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ふと読みたくなって読んでみて、喪失を経験しているときも、手に取れて、読めるのではないか、と感じました。
大切な誰かを失って、なかなか日常に戻ることができないとき。あるいは、日常には戻れたのだけれど、言葉にならない気持ちが胸にあって、苦しさを感じるとき。
そんなときの自分に。
あるいは、そういう状態なのかな?と感じるどなたかと接するときに。
知っておくと助けになりそうなことが、読みやすい言葉で紹介されています。
まずは自分のために、すぐ手に取れる場所にこの本を置いておこうと思います。
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第1章 死別のあとで起こること
喪失と死別
死別はさまざまな喪失をもたらす
喪失とグリーフ
喪失体験は「グリーフ」を生じさせる
第2章 「だれが」「なぜ」による違い
いろいろな死別体験
だれが、なぜ亡くなったかで影響は異なる
だれが亡くなったのか
第3章 グリーフをかかえた人ができること
現実的な問題
死別後しばらくは意外と忙しい
グリーフへの対応/よくある悩み
サポートを求める
一人では気持ちの整理がつかないことも
第4章 まわりの人ができること
注意点① 遺族を傷つけるかもしれない言葉に要注意
注意点② 気づかぬうちにしやすい「有害支援」
有害支援を避けるために① 相手の問題を解決したくなるときの心理に気づく
有害支援を避けるために② 「自分のこと」への理解を深めておく
第5章 子どものグリーフの理解と支援
遺児をめぐる課題
子どもだからこそ影響も課題も多面的
「死」の理解 幼い子どもには理解しにくい
「死」の概念
子ども特有のとらえ方
まわりの人ができること
学校の役割
子どもと接するとき
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・グリーフとは
悲嘆、と訳される喪失体験に伴って生じる感情。
悲しみ、落胆、苛立ち、敵意、怒り、恐怖、など。
・100人いたら100通り
家族だからといって悲しみを共有できるわけではない
泣いているからより悲しみが深い、
涙も見せないのだから悲しみが浅い、
などと判断できるほど単純ではない。
他人と比較はできない。
死因が同じでも遺族の反応は同じとは限らない。
遺族の思いは複雑だから決めつけない。
・グリーフは消えて無くなけわけではない
時間と共に確実に薄らいでいく、というものではなく、現れたり遠のいたりする。
いつもどこかにグリーフはあり、何かの時にそれが表出される。
悲しみと共に生きている。
・有害支援とは
①アドバイスする
→余計なお世話
②回復を鼓舞する
→当事者の気持ちとかけ離れているかもしれない
③不遜な態度
→可哀想だから助けてあげる、という態度はみじめな思いにさせる
④過小評価
→故人の死の影響を軽くみてはいけない
⑤私はあなたがわかる、という自分語り
→グリーフを吐き出させる機会を奪っている
・遺族を傷つけるかもしれない言葉
・気持ちはわかりますよ
→わかるわけない
・頑張ってね
→これ以上頑張れない
・そのうち楽になりますよ
→いま苦しくてたまらないのに
・泣いた方がいいですよ
→泣かないことで自分をかろうじて保ってるのに
・あなたが生きていてよかった
→私なんか生きてても仕方ないのに
・そんなに悲しんでいると亡くなった方が心配しますよ
→立ち直れない私はダメ人間だ
・一人っ子じゃなくてよかったね
→あの子の代わりはいないのに
・時間が解決してくれるよ
→どうしようもないということか
・あなたはまだいい方ですよ
→耐えられない私の弱さを指摘されている
・どうすればいいのか
当事者
・同じ境遇の人と接すること
・自分のグリーフを吐き出す機会を持つこと
支援者
・誠実な関心を示すこと
話の主導権を奪わない、否定しない、遮らない
・そばにいること
オンラインでも良い
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自分は遺族側だが、この本を読んで今感じている苦しさは当たり前のものだと知り少し救われた。以前、友人と思っていた人に母の病気のことを相談した際、心無い言葉を掛けられたことで、人に相談することが怖くなっていたが、遺族の会に参加してみようと思った。辛い時にまた読み返したい。