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作者について、さまざまなメディアから情報を得て読む本。または、情報を得るために読む本。この本だけでは完結しないので、現在進行形の時事として資料として。
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第一章 メディア三部作
1 『映像’15 なぜペンをとるのか〜沖縄の新聞記者たち』
デマを信じたスタッフ
沖縄の記者たちの仕事ぶり
なぜペンをとるのか
2 『映像’17 沖縄 さまよう木霊〜基地反対運動の素顔』
土人発言
政治が生んでゆくネットで魔
デマと同じ土俵でいいのか
3 『映像’17 教育と愛国〜教科書でいま何が起きているのか』
インタビューで事実をつかむ
攻撃される慰安婦問題
謂れのない圧力の中で
第二章 記者が殺される
4 『映像’18 バッシング〜その発信源の背後に何が』
出発点は大阪の教育問題
ネット攻撃で学生にも変化
放送後のネトウヨ祭り
終章 『教育と愛国』の映画化に走り出して
取材を断れ続けて
中立よりも事実の積み上げを
巻末付録 『映像’18 バッシング〜その発信源の背後に何が』台本
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普段読むのが遅い私でも一気に読み通してしまうほど、とても大事な事が沢山書かれている本でした。著者斉加さんの仕事に対する誠実な姿勢に、思わず涙。しかし自らが身を置く企業の中で、その姿勢を貫くことが難しいという現実。その苦しみを全身で受け止め、それでもやらなければと最前線で矢面に立って伝える仕事をしておられるのに、その背後で安穏としている私は、どのくらいその危機を理解しているだろうか?斉加さんの焦り、もう間に合わないのかという想いが、この本を沢山の人が読み行動することによって少しでも報われますように。何が記者を殺すのか、それは多くの無関心な人々だと思います。
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図らずも、並行して読んだ山崎新書と、ほぼ方向性を一にする本書。書店で気になり、その後新聞書評でのおススメを受け、入手・読了。動画媒体を(ネットもみないのでこう書く)ほぼ見ないので、地方局にこういう記者がいることに、まず驚き。でも、色んなところにこういった良心は存在するはずなのに、聞こえてくるのは政権寄りの、ザックリいうと歴史修正的な声が大きいのは何故なんだろう。本書で暴かれる、ボットみたいな自動tweet装置の影響は大きいのか?それならば逆に、実際そう考える人間は、意外に多くない?そんな可能性を信じたくもなる。
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沖縄のこと、教科書のこと、慰安婦像のこと。
何度も「これはあの時のあの話だ!」と、ニュースや映画『愛国と教育』『主戦場』で見た場面が次々と頭の中でリンクし始める。ここ数年、政権に対して声を上げた人々を“匿名の誰か”が集団で狙い撃ちする場面を散々見たが、見えないところではもっと卑怯な兵糧攻めがなされていたのでは?と想像される。
個人ができることなんてたかが知れているけれど
来月10日は参議院選挙。維新的な政治家を増やさないようひとりひとりが力を合わせたい。
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様々なニュースの妨害、主に国会議員や小説家によるパッシングを描いている。従軍慰安婦の教科書への記載の削除をめぐる経緯なども記載されているので、読んでおくことが必要と思われる。それだけでなく学問をめぐる科研費への攻撃なども大学教員への攻撃の実態を知るにはいい本であろう。
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MBS放送ドキュメンタリー担当ディレクターの著者が、沖縄の基地問題、教育の問題、バッシングなどを取り上げた番組を製作する過程で、政治からの圧力、見えない者からの攻撃などを調査、解説した書籍。ネットの中にはデマやフェイクが溢れている、そして雑誌編集長ですら堂々と嘘を書き出版する(毎日新聞だとインパクトがないから朝日新聞に変えたらしい)。今の時代、正確に真実を知ることは難しい。政府と異なる意見を言うとバッシングされ虚実ない交ぜにされる世の中。でも、異なる意見を持つ者や弱者が声を上げなくなったら民主主義ではなくなる。様々な意見をすりあわせて話し合い落とし所を探り共生していく社会を築く努力をすることを、あの戦争から学んだはず。人間にとってはとても難しい課題なんだろうけどここで挫けちゃダメなんだ。
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もう20年も前になるけれど
M放送局でドキュメンタリー番組を作っている
友だちから聞いた話です
「残念だけれど、今の放送局では これは!という番組を
創って、放映されることは、ほんとうにマレなことになってしまっているんだよね。そして、放送されたとしても深夜の時間枠でしか、放映されないんだよね」
