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著者がひらいている詩についての講座を書き起こした本。有名詩人から現在を生きる詩人まで取り上げて語り、詩作を続ける生徒たちへエールを送り、自分にとって詩とはどういう存在なのかを見つめていく。
詩を書く、ということは場合によっては内面をさらけだすことでもあり、その人の姿勢が問われるきびしい行為かもしれない。でも、書かずにはいられない人がいる。書くことで自分を助けられることがある。媚びず、驕らず、身構えず・・・自分の心を見つめながら詩を書く、あるいは読む、ことのうつくしさを繰り返し説いているような気がする。
詩が必要だと思ったら、気負いなく近づけばいい。わかるも、わからないもなくて、自分の心がどう感じるかを大切にしたい。
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何かを作ろうとする人のあるべき姿勢が描かれている本。詩でも絵でも舞台でも同じ。自分のやるべきことをコツコツ追求し、寡作にならず(どうせ下手なのだから、どんどん作って高めていかなきゃなるまい)、生活を馬鹿にしない。こういう姿勢は農業にも通じる。 95
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『生者のポエトリー』(岩井圭也著)を今年の春先に読んで( https://booklog.jp/users/yaj1102/archives/1/4087717925 )、詩ってのもいいもんだなあ、と思っていたところ、著者のこの本が、紀伊國屋書店で平積み面陳されていて、かなり大々的にプロモートしているのを見て気になっていた。
図書館に予約をいれていたものが、しばらく待って回って来た。
「これから詩を読み、書く人のための」と題されている。書こうとは思わないが、読んでみたら書きたくなるかな?くらいの淡い期待はしてみた。
が、技法とか、イロハではなく、詩の本髄というか、詩人の精神みたいなものが多く語られていて、それはそれで面白く、予想とは違ったが、とても興味深く読み進むことができた。
「ぼくは、詩というのは疑問形の文学だとつねづね思っている。」
これは極めて賛同できる主張で、ふとした気づき、単純な問いから、あるいは深い人生へ疑問、生きること死ぬことへの探求が詩になる気はする。
手前ミソながら、小学生の頃、新聞の地方面に学校を代表して掲載された詩は、疑問文で締めくくったものだったのを覚えている。
ところどころ、茨木のり子、谷川俊太郎、寺山修司など有名詩人の詩が引用されているのは、馴染みもあって分かりやすい。
ちょっと書いてみようかな、という気にはなった。