
レビューを見る
①ゲームチェンジが起これば、二度と後戻りはできない
②流れに逆らうものは例外なく滅ぼされる
③覇権国家はゲームチェンジの間の安定期に現れる
④非常識はゲームチェンジ後の常識になる
ヒッタイト 鉄の融解温度以下でも炭を混ぜると硬度が出せることを発見
鉄製農具で農業の効率化
⑤ゲームチェンジに必要なものは発明ではなく 実用化と普及
効率化による余剰から産業、貨幣経済へ
権力=政治・宗教・軍事
一神教で統治 ヘブライ人のユダヤ教で普及 敵を憎む
騎馬=戦争手段 軍事力による広域統一へ
日本の**道=精神修養 競技やスポーツではない
仏教=悟りに至るための勉強 →大乗仏教=宗教化 仏像崇拝
⑥偉業が達せられると、それが前例になって、ゲームチェンジが起こる
⑦知の解放はゲームチェンジを誘発する
活版印刷 聖書の普及と教会の腐敗からの宗教改革へ
さらに王国による主権国家が成立、その後、国民国家へ
⑧ゲームチェンジのきっかけとなる新しい時代の波は辺境から起こる
ヨーロッパ民族移動 辺境の森を切り開く 技術を磨くより道具に工夫を凝らす
繊維革命:織機→紡績機→綿繰機→ 産業革命:蒸気機関 車/船→帝国主義
戦争が国王の営利目的の投資から、大義名分の理想のための聖戦、総力戦へ
⑨ゲームチェンジが起こると、理解できない者が一定数現れ、流れを戻そうとする
冷戦の次段階がテロ ナポレオンが負け始めたのはスペイン農民軍のゲリラから
通信社の知の独占をインターネットが破る
⑩ゲームチェンジが起こる要因は大事件ではなく、前例のないことが起きること
中国の堤防(インターネット統制)が決壊したときが滅亡のとき
アメリカの帝国主義戦争 国民をだますプロパガンダ 情報統制
輿論を制したものが勝つ 21世紀は「文化力」 日本のアニメ
覇道=武をもって相手をねじ伏せ屈服させる支配
王道=徳をもって相手を心服させ、帰服させる政道 (孫文)
投稿元:
レビューを見る
ゲームチェンジを歴史から見たい人におすすめ。
【概要】
●ゲームチェンジ原則①~⑩
●世界史の中でのゲームチェンジの流れ
【感想】
●技術ではなく歴史の観点からゲームチェンジについて述べられたもの。
●書かれている内容は理解できるが、これを参考に自分がどう生きればよいか、考えるにはとても難しいと思った。
●常にアンテナを張り時代の流れに乗り遅れないことは、ゲームチェンジの話とは別に当然すべきことであると考える。
投稿元:
レビューを見る
分かりやすく歴史の流れを説明しているが、分かりやすくすることに重点が置かれているようで、やや乱暴な物言いな印象。
塾の先生が授業で説明するような感じということなのかな。
投稿元:
レビューを見る
誕生→安定→不安定→崩壊というサイクルを仏教では成住壊空(じょうじゅうえくう/四劫)、あるいは生老病死と説く。エントロピー増大則と考えてよい。
https://sessendo.hatenablog.jp/entry/2023/02/28/010717
投稿元:
レビューを見る
序盤はすごく楽しく読み進められたが、中盤〜終盤辺りから「中国は前時代的なので世界のトップには絶対になれない」「アニメが日本の文化力の高さを示し世界からの支持を受けることで、日本が王道として世界を牽引しうる」などの持論で首を傾げてしまうところがあった。「専門家の指摘が外れるのは枝葉末節に囚われすぎて本質を見失うからだ」との指摘があるが、著者自身がそうではないのか?と感じた。
投稿元:
レビューを見る
ここで言う「ゲーム」とは生活の事で、技術面に限らず、生活様式や価値観の変化度合いが大きいイベントをゲームチェンジとしている。大区分で言えば、ユヴァルの言う認知革命や、産業革命、または文字や紙の発明、大航海時代、電気の発明など、人間社会が大きく変わる出来事の事。そうすると、何をもって区切るかは、若干恣意的だ。それはそれで良いと思うが、こうした地球規模のイベントについて幅広く紹介するのが本著。
ゲームチェンジで大切なのは発明ではなくて普及だと言う。鉄器の場合、普及のきっかけはヒッタイトの解体。騎馬もまた普及のきっかけはスキタイの解体。独占していた優位性がなくなる事で周囲もその恩恵を享受できるようになり、普及する。ビジネスでも何でも、囲い込むと大衆化し難いから普及せずにスタンダードになり難い。
そんな感じで、一つ一つのテーマに雑学を付与して本著は進む。古代、戦争は農閑期に行われた。紙が発明された後も長らく中国では竹簡が使われ続けた。中国の文字は縦書きだから巻物。横書きのヨーロッパで冊子が発明された。幕末でも収録語数5万語程度の蘭和辞書が60両=700〜800万円。読書は富裕者の独占だった、とか。
これが同列で扱われるのは良いか分からないが、アメリカの戦争におけるザ・リメンバーシリーズ。敢えて戦争を仕掛けて覇権を取るゲームチェンジャーとしては、本著で扱われるのもおかしくはないのかも知れない。面白かったので、下記に記載する。並べると、彼らがリメンバーで奮い立ち易い国民性だという事が分かる。また、よくよく考えると、別にゲームは変わらず、同じゲームを違う対象に進めているだけという気もしてくる。
1898年米西戦争、リメンバーメイン
1846年メキシコ戦争、リメンバーアラモ
2003年イラク戦争、リメンバー911
第一次世界大戦、リメンバールシタニア
第二次世界大戦、リメンバーパールハーバー
ベトナム戦争のリメンバートンキンは、捏造であることがばれて失敗
投稿元:
レビューを見る
テーマをもとに地域や時代を横断的に整理、解釈する「横串系」の歴史本。
タイトル通り、ゲームチェンジがテーマ。
古代から現代まで幅広く扱う。多くの歴史的事象を知っている前提で語られるため、一定の知識は求められる。
筆者の主張は強いが、個人的には「そんなに言うほどかな?」という点もいくらかある。妄信はせず、一意見として受け取ることが肝要。
投稿元:
レビューを見る
世界史を断片だけ知っている自分にとっては面白い読み物だった。ストーリーとしての歴史であった。衒学的な言葉使いが見られたが、自分は嫌いではなかった。著者の右翼思想的な一面が見られた。
投稿元:
レビューを見る
筆者の思想強めな部分があるが、新しい世界の見方ができるようになった。今まさにゲームチェンジが起こっており、自分が新旧の旧にならないように、アンテナを張っていきたい。