そして、
まことに残念なことだけれど
その構造は未だに続いているようだし
いや ますますひどくなっているのかも知れない。
それだけに斉加尚代 さんのような
存在が きちんと この時代に
いらっしゃることに 希望を感じます
本書の「帯」に
ー終わりなき闘い
と 書かれてあるけれども
その「闘い」を後押しするのは
わたしたち 弱者の一人一人なのだなぁ
と 改めて感じています
記憶は弱者にあり
ーマルセ太郎さんが舞台からよく言っておられた言葉です
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毎日放送ドキュメンタリー担当ディレクターの斉加尚代さんの著書。
ジャーナリストとしての使命感を持ち、記者の背後にいる市民や国民を常に意識し、権力をむき出しにせず抑制的に使うことが政治家に求められる基本的資質だと言う信念で、数々の国民的課題を掘り下げ発信している。
沖縄基地問題、教科書検定問題など、大部分の人には直接的に日常生活には絡んでいない問題だと思われるかも知れないが、沖縄の人たちにとっては、僅か0.6%の国土に7割の米軍基地が集中しており、負担を軽減するとしたら、別の場所に移転するか、日本として防衛のありかたを論じなければならない。
教科書問題は、将来を担う子どもの教育の問題であり、戦前にあった、誤った皇国教育、全体思想に繋がる恐れもあり、きちんとおさえておく必要があるでしょう。
それにしても、政治家とそれに迎合する官僚の劣化と、それに呼応するようにネット上に蔓延るヘイトとフェイク。
うんざりさせられるが、正しい判断が出来るように、情報の吟味と認知が必要だと感じた。
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本来ならば筆者・斉加尚代が携わるドキュメンタリーを見るべきなのだが、彼女が作品を制作する過程や裏側について語る本文にて提示される問題点について私たちも思索する機会となる。時の政権が教育現場に躊躇なく足を踏み入れるおぞましさは子供の将来や尊厳を軽視するに値する。この情勢に無関心でいると、取り返しがつかない社会へと転換するのは遠い将来ではない。宗教右派の草の根運動はすでに進行している。あの団体は世界平和や家庭秩序にこだわりジェンダーフリーの否定や憲法改正を掲げる。逆行する価値観に抗わず世界から孤立すれば何が起こるか?そう、戦争が現実となる。私はとことん抗議する。綺麗な日本語じゃないけどね。
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斉加尚代さん、かっこよすぎる!斉加さんの言葉を抜粋します。
「記者は、生き方のひとつ、です。ただ会社員という姿ではなく、「個」として物事に対峙できるかどうか、良心に基づく「個」の視点を持っているかどうか、それは生き方そのものです。(略)真理は現場にこそあります。いま社会全体が、世界中がまさしく民主主義の危機です。報道の役割がいっそう求められる激動の時代です。テレビ報道がどのような役割を果たしうるかによって、未来に待ち受ける、社会は変わる、私はそう信じています。」
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これは勉強になった。MBSのドキュメンタリー「映像」シリーズを見てみたいとYouTubeで探したが見つからない。どうやったら見ることができるのだろう。
斉加さんのお話はポッドキャストで聴いたが、この本を読んで彼女の凄さを強く味わった。
とりわけ「映像’18」ではよくやってくれたと思った。ジャーナリストとして、ひとりの人間としての生きざまにうたれ、自分自身を省みる機会となった。
ありがとうございました。
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いつも聞いている大竹まことさんのpodcastの番組に著者の斉加尚代さんがゲスト出演していて、本書の紹介をしていました。
斉加さんは、毎日放送入社後、報道記者等を経て、現在は毎日放送ドキュメンタリー担当ディレクター。本書で、現代の社会的問題を扱ったドキュメンタリー作品制作の実態を明らかにしつつ、一部の政治勢力と連携したネット社会の闇や著しい劣化を示しているマスコミ報道の在り方に一石を投じています。
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大阪のMBSという放送局のドキュメンタリー番組
そのディレクターの斉加尚代
政治家の公人としての立場を逸脱した言動を戒める
ご飯論法
国会で繰り広げられる論点をずらした答弁の手法
政治家のレベル、民意の低下など断片的にこれらの単語を聞いていたが、社会が不寛容で歪んだ形に向かっているという構造的な問題が根本にあると感じた
自分に誠実であり、他者を尊重する
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著者は毎日放送のディレクター。教育への政治介入に危機感を持ち番組や映画を制作。本書はその制作過程やその中で受けた誹謗・中傷を綴る。
M.Nより