紙の本
できれば続きが読みたいくらい、魅力的な世界観
2022/11/02 17:05
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投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
劣等生扱いで両親から愛されず自信を持つことができなかった少女が、それでも愛し、信じてやがて英雄に至る物語。
知恵のあるイヌネコや、人外と呼ばれる害獣、そして特別な能力を得たそれら人外の王と世界観が独特で理解しがたかった部分もあるが、読み進める手が止まらないくらいに魅力的だった。
序盤から中盤は視点が切り替わることが多く、主人公アルスルがなかなか出てこないことにやきもきしたりもしたけど、彼女を中心に物語が動き始めてからはもう夢中で読んでしまった。
脇を固めるキャラも素敵で、彼女の保護者のようなポジションになった叔父バドニクスや彼の部下である研究者たち、それから親に愛されないアルスルが孤独にならずにすんでいた彼女の二人の姉たち、そして何よりも掴み所のない友リサシーブ。
手に汗握る戦闘シーンがなかったのが意外だが、それによって作品の魅力が損なわれることもなく、むしろこの作品にはこの形が合っていたとも思える。
綺麗に終わったようにも感じるけど、未来が気になる点もいくつか残り、できれば続きを読みたいと思わせる結末もまた上手いというか、ズルイ、ニクイ演出だなぁ。
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めちゃくちゃ独特の世界観。世界に入り込むのに時間がかかる。だけど、一気読みできるくらい面白かった。
ネコチャン可愛いね。
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人間の背丈よりも大きいイヌやネコが出てくる。特に犬種が種族や特徴を表すのに使われている。犬種に詳しいなら姿をぱっと想像できただろうが、私は猫には詳しいが犬はあまりでできなかった。無念。
人外と人間が結ぶ絆や異種同士が協力して生活している世界観が好きなら多分好みのファンタジー。
タイトルでおやと思ってはいたが予想通り人物の名前にいくつもアーサー王伝説の名前が使われていて、知っているとその名前をこの立場の人に使うのか〜と感心できるかもしれない。あとイギリスの妖精も頻出する。アルスルと周囲の関係にほっこりしたり、名前の元ネタを思い出してクスッとしたり、久々の一気読みをした。読んでいて楽しかった。
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本編は、鍵の騎士団の創始者にして、のちに第五系人帝国の女帝に選ばれた、アルスル=カリバーン=ブラックケルビイが西域の走訃王を倒すまでを描いたファンタジー小説である。
アルスルは人外類似スコアをもち、人になじめず父帝にがっかりばかりさせている。おしゃれは得意で無く、人との付き合いは苦手。
アルスルは父帝殺しの嫌疑をかけられ、イオアキム城の法廷で死刑の判決をうけ、部族の城郭都市ダーウィーズで白豹リサシーブの裁きをうけることととなる。
しかし、アルスルはけなげに生きる。けなげにいきる彼女には彼女を助ける仲間を呼び寄せる。
アルスルの世界は広い。第五合衆大陸には六地域があり六体の人外王がいる。走訃王をたおしてもあと五体五災。大陸は第一から第七まであるようだし、七百年前まで第五系人を支配していた七帝帝国がなぜ衰退したかもわからない。謎を沢山のこしたままの物語で、新たな物語が語られるのを望むばかりである。
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ファンタジーというよりもSF寄りの話だなぁと思いながら読んでました。
日本作家ではあまり見かけないタイプの作家さんだなぁと。
父親殺しの冤罪をかけられたアルスルがどうなるのかと思いながら読んでいながら、あれよあれよと別な物語になった気もしましたが(-"-;A ...アセアセ
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忘却城シリーズとは違うが、同じ人種区分が使われているファンタジー。英雄譚と言ってもいいかと思う。罪人扱いとなった少女が世界を救うこの流れはオーソドックスだけれど、楽しかった。全部狩るのはやり過ぎとしても、3年後の様子は知りたいような気もする。
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これは、レデイ・がっかりと言われ続けた少女の英雄譚である。
忘却城と同じ世界観の、別大陸でのお話。
ここでもやはり人外が人の生活を脅かしており、皇女アルスルはその争いに巻き込まれ、やがて自ら飛び込んでいくことになる。
巨大モフモフから馴染みのある小さいモフモフまで。モフモフと理解ある人間に囲まれてアルスルは、少しずつ成長していく。
英雄譚でもあり、何も持っていなかった少女の成長物語でもある。
作りに作り込まれた世界観。他系人のお話も読んでみたくなります。
もちろん忘却城シリーズの続きも(笑)。
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レディ・がっかり とよばれた16歳の皇女は、皇帝を暗殺したとして捕まってしまう。このままだと彼女は………
その後に出会う人々や人外との触れ合いが彼女に変化をもたらし、その世界も変えていく。
19歳になった彼女は
レディ・○○○○ と呼ばれる ふふふ
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前の死霊の国とは別シリーズなのかぁと思ったら。別ものと言えばそうだけど、世界は同じだった。というかリサーブ可愛い。実際会ったらかわいいとか言えるサイズではなさそうですが。
失望に慣れて自己評価の低い姫が、それでも自分や状況を卑下したり、卑屈にならないので読みやすかったです。精神的にネコ型とか説明がありましたが、悲劇のヒロイン系が主人公だと話の流れが滞りがちで読んでいて面倒くさいんですよね… 状況を見極めて、適切に行動できるアルスルは好感度高いですよね。むしろ、型通りの訓練しかしない隊長さんでしたっけ?とか、両親の方がどうかな、と思う感じ。あ、そうか。リサーブによってある程度の未来が分かっている(と思っている)一族にとっては、王道こそがメインで、思考の柔軟性とかが求められてなかったんだ、という事かな。
それにしても片脚を失った彼がアルスルに惹かれるのはわかりますが、反対はどうにも理解できないような。まぁ他に人材もいないってことなのかな?面白かったです。
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久しぶりの国内ファンタジー。
はじめての鈴森琴。
表紙の綺麗さに惹かれて購入。
手に取る前に想像していた剣と魔法の世界。。。ではなかったけど、思った以上に作り込まれた世界観に満足。
人外、6災、超常の能力、7つの民族。魅力的な設定でわくわくした。
王殺しの疑いをかけられたアルスルが、予知能力をもったリサシーブと共に人外王に挑む冒険譚。
王殺しの犯人があっさり目に解決してしまうのに違和感があったけど、これはファンタジーだったと反省笑
残りの人外王討伐の話も読みたい。次作が出ることを祈って。
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裏面のあらすじを確認して、あー今流行の「お姫様ですが役立たずだと追い出されたら、獣の王に溺愛されました」みたいな話?と思ったら、全然違って
役立たずだと思われてたヒロインが頑張ってるのは好ましいけど(ラスボスとの決戦が案外簡単に終わったが)
キーワードが処女、生理、排卵日、童貞の脳、淫婦の子宮とか、生々しくて、ちょっと苦手
後、設定と登場人物が多いので、整理出来る迄混乱した。
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面白かった!皆さんが言っている通り誰か誰だか分からなくなったけど名前一覧があったのでそれを見返しながら読み進めた。欲を言えばキャラ全部の絵が欲しい...
独特な世界観の話でファンタジーとしてとても良かった